事件【土・日曜日に書く】度肝を抜いた米軍の支援 日本政府の不作為を問う+(2/3ページ)(2011.4.3 03:51

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【土・日曜日に書く】
度肝を抜いた米軍の支援 日本政府の不作為を問う

2011.4.3 03:51 (2/3ページ)

 同中隊は今回の大震災が起きる約1カ月前の2月16日、沖縄県の嘉手納基地でパラシュート降下訓練を行い、嘉手納町議会が抗議決議を全会一致で可決した。日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」は3月2日付電子版で、「パラシュート降下訓練はアフガニスタンやイラクでの特殊作戦に直結していることが判明した」と伝えた。

 また、イラクでの米空軍の活動を紹介し、「日本での低空飛行訓練も、こうした『日本防衛』とは無縁な軍事作戦のために行われているとみられる」と結論付けていた。飛行中隊が訓練の成果を発揮し、仙台空港の復旧にいち早く着手したのは、そのわずか10日あまり後だった。「日本防衛」に無縁どころか、「感謝してもしきれない」(児童養護施設の職員)ほどの作戦を展開中なのだ。

 沖縄県内では過去、米兵による凶悪犯罪やヘリ墜落などの重大事故が起き、県民の不信と反発を買っているのも事実だ。だが、その一方で、今回の支援活動のように命がけで被災民を救助し、インフラ復旧に全力を傾け、それを心から感謝する人たちも数多くいる。

 米軍の支援は、食料など物資調達だけにとどまらない。

 福島第1原発事故で、米北方軍は、核や生物、化学兵器の専門家9人をウィラード太平洋軍司令官の補佐として日本に特派。放射能被害管理を専門とする米軍155人の追加派遣を決定した。

ためらう日本政府

 日本政府はなぜ、原発事故処理のノウハウを持つ米国にもっと早く協力を仰がなかったのか。まさかとは思うが、メンツの問題だというのなら言語道断である。

 日米首脳は地震発生後、計3回電話会談しているが、腑(ふ)に落ちないのが、3月16日の2回目の電話会談だ。発表内容が外務省とホワイトハウスで微妙に違うのだ。

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