人間は一年間に宇宙から0.4ミリシーベルト、大地から0.5ミリシーベルト、ラドンから1.2シーベルト、食物から0.3ミリシーベルトの合計約2.4ミリシーベルトの自然放射線を被爆しています。この被爆によって生体は損傷を受けますが、最も重要な損傷は生殖腺の損傷、つまり妊娠能力の低下や奇形児が生まれることです。5シーベルトも被爆すれば人間は永久不妊となり、2.5シーベルトでも1〜2年は妊娠できません。妊娠している女性が0.1シーベルト以上被爆すると奇形児が生まれる可能性が高くなります。このため、妊娠から出産までの期間は1ミリシーベルト以下になるように就労を制限している国が多いのです。
航空機の乗務員が長距離を飛行する場合には宇宙放射線を被爆します。その被爆線量は成田―>ニューヨーク間を飛行する場合には81−95マイクロシーベルトで、成田―>ロンドン間を飛行する場合には 76−81マイクロシーベルトと推定されています。フインランドの調査によると、航空機乗務員の乳がん罹患率は一般人の1.9倍です。被爆線量は長距離飛行の回数によって増えますから航空機乗務員の健康を守るためには宇宙放射線を防護することが大切です。
生体防御剤(食品)として知られるビタミンCの配糖体(ブドウ糖が結合した物質、VCG)に放射線防護作用があることは動物実験で明らかになっています。また、臨床研究によって、放射線治療の副作用を抑制できることもわかっています。VCGは厚生労働省に認可されている安全な健康食品です。航空機乗務員の健康を守るために、乗務の数時間毎にVCG製剤(ビタミンC誘導体)の服用をお勧めします。
(2008年1月)
|