2009年05月19日

能動態か受動態か

よくあるテレビ番組のスポンサーのお知らせアナウンスに、

This program has been brought to you by....なんとか!

というのがありますよね。これは、受動態です。
まさか、
(Sony例えば)has brought this program to you!
というのは聞いたことない。

でも要するに同じ現象です。で、この同じことを言うのに、他動詞を使う以上、能動態と受動態ができてしまうから、これを選択する基準は何なのか、がひとつの問題になります・・・というか、なって欲しいな、と。

能動態とは、SVOでしたね?あれ?

そのSとOを逆にすると、
O is Ved by S となって、これが受動態ですよね。

ですから、能動態と受動態との決定的な(素人でもわかる)差というのは、「語順」なわけです。

で、この語順を変えるとは?以前も場所を表すときの倒置とか、書きましたが、記憶にありますか。

On the table are two apples.

のようなヤツです。

この
★場所を表す倒置、と、
★受動態
を並列に理解しておくのは、ひとつのよい理解の仕方だと思います。

上の2つに共通しているのは、英語の語順は、
ABC...DEF.と単語が並んでいるとき、「新情報」(ということは、一番大切なことが多い)がくる、最も自然な位置は、Fなんです。

My name is "Shinobu."

Have you been to "Finland?"

など、どう考えても、最後に大事な単語がきますね。そこ、日本語と大きく異なります。

「えー、本日はー、お足元の悪いなか、お越しいただきー、まーこーとーにぃー、■△★※$・・・。」となりますね。最後はムニャムニャです。

さて、では受動態にする場合は、どんな場合かというと、

Millions of people, including those living in African nations, have read this book.

というのは、英語として、すこししっくりこないかもしれません。理由は、いいですか?
そうです。
一番大切な語がくるところなのに、this bookがあります。thisって言ってるということは、すでに述べられている「旧情報」だから、「この」本、なんて言えるのに。

上の例では、
This book has been read by millions of people , including those living in African nations.
とすべきでしょう。

すると、一番大切なのが、どうやら「アフリカ諸国」になります。そしたら、次に来るセンテンスのトピックは、「アフリカ諸国」になるかも、ですよね。

そんなふうに、つながっていくわけです。

場所を表す倒置も同様です。

On the table are....(テーブルの上にあるのが・・・)
two apples(2つのリンゴです!)

とリンゴが初登場するんですね。

ライティングのとき、他動詞(ほとんどの動詞は他動詞も自動詞もありますね)を使ったときに、能動態で表すのか、受動態で表すのか、「迷ったときは」この「語順の原則」で解決するとよいと思います。

最初のSonyのアナウンス、もう違いは理解できましたね。



※「迷ったとき」の話ですヨ。スラスラ書けているのに、ストップする必要はありません。
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