各地の放射線量

3月28日の情報

海水から再び高濃度の放射性ヨウ素

福島第一原子力発電所の1号機から4号機の水を流す放水口の南で採取された海水からは、25日と26日の2日続けて、国の基準の1000倍を超える放射性のヨウ素131が検出されましたが、そこから1.6キロ北の地点で採取された海水から国の基準の1150倍という高い濃度で検出されました。
福島第一原発の事故を受けて、東京電力は、周辺の海で、放射性物質の調査を行っています。
28日、東京電力が発表した調査結果によりますと、福島第一原発の5号機と6号機の水を流す放水口の北、50メートルの地点で、27日午後2時5分に採取された海水から、ヨウ素131が1cc当たり46ベクレルと、法律で定められた基準値の1150倍の濃度で検出されました。
福島第一原発では、1号機から4号機の水を流す「放水口」の南330メートルの地点で、25日と26日の2日続けて、国の基準の1000倍を超えるヨウ素131が検出されましたが、この地点の濃度は、27日は引き続き高いものの、250倍まで下がりました。
経済産業省の原子力安全・保安院は「原子炉から何らかの形で流れ出した放射性物質が、発電所周辺の海流に乗って、南から北へと流されたのではないか」と話しています。

3月28日 23:40更新

2号機建屋外の水 強い放射線

福島第一原子力発電所の2号機のタービンが入っている建物の外にある「トレンチ」と呼ばれる配管などを通すトンネルで、27日午後3時半ごろ、水がたまっているのが見つかり、水の表面から1時間当たり1000ミリシーベルト以上の強い放射線が計測されたことが分かりました。
2号機のタービンがある建物の地下にたまっていた水からは、この日、1時間当たり1000ミリシーベルト以上の強い放射線が計測されていて、東京電力で関連を調べています。
東京電力によりますと、27日午後3時半ごろ、福島第一原発の2号機のタービン建屋の外の地下を通る「トレンチ」と呼ばれるトンネルに水がたまっているのが見つかり、その水の表面から1時間当たり1000ミリシーベルト以上の強い放射線が計測されたということです。
水がたまっていた「トレンチ」は、原発の敷地内で放射線を管理しなければならない「管理区域」の外にある縦4メートル、横3メートルほどのコンクリート製のトンネルで、配管などが通っています。
トンネルの途中には、保守作業のため、地上から深さ15.9メートルの縦穴が設けられており、その14.9メートルの高さまで水がたまっていたということです。
「トレンチ」はタービンがある建物から海側に向けて、76メートルの長さがありますが、直接、海にはつながっていないということです。
東京電力は、「現時点では、水は海には流れ込んでいないとみられる」と話していますが、今後、水がどのようにしてたまったのか調べることにしています。
2号機のタービンがある建物では、この日、地下にたまっていた水から1時間当たり1000ミリシーベルト以上の強い放射線が計測されていて、東京電力で関連を調べています。
また、1号機と3号機のトレンチにも同じように水がたまっているのが見つかり、1号機の水の表面からは、1時間あたり0.4ミリシーベルトの放射線が計測されました。
3号機では、がれきが障害となって測定ができなかったということです。
これについて、東京電力の武藤栄副社長は、28日午後6時半から記者会見し、「トレンチに水が見つかり、強い放射線が計測されたことは、28日の午後になって報告を受けた。情報をできるだけ迅速に共有することは、事態の早急な対処に重要なことだと思っており、しっかりと対策をとりたい。 見つかった水の処理はできるだけ速やかに行いたい」と話しました。

