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「想像超えた実感」「復興しよう」被災地訪問の菅首相

2011年4月3日0時25分

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写真:崩落した松原大橋付近を視察する菅直人首相(中央)=2日午前9時53分、岩手県陸前高田市、遠藤啓生撮影拡大崩落した松原大橋付近を視察する菅直人首相(中央)=2日午前9時53分、岩手県陸前高田市、遠藤啓生撮影

写真:岩手県陸前高田市の災害対策本部を訪れた菅直人首相=2日午前8時56分、仙波理撮影拡大岩手県陸前高田市の災害対策本部を訪れた菅直人首相=2日午前8時56分、仙波理撮影

 菅直人首相が2日、東日本大震災の被災地視察に踏み切った。高台に住宅を造るなどの被災地再生策を掲げての訪問だ。

 ただ、福島第一原発の予断を許さない状況はなお続いている。現地の混乱や官邸の判断に空白が生まれることを懸念する声もあって、首相視察への賛否は政権内でも割れている。

 首相はこの日、岩手県陸前高田市に到着後、迎えのマイクロバスで市街地を視察した。がれきの山と化した被災地を目の当たりにして、首相は「現地を見て、想像を超えた実感が伝わってきた」「津波の力はこんなにすごいのか」。自らに言い聞かせるように周囲に漏らしていたという。

 同市のシンボルで、白砂青松の浜で知られる景勝地「高田松原」では約7万本の大半が津波に流された。首相は視察中、目の前に1本だけ残された松の木を見つけ、笑顔を見せながら「復興しようよ」。同行した戸羽太市長ら地元関係者にそう声をかけた。

 首相は同市を自衛隊ヘリで離れる際、現地対策本部に滞在している黒岩宇洋法務政務官らに「復興はできる限りのことはやる。現地を頼むぞ」と言葉をかけた。

 福島第一原発の事故はまだ収束の見通しさえ立っていない状況で、今回の視察には同原発から約20キロ地点にある事故対応の拠点でサッカー練習施設の「Jヴィレッジ」(福島県楢葉町)を組み入れた。首相は指揮所や救護所などを視察。その後、原子炉の冷却作業に取り組む陸上自衛隊、東京消防庁、東京電力や協力企業関係者をそれぞれ激励して回り、最後にこう訴えた。

 「注水作業は多少、安定していると聞いている。見えない敵との闘いだが、絶対に負けないという信念で戦っていただきたい」

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