イタリア:首相、公判出廷へ 地裁「起訴妥当」 

2011年2月15日 21時6分 更新:2月15日 22時30分

 【ローマ藤原章生】イタリアのベルルスコーニ首相に対する未成年者買春と警察に対する汚職の起訴請求について、ミラノ地裁の予審判事は15日、起訴が妥当との決定を下した。これにより、首相は4月6日に始まる公判への出廷を余儀なくされた。首相はこれまで贈賄や脱税で起訴されてきたが、性的醜聞をめぐる起訴は今回が初めて。唯我独尊の「悪童」ぶりで依然3割台の支持率を保つ首相だが、国民からの辞任要求が高まりそうだ。

 起訴内容によると、首相は昨年2月から5月にかけ複数回にわたり当時17歳のモロッコ人少女、通称ルビーさんを私邸に招き買春したとされる。また、少女が5月末に友人らと盗みの疑いでミラノ警察に拘束された際、首相は警察に電話し「少女はエジプトのムバラク大統領のめいだ」などと語り釈放を迫ったとされる。これが汚職の罪に当たる。

 イタリアで売買春は合法だが、未成年者買春は違法で、有罪となれば禁錮6月から3年の刑が科せられる。汚職は禁錮4年から12年。

 首相もルビーさんも性的関係を否定しているが、ルビーさんは初めて招かれた時、首相から7000ユーロ(約80万円)を贈られたと語っている。

 公判に時間のかかるイタリアでは、起訴された首相が、即座にその責任をとり辞任する例はほとんどない。

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