3月28日 20:15更新

被ばくの作業員3人が退院

今月24日に福島第一原子力発電所の3号機で被ばくして千葉市の放射線医学総合研究所に入院していた作業員3人が、28日、退院しました。
研究所によりますと3人は全員、健康状態に問題はないということです。
今月24日に福島第一原発の3号機のタービンがある建物でケーブルを敷く作業をしていて被ばくした男性作業員3人は、千葉市にある放射線医学総合研究所に入院して専門的な検査を受けてきました。
研究所によりますと、このうち2人は、およそ2時間、くるぶしまで水につかって作業をしていたため、やけどと同じような治療を受ける見通しでしたが、その後の検査の結果、治療の必要のないことが分かったということです。
もう1人の作業員も放射線の影響は認められず、3人は28日昼ごろ退院しました。
全員、健康状態に問題はないということです。
研究所によりますと、局所的に足に強い放射線を受けた2人の被ばくは、2000ミリシーベルトから3000ミリシーベルト程度で、当初の見込みより低かったということです。
また、足の皮膚が腫れるなどの症状もみられず、体内に入り込んだ放射性物質も微量で、健康への影響はないということです。
3人は経過を診るため、数日後に研究所で診察を受ける予定です。
放射線医学総合研究所の中山文明医師は、「今後、症状が出たとしても治療の必要はなく、自然に治ってしまうだろう」と話しています。

3月28日 20:15更新

高濃度の水 格納容器からか

深刻な事態が続いている福島第一原子力発電所の2号機のタービンがある建物から高濃度の放射性物質を含む水が検出されたことについて、国の原子力安全委員会は、「1号機や3号機に比べて数十倍の濃度であり、一時、溶けた核燃料から放射性物質が漏れて格納容器の水に含まれ、何らかの経路で直接、流出してきたと推定される」という見解を示しました。
福島第一原発では、1号機と3号機のタービン建屋にたまった水から高い濃度の放射性物質が検出されたのに続いて、2号機でも、27日、運転中の原子炉の水のおよそ10万倍に当たる放射性物質が検出されました。
これについて、原子力安全委員会は、28日、「1号機や3号機に比べて数十倍の濃度であり、一時、溶けた核燃料から放射性物質が漏れて格納容器の水に含まれ、何らかの経路で直接、流出してきたと推定される」という見解をまとめました。
このなかで、放射線量が非常に高いのは建物の中だけで、2号機の原子炉への注水は屋外から実施しているため、今後も継続して行うことができるとしています。
また、格納容器の水の漏えいが今後も継続されるとしても、原子炉に水を注入するという現在の冷却方法は継続することが可能だとしています。
ただ、2号機のタービン建屋の放射線量が高いことから、たまっている水の処理を速やかに行うとともに、作業員の放射線管理に十分な配慮が必要だとしています。
そのうえで、最大の懸念は、このたまった水が地下や海中に漏れることだとして、その防止に万全を期すとともに、安全を確認するため地下水や海水のサンプリング調査を強化するよう求めました。
これについて、枝野官房長官は、28日午前の記者会見で、「放射線量が高いのは建屋内だけでとどまり、屋外では異常ない。溶けた燃料と接触した水が直接出ているのは大変残念だが、これによる健康被害の拡大を防ぎ、全体を収束させるための努力をさらに進めていく」と述べました。

3月28日 13:25更新

高濃度の水 溶融燃料と接触か

枝野官房長官は、記者会見で、福島第一原子力発電所の2号機の水たまりで、高い濃度の放射性物質が検出された原因について、原子力安全委員会が、一時的に溶融した核燃料と格納容器の中の水が接触し、何らかの経路から流れ出たものと分析していることを明らかにしました。
この中で、枝野官房長官は2号機の水たまりで、高い濃度の放射性物質が検出された原因について、「2号機のタービン建屋の地下にたまっていた水の放射線濃度が大変高いことを踏まえると、2号機については、一時的に溶融した燃料と接触した格納容器内の水が、何らかの経路で流出したものと推定されるという分析を受けている」と述べ、原子力安全委員会が一時的に溶融した核燃料と格納容器の中の水が接触し、何らかの経路から流れ出たものと分析していることを明らかにしました。
そのうえで枝野長官は、今後の対応について、「この水が地下に漏えいしないよう万全を期したい。そして、漏えいしていない確認のためのサンプリングの実施、あるいは海水についても、ミスがないか、サンプリングや安全確認の強化をすることを、今、原子力安全委員会で原案を取りまとめている。そうした意味で、溶融した燃料と接触した水が出ているのは大変残念だが、努力をさらに続けたい」と述べ、汚染が拡大しないよう最大限の努力を尽くす考えを示しました。
一方、枝野長官は、1号機と3号機の水たまりで、高い濃度の放射性物質が検出された原因については、「格納容器から蒸気として出たものが凝縮したものか、放水により希釈されたものと推定すると報告を受けている」と述べました。

