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[26853] 【ネタ】 一般部員俺 【キャプテン翼 オリ主】
Name: まぐるむ◆ef31f08a ID:c6702be9
Date: 2011/03/31 19:44
原作知識リアルタイムで見てたワールドユース編まで
原作設定とは異なる点があります
  例:森崎が南葛小にいる、翼と出会う時期
さらに原作キャラの模造設定あり
そしてネタです







突然ではあるが、俺こと「渡部宏太」は前世の記憶がある。

意識がはっきりとしてきたのは3歳頃だったと思う。まぁ3歳児の成長しきってない脳に26歳まで生きた知識を突っこんでも大丈夫なのか、とか心配していたけど大丈夫なようだった。
このまま天才児!となっても最初だけで、所詮中の人が俺なので高校に行く頃には一般人レベルの頭脳になってるだろうし止めた。
ではなぜ記憶が残っているのかと思い何年か掛けて色々調べてみた。
結論。魔法少女もいないし異世界へのゲートもなければ魔術師もいない普通の地球だった。まぁ若干年代が巻き戻ってるが、許容範囲でしょう。
別段「俺TUEEE」など厨二的思考もなかったので平和ならいいかなぁと思い、ダラダラと小学生生活を満喫していた。
しかし俺の今後を決める決定的な出来事が起こったのはある日の放課後だった。


「宏太! サッカーしに行こうぜ!」

「えー……めんどくさいなぁ。俺サッカーより野球派なんだよね」

今話しかけてきた人類の進化を否定し、ホモサピエンスからクロマニョン人まで戻ってやるぜ! と言いたいかのような猿顔の名前は石崎。周りの友人からは「サル」とか影で言われている。
俺も心の中では思っているが、コイツはこんな顔して結構ナイーブなので声に出しては言わない。俺は大人なのである。
そんな大人な態度をとっていたせいか石崎に気に入られ、俺のことを「とても仲のいい友人」だと公言している。

「なに言ってんだよ! 男ならサッカーだろ!」

意味のわからない理屈だが、周りのモブキャラたちも「うんうん」と頷いている。


俺の家族は去年静岡のこの町に引っ越してきた。静岡と言えばキングカ○さん家のもんじゃ、黒はんぺん、お茶、そしてサッカーである。
思った通りサッカーが盛んで都心から微妙に離れているためか土地が比較的安く、学校の校庭も広いし公園に作られた野良サッカー場みたいな場所も多い。
ここら辺ではサッカーとはガキンチョどものステータスなのである。
この町で「サッカーより野球が好き」と公言しようものなら、阪神ファンの巣窟にブチ込まれた巨人ファンの心情を味わえるだろう。俺も最初喧嘩になったし。

「わかったわかった。で、どこでやるんだ?」

俺は空気が読める男なのでしぶしぶ了承する。何度も言うが俺は大人なのである。というか俺、サッカー部に入った記憶はないんだが……。

「校庭は3、4年たちが使ってるから近くのサッカー場だな。 あそこなら今日は空いてるはずだぜ」

「はいよ。じゃあ家に帰ってから準備して行くわ」

「よーし! じゃあお前等もランドセル置いたらすぐに来いよな! 一番遅かったやつはキーパーだからな!」

「うえぇー」と声が上がり、我先にと走って教室を出て行くガキンチョども。
いつの時代もこの年代の子供にとってキーパーはハズレポジションである。人気ポジションはフォワードだ。


「フッ、わかってないな」

閑散となった教室で呟いた。そう、奴等はわかっていない。シジ○ールを舐めてかかった読売ヴェ○ディくらいわかってない。
キーパーとはおいしいポジションなのである。なんといっても走らないで済むからね!
まぁ俺が一番舐めている。




「やっと来たか宏太。おせーぞ!」

「悪い悪い、ちょっと親の手伝いをしててな。俺が最後か?」

「いや、まだ森崎のやつがきてないからな」

森崎か。あいつかなりの大家族で弟や妹が4人もいるんだよなぁ。なので必然的に親の変わりに兄弟のめんどうを見ないといけないし大変である。
忙しいらしくいつも遅れて来るため、キーパーを押し付けられているのだ。彼はこの歳のガキンチョにしては心やさしい穏やかな好人物なので、本人もフォワードなどがやりたいだろうが文句も言えずキーパーになるしかない。
まぁ流石に毎回ではないが、たまにキーパーを変わってあげてるため、森崎からもかなり好かれているようだ。俺にとっても森崎はガキンチョの中でもまともな人物なので彼とは大分友好的である。

