大豆にも悪いニュースがある

 発酵その他、昔からの大豆の調理法を教えた賢人は正しかった − 彼らは大豆も有害な作用をもたらす可能性があることに気づいていたのだろう。
 
 今日、大豆製品はビッグ・ビジネスである。米国の農耕地の7,200万エーカーが大豆の生産にあてられ、新しい驚異の栄養品として注目されている。
 
 伝統的な豆腐やインドネシアのテンペーあるいは豆乳以外にも、多量の大豆が動物の飼料、マーガリン用の油、サラダ・ドレッシングに使われているが、今や朝食用のシリアルやインスタント食品のような多くの食材にも大豆が使われている。
 
 その理由は、新しい米国の規則で、そのような食品100グラム中にもし茶さじ山盛り1杯のタンパク(プロティン)が含まれていれば、低飽和脂肪と低コレストロール食品として、心臓の健康によいと主張できるからである。しかし一方、スイスの権威筋の主張では、エストロゲン(卵巣ホルモン)との関連で、大豆蛋白の100グラムは避妊用のピルと同等であり、これはもちろん誰にでも必要というわけではない。
 
 大豆製品としてもう1つ推奨されているものに、本来医薬品に属するもので、更年期障害につかわれる植物性エストロゲンと呼ばれるものがある。モンサント社やその他の化学品製造会社は、大豆の中に天然に含まれる大豆イソフラボン(soy isoflavones)とよばれれるエストロゲン・タイプの成分からその誘導体を開発した。これらは骨粗しょう症に良いと主張されているが、実際には、大豆食品はホルモン機能に影響を与えるだけではなく、人体に必要なカルシュウムの吸収を妨げ、加えてビタミンD欠乏症を起こす。
 
 研究者達は、かかる高リスク製品にはイソフラボンの危険についての注意書をつけるべきだと求めている。しかし米国食品医薬品局は、英国政府の警告にもかかわらず、これまでのところそれに同意していない。
 
 もし大豆を(豆腐を作る時のように)沈殿や発酵で処理すれば、体の成長を妨げる有害要素は完全には除去されないにしても、減少する。大豆の中の有害要素の主な犯人の1つはフィチン酸である。これは錫、マグネシウム、鉄、その他の重要ミネラルのような、身体に必須の要素の体内への取り込みを阻止する。もし日本で伝統的に行われてきたように、大豆と一緒に肉その他のミネラルを多く含む食材をたべれば、身体はそれを補うミネラルを摂取することができる。しかし大豆食品だけを食べたり、菜食主義者について起こり得るように、ミネラルを多く含む食品の代わりに大豆を食べてはいけない。
 
 豆類のもう1つの成分は、甲状腺の機能低下と、それ故に生長の妨害を引き起こす。だから大豆を基にした乳児食は、甲状腺機能低下を起こしかねない。これはすでに1960年代に知られたことである。
 
 日本のある研究では、炒り大豆のピクリスを3ヶ月にわたって与え続けた(といっても1日に僅か30グラム)ところ、実験動物の半数に甲状腺腫ができた。さらに脚光を浴びたニュージーランドでの研究では、先ずオウムに大豆飼料を与え続けたところ、死産や奇形や攻撃性の増加が見られ、さらに研究がすすむと、大豆と不妊、幼児の白血病、動物におけるホルモン異常との結がりの証拠が表面化した。
 
 この研究に注意が集まった結果、子供を大豆製品で育てたために、わが子に極端な感情障害のような問題が生じたと抗議の声をあげる親達が出始めた。研究者はさらに免疫システムの問題や過敏性腸症候群なども起っていると言っているが、これらの問題はすべて消化器系と内分泌系の機能不全に関係している。
 
 本年(2000年)1月の菜食主義の母親達についての研究の示すところでは、ペニスに欠陥のある男の赤ん坊が生まれる危険性が通常の5倍多かったという。そしてこれは出産前に母親がとっていた大豆食品の中の植物性エストロゲンの結果ではないかと疑われている。(Proof)


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