3月28日 13:25更新

“避難指示圏立ち入り控えて”

枝野官房長官は、記者会見で、福島第一原子力発電所の事故で避難指示が出ている範囲に、住民が一時的に帰宅しているケースが見受けられるとして、現時点では大きなリスクがあり、立ち入りを控えるよう強く求めました。
この中で、枝野官房長官は「福島第一原発の20キロ圏内から避難をしている住民の皆さんには、大変なご不便とご迷惑をかけている。政府としても、一時的に自宅に帰りたいという要望に応えるための検討を始めたが、それを待たずに、避難指示が出ている地域に立ち入っている人がいるという報告を受けている」と述べました。
そのうえで、枝野長官は「一定期間であれば、その地域に入ることが部分的に可能ではないかということも考えられるが、そうしたことは今は確認できていないので、リスクがある。安全のため、現時点での立ち入りは慎んでほしい」と述べ、避難指示が出ている範囲に立ち入ることは、現時点では大きなリスクがあるとして、立ち入りを控えるよう強く求めました。
また、枝野長官は、今後の一時帰宅について「大気中の放射線量は安定しているということなので、時間を区切ることや風向きを考慮することなどを含めて詳細な分析をしており、それによっては可能性がある」と述べました。

3月28日 13:25更新

北側の海で高濃度放射性物質

深刻な状態が続く福島第一原子力発電所の南側の海水からは、26日まで2日続けて国の基準の1000倍を超える高い濃度の放射性のヨウ素131が検出されていましたが、27日は発電所北側の別の地点で、基準の1150倍という高い濃度で検出されたことが分かりました。
経済産業省の原子力安全・保安院は「海流に乗って放射性物質が流されているのではないか」と話しています。   
東京電力が、福島第一原発の5号機と6号機の水を流す「放水口」の北側、30メートルの地点で、27日午後2時5分に採取された海水を調べたところ、ヨウ素131が1cc当たり46ベクレルと、法律で定められた基準値の1150倍という高い濃度で検出されました。
前日の26日とその前々日には、1号機から4号機の水を流す「放水口」の南、330メートルの地点で、ヨウ素131の濃度は2日続けて1000倍を超えていましたが、この地点の濃度は、27日は、引き続き高いものの250倍まで下がりました。
経済産業省の原子力安全・保安院は、「原子炉から何らかの形で流れ出した放射性物質が、発電所周辺の海流に乗って、南から北へと流されたのではないか」と話しています。
一方、福島第一原発では、高濃度の放射性物質が混じった水を取り除きながら本格的な冷却機能を復旧させる作業が続いています。
外部からの電源を発電所内の機器や装置につなぐ作業も進められていて、28日にも最後に残された4号機の中央制御室の照明が点灯する見通しです。
また、冷却に海水を利用することで塩がたまって水の流れが悪くなるのを防ぐため、各号機の原子炉に注ぐ水が、26日までに海水から真水に切り替えられましたが、東京電力は、2号機から4号機の使用済み燃料プールについても、29日にも真水の注入を始める予定です。

