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2号機の汚染水流出阻止へ作業 吸収材流し込み

2号機取水口付近のピット(画面の右方向)の壁の亀裂から、海に流出する汚染水=2日午後、東京電力福島第1原発(撮影、提供は東京電力)

 福島第1原発2号機の取水口近くにある作業用の穴(ピット)に高濃度の汚染水がたまり、側面の亀裂から海に流出している問題で、東京電力は3日、水を吸収して膨張する高分子ポリマーという材料をピットの“上流”側に流し込み、流出を止めるための作業を進めた。3日午後に実施する予定。
 ピットに流れ込む水が通る地下のコンクリートの横穴に上から穴を開け、高分子ポリマーを入れて止めることを目指す。高分子ポリマーは水を含むと体積が約50倍になるという。
 経済産業省原子力安全・保安院は3日、流出している水の量に変化はなく、勢いよく海に出続けていることを明らかにした。
 流出が確認された2日には、コンクリートを2回に分けてピットに流し込み、亀裂をふさいで流出を止めようとしたが失敗。ピットの水からは、通常の原子炉内の1万倍を上回る濃度の放射性ヨウ素131を検出。原発の放水口付近などでこれまでに確認されている高濃度に汚染された海水と関連があると考えられている。
 2号機の周辺では既に、高濃度の汚染水が作業用の立て坑やトンネルにたまっているのが確認されている。今回のピットは、このトンネルと地下でつながっており、核燃料が損傷した2号機の原子炉からの汚染水が、海に流れ込む経路の一つとみられている。
 東電はまた、1〜3号機のタービン建屋地下にたまり、原子炉の冷却機能復旧を妨げている汚染水の排出に向け作業を続行。原子炉に真水を注水するためのポンプを、ディーゼル発電機から外部電源に切り替える作業も急いだ。


2011年04月03日日曜日


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