そんな感じで合流した森崎を加えてワイワイサッカーをしていた俺たちであったが、そこに乱入者が現れた。



「今日からここは修哲小の二軍が使わせてもらうぜ!」

市営の公園なのにそれはどうなのよ、とか色々ツッコみたかったが一時棚に上げて叫んでたやつらを見てみると、多分俺等と同じ6年くらいのやつらが20人くらいいた。

「なに言ってやがる! このグラウンドは俺たち南葛小が使ってるんだから俺たちの物だぞ!」

お前もなに言ってやがる石崎。市営つってんだろうが。

「フン、うちの修哲小は全国優勝をしてる超有名校だから部員が多いんだ。グラウンドが足りないから今日から使わせてもらうぜ」

なんというジャイアニズム。
俺がこの場合の連絡先は学校の職員室か、市役所のスポーツ課か、すぐやる課……は違う町だった。を悩んでいると乱入してきたやつらの後ろから上が真っ赤で下が真っ黒というハデな格好をしたガキンチョが前に出てきた。
帽子にでっかくadi○asとかはずかしすぎるだろ……。アジデスではないのは僥倖である。

「じゃあサッカーでケリをつけるっていうのはどうだ?」

「後から来て何言ってんだよ! 俺たちが先に使ってたんだぞ!」

「ほう、負けるのが怖いのか?」

「なんだと!? いいじゃねーか! 受けてやるぜ!」

とまぁ石崎が典型的な煽りに怒って勝手に受けてしまったので試合をして負けた方がグラウンドを譲るというような感じになるようだ。
しかしあのハデ好きなんか見たことあるなぁ。どっかで会ったっけ?

「フフフ、あいつらもかわいそうにな。若林キャプテンがキーパーなのに勝てるはずないだろう」

ニヤニヤしながら小声で話すモブの会話に引っかかるものがあった。
若林……? キーパー、派手な服、万年怪我キャラ、太いマユゲ……まさかっ!!

「SGGK! SGGKじゃないか!」

「……は?」

「あんた、いえ貴方は若林源三さんですよね?」

「た、確かに俺は若林源三だが……」

「うひょー! SGGK! SGGK!」

突如大声を上げ、ニコニコ顔で握手を求める俺にわけがわからないながらも握手に応じてくれる若林ことSGGKはきっと根はいい人なんだろう。

「おい宏太! なに敵と仲良くしてんだよ!」

いやこれはしょうがないね。だってSGGKだし。お前等も知ってたら絶対握手くらいするだろ。

「なにわけのわかんないこと呟いてんだよ! いいから離れろ!」

石崎に間に入られて無理やり離されてしまった。なんてことをするんだこいつ。
しかしこの世界はキャプテン翼だったのか。全く気付かなかったぜ。というか今まで石崎や森崎が居たのに関連付けられなかったのが不思議だ。
物語の重要なキープレイヤーに会うと思い出すようになってたのか? アレ、とすると石崎とか森崎はどうでもいいキャラに……。
まぁいいや。毎回死亡フラグが建つような剣や魔法の世界じゃなくてよかったぜ。

「――ッ!!」

その時、一瞬頭に過ぎったことがあった。


”このままだと将来は16頭身になるのではないか……”

背中に冷たい汗が流れる。
流石にアレは誇張表現だよね? 親も普通だし大丈夫だよな。いや、頼むぜマジで……。アレは小顔とかいうレベルじゃないからな。



「ま、まぁいい。来週の放課後ウチと南葛小でグラウンドを賭けて勝負だ。勝った方が今後このグラウンドを使う。文句はないな?」

「おもしれーじゃんか。そっちこそ負けてから文句言うなよ」

「フフフ、威勢がいいな。それまで必死に練習しておくんだな。まぁ無駄だろうけどな。おい! 行くぞ」


頭身について考えている間にSGGKとモブたちはジャンプ的な展開を伴って帰ってしまった。あぁ……サインもらおうと思ったのに。
今なら誰ももらってないからサイン第一号として十年後くらいにはヤ○ーオークションで超プレミアが付く価格になってるハズだ。
来週また会えるっぽいしその時でいいか。




「ただいまー」

家に帰って風呂場を目指す。汗かいたまま夕飯食べるのは嫌だしね。
子供って小さいから足伸ばせるのがいいなぁ。ヒゲも剃らなくていいし。皮は被ってるけどな!

