WBC世界スーパーバンタム級王者の西岡利晃(34)=帝拳=が1日、6度目の防衛戦(8日・神戸ワールド記念ホール)に向けて東京都内の帝拳ジムで公開練習を行い、「コンディションは最高。KOを狙ってはいないけど、チャンスがあったら絶対に仕留める」と自信を漂わせた。
「ジョニゴンに勝った時とムードが似ている」と語るのは葛西裕一トレーナー。2009年5月、メキシコでの2度目の防衛戦で戦前予想を覆し、最強挑戦者ジョニー・ゴンザレスを左一発で沈めた時のような万全の仕上がりということだ。
東日本大震災が起きた11日はジムへの“通勤”途中。その日はさすがに練習できなかったが、ジム側の計らいで12日からはジム近くのホテルに泊まり込み、練習に集中できた。地震の影響で会場も東京・両国国技館から変更されたが「影響はない。ワクワクしている」。今回の世界戦用に作製したオリジナルTシャツの一部売上金を被災者救済のために寄付することも公表し「少しでも勇気と元気を届けたい」と気合を入れた。
勝てば、伝説のボクサー、故・大場政夫が持つ同ジムの世界戦最多防衛記録を更新する。必殺の左で大場超えとなるかどうか。
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