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【社会】

気象庁に拡散予測の公表指示 放射性物質で枝野氏

2011年4月4日 22時36分

 記者会見する枝野官房長官=4日午後、首相官邸

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 枝野幸男官房長官は4日午後の記者会見で、気象庁が作製している福島第1原発からの広範囲にわたる放射性物質の拡散予測を、速やかに公表するよう同庁に指示したと明らかにした。

 気象庁は「地球規模の拡散を予測するもので、国内の防災対策に適切なデータとは思わないが、説明を加えた上で公表したい」としている。

 枝野氏によると、気象庁の予測は一定量の放射性物質が漏れたと仮定し、原発周辺の気象情報に基づく拡散状況を100キロ四方ごとに計算。国際原子力機関(IAEA)が世界各国への影響を把握するために作製を要請したという。枝野氏は「隠す必要がない情報であれば、誤解がないよう十分な説明を付けて公表するべきだ」と述べた。

 気象庁は、これまで公表していなかった理由について「予測の基となるIAEAからのデータは実際の観測値ではなく仮定の数値のため、予測精度も低くなる。国内では、文部科学省の緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)が正式な拡散予測」と説明している。

 同庁企画課によると、東日本大震災では、発生当日の3月11日から毎日1、2回予測し、直接IAEAに報告。IAEAから指示された原発の位置や放射性物質が放出された高度と期間、放射性物質の種類などのデータをコンピューターに入力、風向きなどに基づいて予測しているという。

(共同)
 

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