しかし翼っていつ転校してくるんだっけ? 全然覚えてないんだが。岬も来るんだったよね?
来月くらいにある修哲小と南葛小のスポーツ対抗大会で戦うのは覚えてるんだよなぁ。
うーん、参った。どうするか……。


「宏太ー? 夕飯できてるから早く出ちゃいなさーい」

「はいよー」

とりあえず飯だ。

「そういえば今日お隣に引越して来た方があいさつに来たのよ」

「へぇ隣入ったんだ。なんて人?」

……嫌な予感しかしない。なんとなく読めるんだけど一応聞いておく。

「大空さんって言うのよ。宏太と同じ学年の子供もいたわ。早ければ明後日にも南葛小学校へ編入するんですって。とってもいい子そうよ」

うん。だと思ったよ。大空なんて苗字あんまいないし確定だな。
まぁ隣なのはいいけど、となるとあのロベルトとかいう若干浮浪者に見えなくもない人も来るのか。治安大丈夫だろうな。




ちなみに夕飯はJリーグカレーだった。ラ○ス化はしていない。



[26853] 第1話 未来のキャプテンは話を聞かない
Name: まぐるむ◆ef31f08a ID:c6702be9
Date: 2011/04/02 21:21
やぁ。宏太だよ。
あれから一週間が経った。その間に俺は翼と少し親しくなり家を訪ねたりもしている。
最初会った時、サッカーボールを持ってたのがよほどいい印象だったらしい。ちょろいもんだぜ。
もし「翼ー! 野球やろうぜ!」的な野球セットだったらどういう反応だったかは気になる所ではあるが。

翼の部屋は原作通りサッカーだらけの部屋だった。というか窓が開いてれば俺の部屋から翼の部屋が丸見えなのでわかってたんだけどね。
あとサッカー関連以外の物がなくて若干引いた。
翼がトイレに行ったときにコッソリ噂の使い潰したサッカーボール押入れ部屋を覗いてみたけど、臭すぎて即効閉めた。なんていうか洗ってない汗まみれ泥まみれのTシャツの臭いがした。
物を大事にするとかそういうレベルじゃねーぞ! 親も注意しろよな……。あとでファ○リーズかけとこう。

っていうか家の中にいる時まで常にサッカーボール蹴ってる。トイレ行く時ぐらい置いてけばいいのに……。
それを柔らかく言ってみたら

「ボールは友達さ!」

だそうだ。翼にとっては女子の連れションとかそういう意識レベルらしい。


部屋で「翼×サッカーボール」という哲学について考えながら翼のサッカー講談を話半分で聞いていた時、ちょっとした閃きが浮かんだ。
”翼をサッカー少年から野球少年に変えられないか?” という悪魔的発想である。
もしこれが成功すれば「キャプテン翼」から「巨人の翼」にタイトルが変更となり、残念ながら知る人はこの世界にはいないだろうが間違いなく歴史的快挙である。

「なぁ翼」

「なんだい、渡部君」

「野球知ってるか?」

「知らないよ」

知らないのか。日本国民にとって野球とサッカーって二大スポーツみたいな物だと思ってたんだけどな。
そういえば翼の親父さんは船長ってことだし家を結構空けるんだよな。親が見ないから翼も見ないのかな?

