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【プロ野球】

竜キラー誕生 沢村ナゴヤで快投

2011年4月3日 紙面から

中日−巨人 3回裏2死一、二塁、巨人先発の沢村(15)に空振り三振の森野=ナゴヤドームで(中村千春撮影) 

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◇東日本大震災12球団チャリティーマッチ

 敵ながらイキのいいルーキーが現れたものだ。12球団チャリティーマッチが2日、各地で行われ、中日はナゴヤドームで巨人と対戦、巨人の沢村拓一投手=中大=を攻略しきれずに5イニングを無得点。公式戦で巨人と直接対決するのは5月6日以降とはいえ、リーグ連覇には避けて通れない難敵。攻略のヒントを本紙評論家の井上弘昭さんに聞いた。

 あれだけ苦しんだ鬼門をルーキー右腕がやすやすと乗り越えた。巨人の沢村がナゴヤドームのマウンドに仁王立ち。先発して5イニングを無失点。初顔合わせの宿敵を力でねじ伏せ、竜キラーの誕生を予感させた。

 宣言通りだった。「マウンドに上がったら、やるかやられるか」。昨季のリーグ王者に真っ向勝負を挑み、勝った。最速151キロの直球。キレ味鋭いスライダー、高速フォーク。隠すものは何もない。ベストメンバーの中日から7三振を奪い、スコアボードに5つの「0」を並べた。

 球質はベストにほど遠かった。沢村も自覚している。「内容は悪かった。納得いく真っすぐはなかったし、スライダーも抜け球が多かった」。試合後は反省の言葉を並べ、「試合をつくるのが投手の仕事。それはできた。良かったのはそれだけ」と満足感のカケラも見せなかった。

 内容はイマイチでも結果は満点。そこが、並の新人とは違う。舞台も特別だ。クライマックスシリーズも含めて昨季3勝13敗の“鬼門”ナゴヤドーム。沢村は「相性が悪いことは知っていた」と意識してマウンドに上がり、あっさりと突破してみせた。

 辛口の本人とは対照的に、首脳陣からは賛辞が続出した。「見ての通りでしょう」と、原監督が言葉を弾ませ、川口投手総合コーチも「結果は見えてましたから。今年の巨人は違うよと見せることができた。ゼロで抑えたところに価値がある」と胸を張った。

 早くもG投は、沢村を中心に回り始めている。1軍での対外試合は4試合の登板で16イニング1失点(自責点0)。威風堂々の姿には、エースの風格も漂う。待ち望んだ大黒柱、そして竜キラーの出現。V奪回へ、強力なカードが加わった。 (井上学)

 

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