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【スポーツ】

東海大相模、11年ぶり4強 エース近藤が鹿実を完封

2011年4月2日 紙面から

◇センバツ高校野球<第10日>

 今大会初先発の東海大相模(神奈川)・近藤正崇投手(3年)が、強打の鹿児島実を6安打完封。優勝した2000年以来11年ぶりの4強進出を決めた。履正社(大阪)は5回に打者一巡の猛攻で7点を奪い、智弁和歌山に10−3で圧勝し、初めて4強入りした。準決勝は2日、九州国際大付(福岡)−日大三(東京)、履正社−東海大相模の2試合を行う。

      ◇

 初めて先発マウンドに立った背番号「1」が、エースの存在感を見せつけた。左足首の手術から復帰の東海大相模・近藤正崇投手(3年)が、優勝候補の一角にも目されていた強打の鹿児島実を6安打完封でねじ伏せた。3試合目でやっと上ったお立ち台では「佐藤(捕手)のミットに投げることだけ意識していた」と何度も繰り返した。

 昨年11月25日、脱臼を繰り返す足首の腱(けん)を、2本のボルトを埋め込んで固定する手術をした。「甲子園があるから」とメスを入れる決断をしたが、年明けにキャッチボールを始めた時には思うように動けず「手術するんじゃなかった」と弱気になった時もあったという。女房役の佐藤は「2月、初めてブルペンで球を受けたときは、このままでは間に合わないかもと思った。正直、不安なままの甲子園入りだった」と明かす。

 そこから立ち直り、この日は「エースらしく力強い球だった。初回を無失点で切り抜けたら乗っていった」(佐藤)という快投。その裏には佐藤のメンタルサポートも大きかった。女房役が分析する近藤の性格は“自己陶酔型”。「歌が上手で、得意はなりきって歌うバラード。野球でも同じで、乗せてやればどんどん乗っていく」。控え投手が先発した1、2回戦の時は「近藤の気持ちが切れないかが一番心配だった」と、積極的に声をかけて気持ちを盛り上げた。

 もちろん、近藤自身も冬場のきついリハビリに耐えた。走れない分、体幹を鍛えたことによって「コントロールが安定した。力み過ぎず勝つための投球を心掛けるようになった」と、投球面で一皮むけ「やっと手術して良かった」と今は思えるようになった。

 ここまでくれば、狙うはただ一つ。「甲子園の悔しさは甲子園でしか晴らせない」(近藤)と視線の先にあるのは昨年逃した頂点だけ。残り2試合、何が何でもつかみにいく。 (竹村和佳子)

 

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