「そっか。夜7時くらいからテレビで中継したりしてるんだけど翼の家ではあんま見ないのか? 野球はなサッカーと違って……」

「知らないよ」

「え?」

「知らないよ」

「……翼?」

「知らないよ」

「…………。」


……翼に野球の話はNGであるようだ。というかサッカー以外はダメな気がする。
サッカーの申し子って言われてるくらいだし、なにかサッカーの神とか、大いなる意思とかに乗っ取られてるんじゃないだろうなコイツ……。



え? 修哲小とのグラウンドを賭けた試合? 普通に負けましたが何か?
万全の状態のSGGKからゴールなんて取れるわけないじゃないですか。というかボール支配率2:8くらいだった気がする。
モブでも強いんですよあそこ。だって二軍とは言え、全国優勝チームだし。前に一軍とやったときなんかは30対0で負けました。
まぁ、勝負に勝った負けたなんてどうでもいいんですよ。だって市営だからみんなの物でしょう?
なんてったってここは法治国家日本だからな!

そういえばさっき翼がドリブルしながら出て行ったし(危ないので良い子は絶対に真似しないでください)、石崎はなにやら中学生の先輩に会いに行くとか行ってたので今頃は原作のSGGKと翼の出会いのシーンらへんじゃないかな。
石崎は原作では努力と根性で成長したキャラだったけど、今の時点では残念ながらただのジャリボーイである。
なので負けてくやしいので中学生の先輩方に仇を取ってもらう気のようだ。なんて汚い奴だ。

そろそろSGGKが「俺はペナルティエリアの外からならうんたらかんたら」厨になっている頃だろう。
面白そうだから様子見に行こうっと。





「最後は俺だ!」

おお、やってるやってる。ちょうどラストっぽいな。あれは野球部の人か。

「いくらお前でもこればかりは無理だろう。これが入らないようじゃ野球部止めてやるぜ」

と果敢に負けフラグをブッ建てて、ペナルティエリアの外で構える野球部のピッチャーっぽい人がいた。
おお、投げた。ってかアレ140kmくらい出てないか? すげーなおい。
でも案の定、SGGKに挑発され頭に血が昇ったまま真正面に投げたので止められていた。アホである。

そのまま悔しそうな石崎に何か話してからSGGKはクールに帰っていった。ついでに先輩たちは逃げていった。
しかし俺はSGGKが球を受けた方の手を後ろにやってプラプラしているのを見た。どうやら痛かったらしい。
というか本気で勝ちたいならゴルフ部とか連れてくればいいのにな。あれも一応球だし。
ドライバーティーショット止められたらもう人間じゃないだろ。

そんなことを考えてたら翼と石崎がどっか行こうとしてた。
名場面その2「裏の小高い丘からSGGKの家まで挑戦状のボールを飛ばしてみよう!」である。
さて、SGGKの家に先回りするか。




「源三。お前の見間違えだ。ここまで届くわけがない」

SGGKとグラサンのおっさん、あとはなぜか混ざってる浮浪者っぽいおっさん……ってロベルト本郷だコレ! が騒いでる。
翼の蹴ったボールが丘からSGGKの家まで届いてビビっているようだった。
というか俺もビビった。だって丘からここまで200mはあるよ? あきらかにおかしいでしょう?
まぁスカイラブハリケーンとか雷獣シュートとか反動蹴速迅砲とかある世界だしな……。

ちなみに以前たまたまプロのJリーグの試合をテレビで見たけど、そんなアブないことなんてやってない平和な試合だった。
今の所必殺技化はまだ始まっていないようで安心である。




あの後俺はどうせ原作通り行くだろうと思い、さっさと家に帰った。
そしてダラダラとナイター中継を見ていたら電話が来た。出るのめんどくせぇ。

「もしもし渡部ですが」

「宏太! 来月の修哲小との対抗戦絶対に勝つからな!」

「石崎か? なんのことかわからんが、俺は正式なサッカー部員じゃないから対抗戦には出れな(ガチャン!)」

……切りやがったあの糞猿野郎。
まあいい。せいぜい観客席から翼の活躍でも見学するさ。






「どうしてこうなった」

俺の今の気持ちを代弁するにはこれ以上の台詞はないだろう。
昨日のことがあってから翌日、つまり今日の放課後担任の先生に呼び出され、なにかなーとか軽い気持ちで職員室に入った。

「渡部、石崎と大空から聞いたんだが、正式にサッカー部に入りたいそうじゃないか」

……は? なに言ってんのコノ人?

