南北統一をめぐる10の誤解と真実(上)

第1回「統一フォーラム」

「統一時の難民問題、移動許可制で解決」

「北の再開発という投資概念でアプローチすれば、統一は利益の方が大きい」

「統一時には4大国に利益、“説得外交”を展開すべき」

 韓半島(朝鮮半島)先進化財団と本紙は25日「統一の哲学と戦略」をテーマに「第1回統一フォーラム」を開催した。なぜ統一が必要なのか? 統一はどのように準備すべきなのか? 統一に関する根本的問題を話し合う過程で、統一をめぐる誤解と真実が整理された。統一フォーラムに参加している各分野の専門家たちは今後、隔月で統一に関するあらゆる課題を掘り下げていく予定だ。

韓半島先進化財団と本紙が共同で主催した第1回「統一フォーラム」が3月25日、韓半島先進化財団会議室(ソウル市中区)で開催された。キム・ジンヒョン大韓民国歴史博物館建設委員長(正面右)が司会を務めた。/写真=趙寅元(チョ・インウォン)記者

(1)これまでの統一政策とは

 ホン・ソンギ亜州大教授は「保守の封鎖政策と進歩の和解政策は、いずれも統一に向けた北朝鮮の積極的な変化を目標とはしていなかった。これまで存在していたのは、分断管理政策だけ」と語った。その一方「統一は、予想もしないときにやって来るだろう」(朴英鎬〈パク・ヨンホ〉統一研究院上級研究委員)という見方も提起された。また趙建植(チョ・ゴンシク)元統一部(省に相当)次官は「北朝鮮住民の心をつかむ統一政策を推進しなければならない」と語った。

(2)統一コストは莫大(ばくだい)? 

 ドイツの統一は「統一コスト」に対する恐怖をもたらしているが、統一の過程を適正な水準で管理すれば、コストも膨らまず、統一の利益の方がはるかに大きいという主張が提起された。チョ・ヨンギ高麗大教授は「現在の北朝鮮は経営実績の悪い企業だが、安い土地と豊富な労働力という潜在力を持っている。“北朝鮮の再開発”のための投資という概念で、統一にアプローチする必要がある」と語った。また、「韓半島という枠を越え、周辺国と統一の利益について論じなければならない」(尹建永〈ユン・ゴンヨン〉延世大教授)と主張する声もあった。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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