我が家はローマ市内の北東部タレンティーノという地区にあり、
中心部のテルミニ(ローマ中央駅)から地下鉄とバスで30分位と便利な住宅地です。
私の通う日本人学校まで歩きとバスで15分、徒歩10分圏に大きなスーパーや衣料品店、
商店街があり、土曜日には食品から衣料、雑貨、花、
ペットまで扱う様々な店が建ち並ぶ青空市場が立ちます。
我が家はコンドミニアム(下駄履きマンション)の4F
(と言ってもこちらはピアノ・テラ、地上階から数え始めるので、日本式なら5F)にあり、
なにより天井高は3.3m(こちらの標準)もあってゆったりしています。
古い建物なので設備は少し貧弱(給湯器の容量が少ない、
トイレの水が時々止まらなくなる、等など)なのですが、
生き延びるのに支障はないでしょう;
 さて、こちらで一つ驚いたことは、ローマ市民300万人の上水道は
全て地下水で賄われていることです。
少し離れた山麓に水源があるそうです。このため、ローマの水は夏でも冷たく、
もちろんそのまま飲めるということなのですが、実は大きな問題があるのです。
ローマの水はイタリアでも一番の硬水で、そのカルシウムの含有量は半端ではありません。
例えば、スパゲッティを茹でるために鍋に湯を沸かすと、
透明だった水はカルシウムの析出のために白く濁り、
表面にはうっすらとミネラルの幕ができます。この水を何十年も飲み続けると、
象足病と言う症状になる人もあり、足にカルシウムが溜まって
だんだん太く硬化してくるそうです。
洗濯のときは、洗濯機を保護するためにカルシウム中和剤を洗剤と一緒に入れます。
また、多くの配管や、風呂のボイラーなどは定期的に
溜まったカルシウムを取り除かなくてはなりません。
これは、一方でこの地域の土壌が豊富にカルシウムを含んでいることも
意味しているわけで、実際、こちらの野菜は
日本のものと比べて二倍の味、香り、固さがあるように思います。
私達日本人は、こうした欧米人に比べるとカルシウムの摂取量が
著しく少ないと言われていますが、なるほどその通りだと思います。
もちろんうちでは飲み水や料理に入れるものとしては使いませんので、
一日おきにミネラルウォータ(水道水よりミネラルがずっと少ないのに
アックワ・ミネラーレという呼び方なんですよぉ!)のペットボトルの束を
買ってこなければならないわけです・・・。

ローマ通信トップへ
1