……さておき。妄想ショートコント劇場はこれぐらいにして。
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24日(土)は『言葉ズーカ』でした。スタッフとして参加してました。当初は受付スタッフだったのですが、加久さんが早めに来てくれたので受付は加久さんにバトンタッチして、私は……何してたんだっけ。雑用係というか連絡係というか、そんな立場でした……かな。疲れはしなかったけど、始終こまごまと不安はありましたね。
『涅槃』さんは、今まで行ったことのない雰囲気のお店でした。『clubBL』さんに近い気もするけど、むしろ(二年前だったかな? ちょりさんや踏切つやこさんらが出られた)某クラブ(名前は失念)に似た感じました。いや、クラブって滅多に行ったことないしわからんけど。
スタッフでしたが、客席の端からイベント全体を見ることができました。とても面白かったです。第一部のオープンマイクはぐだぐだなムードで先が危ぶまれましたが、第二部からは『こりゃすげえ人ばっかり集めたなぁ』『お会いする機会がなかった方々だけど、いらしたんだなあ、すごい人は』と思いました。当日知ったことですが、この日の出演者は数年前の『詩のボクシング愛知県大会』に参加していた方が中心でした。
演歌歌手の仙藤誠さんは、見るまでは『私は演歌って苦手だからなァ……』と身構えていたのですが、実際はとてもよかった。詩も歌も、語りかけるように歌う。姿勢や表情が崩れない。気持ちの込め方や客観性を計算し尽くしてる。どう立ってどういう顔でやれば、聞く人が理解しやすいか、わかっている。そしてそれを実際にやれている。アドリブやサービスも含められる。うまい。さすがだ。すみません、わたし演歌をなめとりました。演歌歌手ってすごい。
ご当地ネタ(ってこの表現はアレですけど)の曲『愛しのセントレア』など数曲を歌わはりました。感情がこもってて見せ方が渋く巧くて、かと思うと歌詞が途中で英語になったり。面白かったです。さすがだった。
ご本人のお話や人柄そのものも魅力的でした。ほがらかに、よく話される方だった。何歳なのかわからないけど、すごく活き活きツヤツヤした印象でした。
管弦楽団(?)『俵町権左衛門一家』の演奏、ボーカルの『俵町かんたろう』の朗読はこれまたよかった。有無を言わさぬ怒涛の演奏に、どっかトボけた日常的な詞。それでいてダンディな男気も。ううむ、うまく言えませんが、こちらもエネルギーの塊といった印象でした。
会場は縦に長くて、後ろの方の席だと演者は遠く見えるのですが、でも、遠く感じない。近く、生々しく感じる。肉厚を持った生身の人がいる、と見える。……うーん。やっぱりうまく言えないな。
非常にたくましい、人間味のある、陽気な、かつタフな、衰えを知らない……そんな印象の方達でした。楽しんで活発に日々を生きてるように見えました。すごかった。これは見るべきだ。かんたろうさんは次回(2005-11-12(土))にも出演予定なので、ぜひ見てもらいたいなあ。
開演が遅れたとか、反省点の多いイベントではあったのですけれど。すごく面白いイベントであったとも思います。出演者の方々のパワーに助けられた印象です。もろもろの点は、出演者の方が実力とパワーでふっ飛ばしてくれた、ような。ある意味どちゃらけでもあったと思いますが、活き活きした人がヤアヤア放射してた、はじけた会でありました。……みなさんお疲れさまでした。ありがとう。
第2回2005-11-12(土)は、女性中心の出演者でラインナップが組まれます。第一回とはまた雰囲気がガラッと変わるのかも知れず、変わらず怒涛の一夜になるのかも知れず、わかりません。予測できません。……それが企画者ISAMUさんの持ち味でもあり、ハラハラしちゃうところでもあるようです。いずれにせよ、東海で今までになかった毛色の詩イベントでした。
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24日(土)『言葉ズーカ』が終わって、しばらく『涅槃』でレモンさん・林本さん・宮島さん・ISAMUさんと飲んで話して。11時前においとまして、名古屋の知人の宅で一泊させてもらって。
25日(日)、目が覚めたら、カゼひいてました。ちと鼻水が出るぐらいのものだったので気にせず、テレビをつけて『所さんの目がテン!』とか見ました。『遠くへ行きたい』では「ささきいさお」が呉市の海上自衛隊とか訪ね歩いてました。『なんかいつもの「遠くへ行きたい」と違うなー』と思いながら見てました。艦船の中の迎賓室でカレー食べてましたよ、いさお。なんかシュールだったな。
その後、八時過ぎに知人宅を出て。コンビニで朝食を買って、公園で食べて。カゼはどんどん悪化して来て、鼻水が止まらなくなって。リュックから上着を出してジッパーを首まで上げて着込んで。
この日は八丈島に来ていた台風のせいか、風が強く、日陰は寒かったです。でも動きたくないからじっとしてました。
