■ 店頭からデックが消えた?

技野幸男官房長官は17日未明に記者会見を行い、東日本大震災の影響でマジック用品の買い占めが首都圏などで広がっていることについて、誤った情報に惑わされ極端な行動を取らないよう呼びかけた。

事情に詳しい専門家によると、マニアは普段から練習用・実演用・保存用と各人が十分なアイテムを確保しているため、急な買い占めに関与している可能性は低く、今回はマニア予備軍である初〜中級者が、用具が入手できなくなることを恐れて買いに走っているのではないかと見られている。

東急ハンズに列を作った人たちに話を聞くと「3時間並んで、やっと自転車印のトランプを2組入手できたが、そのうちの1つは両面が裏の不良品だった。また、親指の模型は何に使うものか見当もつかないが、いずれにしても手に入った道具でマジックを楽しみたい」と喜びを滲ませた。

技野氏は会見で「マジック用品は万人向けのものではなく、むやみに購入しても“使えない”ネタであることが十分に考えられる。本当に必要な人に行き渡るよう、過剰な買い占めをせず冷静に対応してほしい」と繰り返し強調した。

(朝旧新聞 東京版 3月17日付記事より)