八百長問題:新番付に基づき力士らに月給 褒賞金支給せず

2011年2月9日 21時58分

 春場所の開催中止を受け、力士らの待遇など当面の対応策を決めた9日の日本相撲協会臨時理事会。放駒理事長(元大関・魁傑)は「初場所は行われ、新しい番付はできている」として、既に編成された新番付に基づいて力士らに月給を支給するとした。一方、本場所の成績が反映される力士褒賞金などについては支給しない。

 新番付の発表はせず、発表予定日だった今月28日に協会の内部資料として毎場所作成している「早見表」を各部屋に配布する。早見表に基づき十両以上の関取には地位に応じた月給を支払う。本場所開催の際に、各部屋に支給される稽古(けいこ)場経費や部屋維持費なども支給する。

 一方、過去の成績に基づいて関取に場所ごとに支払われる力士褒賞金など本場所開催に伴う手当はなし。月給のない幕下以下の力士(養成員)への本場所手当は例外として支給される。幕下の場合は1場所15万円で、養成員には協会から得られる唯一の収入となる。放駒理事長は「出さないといけないと思い、私が提案した」と語った。体格基準に満たない受検者向けの第2新弟子検査は今月15日、通常の新弟子検査は3月5日にいずれも両国国技館で実施する。

 理事会後の師匠会では各部屋の稽古は東京で行うよう要請するとともに、ボランティアなどの慈善活動には積極的に取り組むよう求めた。

 また、八百長問題を理由に、立川親方(元関脇・土佐ノ海)と関ノ戸親方(元小結・岩木山)が9日、夏場所後の5月末に予定していた引退相撲の延期を協会に報告した。立川親方は「来てくれる方に迷惑をかけるのは失礼と思い、延期を決断した」と話した。【飯山太郎、倉岡一樹】

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