ウイルス作成罪:3年以下懲役に 刑法改正案今国会提出へ

2011年2月9日 20時4分

 コンピューターウイルスを使ったサイバー犯罪を取り締まるための刑法改正について、法務省は9日、今の通常国会に提出する改正案の概要を民主党法務部門会議に提示した。ウイルスの作成行為を直接罪に問える「ウイルス作成罪」の創設が柱だ。

 改正案は、正当な理由なくウイルスを作成したり、ばらまいた場合は3年以下の懲役または50万円以下の罰金にする。取得・保管した場合も2年以下の懲役または30万円以下の罰金を科す。また、わいせつな画像データを不特定多数に電子メールで送信する行為も処罰対象に加えた。

 コンピューターウイルスは複製が簡単で被害が容易に拡大する恐れがあることから、法務省は提供だけでなく作成そのものを処罰する必要性があると主張している。

 サイバー犯罪を巡っては、警視庁が昨年、ファイルを勝手にタコやイカのイラストに書き換えてしまう「タコイカウイルス」を送りつけた会社員を器物損壊容疑で逮捕した。相手のパソコンのハードディスクを使えなくしたという異例の容疑適用で、現行法での摘発の難しさが指摘されていた。【石川淳一】

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