「なに、以前からサッカー部に混ざってプレイしていたのは知ってる。どうして入らなかったのか疑問だったんだが、ついに決心してくれたか」

俺の肩をバンバン叩きながら笑って話す先生。
いてぇよ体育会系め。

「い、いや……そんなこと言ってないし決心もしてないんですけど」

「みなまで言うな。わかってるから。あ、そうだ。さっきお前の代わりにサッカー部の顧問の先生に入部届け出しておいたからな。安心していいぞ」

ちょおま……なに勝手なことしてんすか。俺の意思はどこいった。

以前にも説明したがこの町のガキンチョにとってサッカーはステータスである。
当然、大人にも大人気なのだ。つまりこの担任の先生も大のサッカーファンである。
授業中にサッカーの話題を振ると授業が脱線するほど語りつくすのである。ちなみに横浜フ○ューゲルスのファンだ。

「聞けば大空とはもう友達らしいじゃないか。家が隣同士ってのもあったんだろうが、大空が『サッカーがもたらしてくれた縁です!』って言ってたぞ。 いやぁ先生、大空のこと転校してきたばかりで心配してたんだが、友達もできたようだし、サッカー部にも入ってくれるしいいことだらけだなあー。わっはっはっ」

う、うぜー……。無駄に高いテンションがうぜぇ。
っていうかあんたポートボール部の顧問だろうが。

「話はそのくらいだな。そろそろ行かないと部活動に遅れるからな。来月の対抗戦まで1ヶ月しかないんだ。がんばれよ!」

先生はそのまま笑いながら出ていった。

どうすっかなー……。
どうやらサッカー部に入れられてしまったことは確定なようである。さらば帰宅部……。
はぁ、とりあえず遅れて怒られるのも嫌だし顔出すか。





「お前等! こいつがこのサッカー場を取り返してくれた大空翼だ!」

俺がグラウンドに着いた時、ちょうど翼がみんなに紹介されているところだった。
しかし翼って私服もユニフォームなのな。どんだけだよ。

「ちーっす」

「宏太! 遅いじゃねーか!」

この糞猿。勝手に入れておいてよく言うわ。

「それと、お前等も知ってると思うが、宏太が正式にサッカー部に入ることになった!」

モブたちからは「え? サッカー部員じゃなかったの?」とか「俺もずっとサッカー部かと思ってた……」などの声があがる。
うん、普通そう思うよね。でも俺石崎に無理やり連れていかれてたんだ。まぁ断らずにいた俺にも責任はあるけどさ。


実際みんなには悪いが俺はサッカー部に入るのは断ろうと思ってた。
市の連合ではあるが、将来全国優勝を何回もするようなチームになるのである。厳しい練習で疲れること請け合いである。
別に試合を見たり応援したりすることはできるしな。あわよくば将来サインやサイン入りグッズを売って儲けることも可能だ。
「小学校時代の翼を知る友人」などといって取材なんかもされちゃうかも。

「いや、みんなには悪いんだけど『よろしく!』さ……」

横入り声をした方をみるとニコニコ顔の翼がこっちを見ていた。

「やっぱ俺にはちょっときつい『よろしく!!』……かななんて」

「……」

「……」

「だから『よろしく!!!』」

「……」

「よろしく!!!!」

「…………よろしく」



こうして俺はサッカー部に(無理やり)入部することになりました。










***********************************

後書き

ご感想いただき、まことにありがとうございます。

とりあえずこの若干軽いノリのまま小学校編を終わるまでがんばりたいと思います。
初物書きになりますが、一人称語り系は難しいですね。
「まぁ」と「……」が多くなるのがクセみたいです。
なるべく読みやすいようにはと心がけていますが、場面転換が急すぎたりと難しいです。
なにかご指摘の点がありましたら、感想までお願いします。


翼他、原作キャラ魔改造してますごめんなさい。今後も一部キャラは若干強化する予定です。
オリ主は結構うまいって感じに。本人も若干やる気がなく、あまり目立たない。
当然翼とか岬レベルではないです。
それと南葛選抜メンバーにもなります。だってストーリーが進まないからね!
本来なら受かってたハズの名も知らぬモブよ、すまない。


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