ときどき砂ぼこりが風にあおられ、砂のスモークで木漏れ日の斜線がファーッと映ったりして綺麗ではあったのですが、こちとらカゼなのでそんなもんめでてる余裕なんざありゃしませんてあーた。ちょっとはめでましたけど。『ああ、綺麗だな……天国行きって感じだな』。どんな感じだそれは。
その後、日なたに移動して体温を上げたらちょっと鼻水が収まり。でも風が吹くとまた鼻水が出て。そうやって公園で計2時間ほどボケボケしていたら図書館が開き。入って「人の少ない・風の当たらない・日は当たる」場所で横になってたら警備員が来て「寝てもいいけど横にはなるな」と軽く叱られ。やむなく体を起こし。トイレに入ってトイレットペーパーを鼻紙として2メートルくらい奪取し。また日光浴をし。飽き。
鼻をハンカチで押さえながら電車で移動して、途中の売店でポケットティッシュを購入して、ネットカフェに入店。念のためPCにオンラインスキャンをかけて。スキャンが終わるまでTVで『NHKのど自慢』を見て。今週の優勝者が「キャー」って涙ぐんでいて。私の意識は朦朧とし。
しかしここでひとつ発見『ああ……ネットカフェの個室だと他人を気にしなくて済むからラクだなあ。鼻水たれてても何の問題も無い』。しかし(いま気づいたのですが)これってほとんど廃人寸前の思想じゃあないか。
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その後、14時半までネットカフェで休んでから、熱田のオープンマイク『続・ぽえ茶』に行きました。病人がご迷惑おかけしました。アイスコーヒーのパンセットを頼んだら、マヨベーコンパンとよもぎパンが出てきました。おいしく頂き昼下がりの小腹も埋まったところに、時間差でメロンパンも出てきました。パンじゃ。パン道楽じゃ。想定外じゃ。
メロンパンはとてもおいしかったです。外は乾いて、中はしっとりふわふわ。体調が良ければ、なおおいしかっただろうな。
オープンマイクでは、古村てっちゃんが「最近、詩が書けなくて」と言いつつ、お題をもらって即興で2作もその場で書き上げ読んでました。『サボテン』『人間椅子』というお題から「組み体操」のシチュエーションを思いつくなんざ、なかなかやりよるなァ、俺には思いつかんなァ、とひそかに感動したのですが伝え忘れました。
ところで、私は先日『めろめろ』にあるコラムを書いたのですが、林本さんがそのコラムに登場する「地下都市の絵」を見たいと言われたので。この日、私はその絵を持ってきてました。
絵を見たみなさんの評価は「かわいい」でした。意外でした。かわいいかな。私には不気味に見えるんだけどなあ。こそばゆかったです。
私は体調が悪化もせず好転もせず、もう行くところまで行ってる感じだったので。二次会には参加せず、オープンマイク終了の時点でお先に失礼しました。電車の車内でウトウトし、鼻水をぬぐいながら自転車をこぎ、自宅に到着するや、ばたきゅー。寝ました。
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そういえば。25日(日)の朝、知人宅で目覚めた時。おなかがすいてて、見るとテーブルの上に賞味期限を二日過ぎたアップルパイが二個、残ってて。『おお。これ幸い』。知人はまだ起きていなかったので、私はこっそり一個いただいたのでした。
もしかしたらあのアップルパイが体調悪化を加速させていたのかもしれません。……知人よ。もしこれを見ていたら忠告しておきます。あのアップルパイは胃腸に自信がない限り捨てなさい。「何をぉ。カゼは若原光彦のせいじゃろがい、パイのせいちゃうじゃらぅ」そう思うなら食べなさい。ただしどうなっても俺は知らぬ。知らぬ存ぜぬ。むしろ食べてちょっと苦しんでみれ。ほれ。たまにはいいもんだぞカゼも。保障はせぬが。
と、これを書いている今もまだ腹具合がおかしいんですが。おかしいことは良いことです。おかしい時は笑いましょう『あーッはっはっはっはっはッ!!!』……笑いごっちゃない。
とりあえず鼻水は止まったので日常生活に支障はありません。24日(土)に名古屋へ向かう際、狭い道で前方から来た自動車を避わそうとして路肩に寄ったら民家の塀に接触、ちょっと足をひねったのですが。今はそれも治っています。
なんというか……受難の二日間でした。この程度は難のうちに入らんか。いや、難の大小に関わらず、難は難です。ナンはナンです。パンはパンです。ご飯には味噌汁です。パンにはやっぱりネオソフトです。
……。
わかんなきゃぁわかんなくていいのよ、最後のは。お気にめさるな、お若ぇの。
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どうでもいいですが「ばたきゅー」ってなんかかわいい。ばたきゅー。ばたきゅー。キリンの鳴き声に指定したい。……ちょっと怖い気もするな、それは。