尖閣衝突:海保 漁船船長に巡視船修理費を損害賠償請求

2011年2月10日 20時53分 更新:2月10日 22時26分

 尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件に絡み、損傷した巡視船2隻が所属する第11管区海上保安本部は10日、漁船の中国人船長(41)に対し、巡視船の修理費など計1429万円の支払いを求める書類を国際郵便で送付した。送付したのは、国の債権の管理等に関する法に基づく納入告知書。11管区本部長名で船長個人に賠償を求めており、民事手続きの損害賠償請求に当たる。

 海保によると、請求の内訳は、修理費が巡視船「みずき」708万円と「よなくに」531万円の計1239万円で、修理ドックまでの燃料代や乗組員の旅費が計190万円。修理費については、事件発生日の昨年9月7日を起算日に、支払われるまでの間、年利5%の遅延損害金を求めている。

 日本の領海内で巡視船が被害を受けた際の一般的な手続きと変わらないが、船長が支払いに応じる可能性は低いとみられる。

 船長は公務執行妨害容疑で逮捕、送検後に釈放され中国に帰国。那覇地検は1月、巡視船の乗組員に負傷者がおらず、船体の被害も軽微だったことなどから起訴猶予とした。【石原聖】

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