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'11/4/3

「停電で炉心溶融」事故前に認識

 東京電力福島第1原発事故と同じように、電源が失われて核燃料が冷やせなくなり、一部が溶ける「炉心溶融」に陥る可能性が国内の原発にあることを、政府が事故前に認識していたことが、3日までに分かった。

 政府は炉心溶融の可能性を認識しながらも、数時間後に電源が回復するとの想定を変えず、今回の事故を防げなかった形だ。

 経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭てらさか・のぶあき院長は昨年5月、衆院経済産業委員会で、共産党の吉井英勝議員の質問に対し、「外部電源が全部喪失されて冷却機能が失われると、その時間にもよるが、長時間にわたると炉心溶融につながることは論理的には考え得る」と答弁。ただ複数の非常電源を備えたりして「安全性は確保している」とも述べた。

 福島第1原発は今回の地震で、運転中だった1〜3号機は緊急停止したが、津波で非常用電源が使えなくなり、冷却水で燃料を冷やす機能を喪失。このため燃料が発する熱により冷却水が沸騰、水位が下がってむき出しになった。燃料の温度は1200度以上に達したとみられ、東電は、1号機で70%、2号機で33%、3号機でも一定程度が損傷したと推定している。

 保安院によると、原発の安全設計は、電源が喪失しても数時間後には復旧させると想定。実際に炉心溶融に至ったことについては「従来の想定を超えたことは明らか。何らかの対応をしないといけない」としている。



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