ムバラク政権崩壊:北朝鮮は伝えず

2011年2月12日 21時31分

 【北京・米村耕一】北朝鮮の国営メディアは12日夜まで、エジプトの政変について何も伝えていない。インフレや食料不足など北朝鮮の国民はエジプトよりもはるかに苦しい状況に置かれており、政変のニュースが流入すれば国内を動揺させる恐れが強いが、北朝鮮当局は今のところ情報管理に自信を持っているようだ。

 北朝鮮でもコンピューター通信網の利便性は理解されている。ただ、国境を越えた情報の流入・流出を防ぐため厳しい統制下で整備が進められている。

 金正日(キム・ジョンイル)総書記は1月に視察先で、図書館間などのコンピューター通信網を整えるよう指示したが、これはあくまで国内だけで閉じた「イントラネット」。世界とつながるインターネットに関しては国家機関や大学などの一部で接続できるだけだ。商用で国外と電子メールで連絡をとる場合には、指定された場所で監視員の了承を得てやり取りしている。国民が使う携帯電話も基本的には国外との通信は遮断されている。

 ただ、中朝間の人的交流は活発であり、口コミを通じてエジプト情勢が北朝鮮国内に伝わる可能性はある。

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