東日本大震災のあと、「被災地で強盗や性犯罪が増えている」などといった根拠のないうその情報が、インターネットの掲示板に相次いで書き込まれているとして、警察は掲示板の管理者に削除を求めるとともに不確かな情報を信用しないよう注意を呼びかけています。
警察庁によりますと、大震災のあと、被災地で「犯罪が多発している」として不安をあおるような情報や、事故があった原子力発電所周辺の住民を中傷するような書き込みがインターネットの掲示板に相次いでいるということです。中には架空の報道機関の名前で、「強盗や性犯罪が増えて、小学生も被害に遭ったため警察が警戒している」といった内容を書き込んだり、「避難所で救援物資を外国人留学生が根こそぎ運び出している」といったうその情報を流したりするケースも出ています。こうした内容がメールや口コミで広範囲に広がり、警察などに「心配だがどうしたらいいか」と相談に来る人もいるということで、各警察本部では悪質な書き込み28件について掲示板の管理者に削除を要請し、11件はすでに削除されました。警察庁はインターネット上の監視を強化するとともに、不確かな情報を信用しないよう注意を呼びかけています。