公民教科書執筆者小山先生からの情報です。
昨日、めでたく、自由社版の歴史と公民の教科書が合格しました。
まずはめでたいことです。
しかし、今回の公民教科書は、全体として恐ろしいことになっています。領土問題で進展があったかのような報道が行われていますが、そうでもありません。確かに、帝国書院以外はすべて竹島、尖閣を書いていますが、韓国・中国と日本との間で中立的な記述、見方によっては韓国・中国側の記述をするものがかなりあります。
そんなことよりも、ざっと見た限りで、恐ろしい事態を発見しました。3年前の学習指導要領から「家族」が消えましたが、消えるかもしれない、でもまさかそんなことはないだろうと思っていましたが、2社の教科書から家族論が消えました。
以下に、家族に関する記述量の変化を示します。
東京書籍 現行4頁→単語のみ
日文(旧大阪書籍) 現行1.4頁→12行
教育出版 現行4頁→1頁
清水書院 現行2頁→単語のみ
帝国書院 現行2頁→2頁
扶桑社 現行2頁→育鵬社2頁
自由社 →4頁
東書から教育まで87パーセントぐらいの採択率になります。清水を入れると90パーセントを超えます。要するに、公民教科書の多数派から家族が消えたのです。夫婦別姓どころか、ストレートに家族解体を目指しています。
少し、記述に触れておくと、育鵬社の教科書も家族解体を目指すものになっています。家族の処で、効率と公正の観点(指導要領の柱になっています)から家族の問題を解決していくとしています。これには、びっくりしました。なお、自由社の教科書は、効率と公正の観点は、利益社会にしか通用しないという観点から、「共同社会と利益社会」という単元をおいて説明しています。
理屈の問題はともかく、公民教科書から家族が消えました。こんな教育を続けていたら、やっぱり、家族と国家が消えてしまいます。もよりの政治家などに広めてください。
それから、更に言えば、自由社以外は、愛国心を書いていません。これもびっくりしました。
東北大震災で、一番めだったのは家族の絆だ。
家族が大切なことは言うまでもない。
そして国家の役目だ。
言うまでもないけれど、
言うべき場所――教科書――で言わないことは犯罪にも等しいと思う。
by okusama
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