3月28日 13:25更新

ニュース画像

防衛省 原発の最新映像を公開

防衛省は、陸上自衛隊のヘリコプターが上空から福島第一原子力発電所を撮影した最新の映像を、先週に続いて27日も公開しました。
映像には、大きく損傷した3号機や4号機などの様子が、先週公開されたものよりも鮮明に映し出されています。
公開されたのは、陸上自衛隊のヘリコプターが、27日午前10時前から20分間にわたって撮影した福島第一原子力発電所の映像を4分余りに編集したもので、1号機から4号機の様子が映し出されています。
このうち、1号機は、水素爆発によって建屋の天井が崩れ落ちていることが確認できます。
2号機は、屋上に複数の穴が開き、そこから水蒸気とみられる白い煙が上がっているほか、壁に亀裂のようなものが入っていることが分かります。
3号機は、建屋の上部が鉄骨を残すだけになっており、中から水蒸気が上がっています。
4号機は、建屋の壁が崩落しているため、クレーンとみられる緑色の機器や、ボールのような形をした黄色い構造物がむき出しになっています。
さらに、建物のところどころから水蒸気が激しく吹き出していることも確認できます。
自衛隊は、今回の事故が起きてから航空機で原発の状況を継続的に撮影しており、映像を公開したのは今回が2回目です。
自衛隊は、引き続き、ヘリコプターによる上空からの撮影を行い、原発の状況を確認することにしています。
映像について、東京大学の関村直人教授は「水素爆発によって3号機の原子炉建屋が特に激しく壊れていて、天井部分にあるはずの燃料を移動させるクレーンが、燃料プールの上に落下しているように見える。プールの水位や燃料そのものは見えないが、落下したクレーンによって燃料棒が破損している可能性もあり、その場合、中に閉じ込められていた放射性物質が外に出てしまうおそれもある」と指摘しました。
また、4号機については、「黄色い原子炉格納容器のふたや、その近くに圧力容器のふたが確認されるが、いずれも定期検査のために原子炉から取り外していたもので、爆風で飛ばされた形跡は見られない。また、放水のために使っているポンプ車の赤いアームが燃料プールの真上に伸びているのが確認され、水蒸気が上がっていることから、冷却に一定の効果が出ているとみられる」と話しました。
このほか、「原子炉が入った建物から少し離れた別の建物の壁までが爆風で崩れ落ちていることから、水素爆発の大きさを物語っている」と話しています。

3月28日 5:40更新

高濃度の水たまり 復旧に障害

深刻な事態が続いている福島第一原子力発電所では、タービンがある建物から検出された高い濃度の放射性物質を含む水たまりを排水するための作業が難航していて、冷却機能の回復に向けた作業はさらに遅れるおそれが出ています。
福島第一原発では、1号機と3号機のタービンがある建物の水たまりから、通常の原子炉の水のおよそ1万倍と、高い濃度の放射性物質が検出されたのに続いて、2号機でも、27日、通常の原子炉の水のおよそ10万倍に当たる放射性物質が検出されました。
また、2号機の水たまりの表面の放射線量については、1時間当たり1000ミリシーベルト以上という高い値でした。
2号機の放射性物質について、東京電力は、当初、通常の原子炉の水のおよそ1000万倍と発表しましたが、分析を誤っていたとして、その後、10万倍に訂正し、経済産業省の原子力安全・保安院が、測定の手順や態勢の見直しを改善するよう指示しました。
1号機から3号機の復旧作業を進めるにあたって、高濃度の放射性物質を含む水たまりの処理が当面の大きな課題になっています。
このうち、1号機のタービン建屋では、たまった水を復水器という蒸気を水に戻す装置に移す作業を行っていますが、27日から、くみ上げる量を増やすため、1台だったポンプを3台にして対応しています。
一方、2号機と3号機は、水たまりを復水器に入れる計画でしたが、すでに満水に近い状態になっていることが分かり、復水器に入っている水をタービン建屋の隣にある復水貯蔵タンクに移したうえで、高濃度の放射性物質を含む水を復水器に入れることを検討しています。
このため、水たまりの処理に時間がかかり、冷却機能の回復に向けた作業はさらに遅れるおそれが出ています。
一方、使用済み燃料を保管するプールについて、東京電力は、28日未明の記者会見で、「2号機と4号機では満水になっているとみられる」と述べ、燃料プールの水温も、2号機は27日午後5時50分の時点で56度だったということで、通常よりもやや高い程度に落ち着いていることを明らかにしました。

3月28日 4:20更新