2011年4月1日(金)「しんぶん赤旗」

石原都知事 原発で暴言数々

「東京湾につくってもいい」

「訳の分からぬ連中が反対」


 福島第1原発の深刻な事故が起きた以降も、「私は原発の推進論者」と公言する石原慎太郎東京都知事(78)。石原氏は知事就任翌年の2000年から「安全神話」をふりまいて原発推進派の「広告塔」の役割を果たし、「東京湾につくったっていい」とたびたび公言、新潟県や福島県で反対する住民を非難し続ける暴言を繰り返してきました。

公人として初

 石原知事が最初に東京湾への原発誘致を公言したのは、00年4月26日に日本原子力産業会議(現日本原子力産業協会)が開いた第33回年次大会での講演です。石原氏は「完璧な管理技術を前提とすれば、東京湾に立派な原子力発電所を作ってもよいと思っている」(同会議の大会概要報告書)と発言。

 石原講演を紹介した原子燃料政策研究会機関誌『Plutonium』(00年春季号)は「公人としては初めて、前提はあるものの東京に原子力発電所を作ってもよいと思うと発言した」と報じました。

 石原氏は01年5月25日の記者会見で、「適地があれば東京につくったっていい」(「朝日」5月26日付)、同5月28日の「石原知事と議論する会」でも、「東京湾に原子力発電所を造ってもいいというぐらい原子力発電所は安全だ」(「朝日」5月29日付)と放言。ビートたけしさんとのテレビ番組でも、「本当に東京湾に原発をつくってもいいと、僕は思っている」(テレビ東京「ニッポンのミカタ」、10年4月30日放映)と発言しました。

反対住民敵視

 石原知事は、核燃料サイクル開発機構が02年4月に開いた「第3回敦賀国際エネルギーフォーラム」でもビデオで特別講演し、「日本が『もんじゅ』に象徴される高速増殖炉(FBR)を開発し、動かすことは、日本だけでなく世界にとって非常に大事な意味合いを持つ」(同フォーラムの資料から)と期待を述べました。

 新潟県刈羽村が01年5月27日に実施した東京電力柏崎刈羽原発でのプルサーマル計画の是非を問う住民投票で反対が過半数を占めたことにも、石原氏は翌日開いた「石原知事と議論する会」で、「わけの分からない理屈だ」「日本の原子力発電所の管理体制は世界で一番」(「朝日」同5月29日付)と非難。

 福島第1原発事故で金町浄水場の水道水から基準を超える放射性ヨウ素131が検出され、乳児の水道水摂取を控えるよう発表した記者会見(3月23日)の場でも、石原氏は「私は基本的に原発の推進論者」と公言。「今までも訳の分からない連中が原発反対というので、福島に押しかけていって、デモなんかをやったらしいけれども」「マグニチュード9とか10メートルの津波というのは、誰も想像しえない、まさに未曽有のこと」と反対する住民を敵視しました。





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