福島原発事故 チェルノブイリ作業責任者語る 独立の技術者チーム必要
産経新聞 4月2日(土)7時57分配信
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ユーリー・アンドレエフ氏(写真:産経新聞) |
【写真】爆発事故を起こし大破したチェルノブイリ原子力発電所
−−福島の事故の状況は
「2号機は炉心や原子炉圧力容器が溶融している疑いがある。国際原子力事象評価尺度でチェルノブイリは最悪の7だった。福島の事故は日本がいう5ではなく、最初から6であることは明らかだ。今は6と7の間と判断している」
−−状況はなぜ悪化しているのか
「東電の情報が不正確で不足しているからだ。(企業というものは)会社の利益を優先して行動するので作業から外す必要がある。幅広い知識を持つ経験豊富な技術者を日本中から集めて特別チームを編成し、作業に当たらせるべきだ」
−−チェルノブイリで得た教訓は
「ヘリから放水したり原子炉の下に穴を掘ったり無意味な作業に追われた。原子炉内に核燃料があるのかを知りたかったが、実際はすでに溶け出して残っていなかった。ソ連当局は事故の原因と規模を隠し、状況を悪化させた。日本では原子力政策と安全規制を同じ経産省が担当している。世界的にみても安全規制当局は原子力産業界に依存しており、独立した委員会を作る必要がある」
−−福島でもチェルノブイリと同じ石棺が必要か
「チェルノブイリで事故炉を石棺で覆ったのは放射線の放出を防ぐためではなく、残った原子炉の運転を続けるためだった。福島で石棺が必要とは思わない」
−−放射能汚染の除去にどれぐらいかかるか
「チェルノブイリでは原発の汚染除去に2年かかった。30キロ圏内の除去は実際上、不可能なので行われなかった。福島の場合、放射線量が明らかでないので答えるのは難しいが、1〜2年かかる可能性がある」
−−「フクシマ50」と報じられた現場の作業員について助言はあるか
「50人は少なすぎる。5千人以上を投入すべきだ。特別な防護服を着用してもガンマ線を浴びたり、プルトニウムを吸引したりする危険性がある。確かに彼らはサムライだが、ロボットも導入すべきだ」
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最終更新:4月2日(土)11時42分
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