それは誤解です!
カキタマウドンさんの日記のタイトル「五里霧中」を読んで、思い出したことがあります。
以前の会社の同僚で、とても仕事ができる男がいました。S君という名前です。お客様からも深い信頼を勝ち得ていました。
ただ帰国子女だったものですから、いまいち(場合によってはいささか)日本語に課題が残っていました。
あるとき担当していたプロジェクトに遅れが生じて、お客様との間で緊急の会議が開催されました。
さまざまな善後策が検討されましたが、「これは」という名案は出てきません。時間だけが過ぎていきました。
お客様からは、「Sさん、こりゃ五里霧中だね」という言葉が出てきました。
さて、帰国子女であるS君にとって、「五里霧中」とは初めて聞く四文字熟語です。
彼は必死で想像を巡らせて、「むちゅう」という響きに食いつきました。
「夢中というからには、そんなに悪い意味ではないんだろう」と思ってしまったのです。
S君は、困惑した笑いを浮かべつつ、「そうですね、エヘヘ」と反応してしまいました。
お客様から厳しく叱責されたのは、言うまでもありません。
かわいそうに。
でも、原文の意味を取り違えるのは、珍しくないですよね。
僕は、「待てば海路の日和あり」という言葉を聞くと、エジプトのカイロを思い浮かべてしまいます。
大海原と客船ではなく、ラクダのキャラバンとピラミッドが目の前に浮かびます。
あとは、「台風一家」かな。
お父さん台風は大型で動きがゆっくり。まもなく関東上陸。
お母さん台風は雨台風で九州には洪水警報。
そして子供は南シナ海で勢力を増しながら速い速度で北上中。
なんていう天気図が浮かんできます。
なんだか可愛いですよね。台風一家。
くろくまでした。