6月下旬〜9月にかけて北方系のバラを中心に約300種類、およそ2,000株のバラが豪華な雰囲気と上品な香りの世界に誘います。他ではなかなか見る事の出来ないフェアリープリンスやチェシャー、オイティンなどが含まれる等、豪華な気品に満ちています。
花の観賞と共に、古くから体を温める薬草や、芳香剤の香料として使われてきた菖蒲。市街から約5分の朝日公園に、丹精込めて育てたしょうぶ園が広がります。7月いっぱい白、ピンク、紫の花をつけ、静かに華やぐ菖蒲(しょうぶ)が一面を染めます。公園内の池のすい蓮もこの時期に開花しますので併せて鑑賞できます。
北太平洋に分布する海鳥。天売島には3月ごろ多数飛来し、4月はじめ頃から抱卵する。天売島はウトウの世界一の繁殖地で、その壮観な夕景を観察できるのはこの島だけ。ヒナのふ化が始まる5月中旬から、日没と同時に魚をくわえたウトウが赤岩展望台周辺へと帰巣する。この魚を狙ったウミネコと、餌の争奪戦が繰り広げられる。ヒナが巣立ちを終える8月に入ると親鳥の数も極端に少なくなり、中旬には姿を消す。冬には東北や北陸地方の日本海などで過ごし、陸には上がらない。
多数のオロロン鳥の繁殖地であった天売島。そのシンボル・赤岩は、海中から突き上げる鋭い矢尻の形をした、海抜48メートルの垂直岩です。周辺は「赤岩展望台」として整備されています。赤岩を望む険しいルートには階段が取り付けられ、赤岩が間近に迫る展望台から海鳥観察ができます(平成22年10月現在一部立ち入り禁止)。赤岩展望台一帯の斜面は直径20センチほどの穴を掘って巣を作るウトウや草地に営巣するウミネコの繁殖地で、5〜7月には海鳥たちの子育てが間近で観察できるチャンスがあります。
島の最高点に近接していて、西海岸の壮大な断崖絶壁群のスタート地点であり、海鳥繁殖地の中心ポイントに設けられています。海鳥の繁殖期は4月から8月まで、シーズン中、観察舎内に設置されている50倍の無料望遠鏡を覗くと断崖の岩棚ではウミウの子育て、岩礁で遊ぶ赤い足をしたケイマフリなどを見ることができます。目も眩むような西海岸100メートルを超える断崖絶壁が海鳥観察舎付近から始まります。日本海の強風と荒波をもろに受けた厳しい自然の爪痕は、海鳥たちにとって外敵から身を守る最適な繁殖地なのです。海鳥観察舎からの眺望は野生の厳しさ、たくましさが伝わってきます。
海鳥のラッシュアワー、夕暮れの観音岬展望台。一日の営みを終えたウミネコは群れをなして帰巣します。一日の無事を確認し呼び合うかのようにミャー、ミャーと啼きながら上空を旋回し、やがてそれぞれ巣に帰ってゆきます。
10メールもの枝を広げる老樹、「オンコの荘」
焼尻島の森は本道の森とは趣を異にしています。一部の樹木は天高く伸びずに、上から押しつぶされたように枝が横に広がり、風圧に押されたように風下に傾いたまま成長しています。日本海の強く激しい季節風や、雪の重みによるものだといわれ、森が深いために、若木は陽光を求めて木漏れ日を探しながら成長したためだと言われています。特に普通だと高さ15メートルに成長するオンコ(イチイ)が焼尻島の「オンコの荘」では高さわずか1メートル、その枝の広がりは直径10メートルを超える末広がりの巨木ぞろいなのです。
小さな島の深い森。空を覆う木々の緑。原生林に囲まれた静かな泉、緑の峡谷に架かる橋。
焼尻島の森は、1平方キロの中に変化に富んだ大自然の森が凝縮されています。ウグイス谷は広葉樹、針葉樹が混成する密林に覆われ、野鳥がせわしなくさえずる峡谷で、バードウォッチングのポイントです。
森林浴やバードウォッチング、草花鑑賞に、うってつけの広さの公園です。道しるべや植物解説の標識も充実しています。
水辺には大振りな蓮の花(開花期・初夏)が浮かび、ルリビタキやオオルリ、ミドリシジミチョウなど様々な野鳥や昆虫に出会うことができます。
島の西南部の岬に広がる草原で、さえぎるものは何もない開放的な空間です。目の前には約3.5キロ離れた天売島、東は天塩山系が連なり、南に暑寒別岳と雄冬岬の海岸線が走っています。そして北は、利尻富士が蜃気楼のように水平線に揺れるなど、日本海を見渡すことができ、記念撮影の名所になっています。また、この付近は英語教師第1号として日本史にも登場するラナルド・マクドナルドが上陸した地と言われています。
天売島を隔てる武蔵水道とは、1925年旧日本海軍測量船「武蔵」が測量したことから名称となり、好漁場として知られている武蔵堆の発見もこのときの調査によるもの。