(写真提供 東海テレビ)
『さくら心中』は風光明媚な飛騨高山を舞台に、造り酒屋「いさみ酒造」の養女として育った美しい娘・桜子(笛木優子)が、さまざまな嫉妬や欲望に翻弄されながらも蔵人の比呂人(徳山秀典)との純愛を貫くという、壮大な愛の物語。脚本は同じ東海テレビの昼ドラで『真珠夫人』『牡丹と薔薇』などのドロドロの愛憎劇をヒットさせてきた中島丈博氏が手掛けています。
この『さくら心中』で、主人公の桜子の養兄で、血の繋がらない妹へ献身的な“見守り愛”をささげる宗形勝を演じているのが、松田賢二さん。男性諸氏には『仮面ライダー響鬼』の斬鬼役、もしくはVシネマでのワイルドな姿でお馴染みかもしれません。松田さん、中島作品は『偽りの花園』『麗わしき鬼』に続く3作目の出演。今回は最初から最後まで、時に抑え続けた気持ちを爆発させながらも一人の女性を真摯に想い続ける、たまらなく愛おしい男を熱演しています。
「迷うことなく桜子だけを想い続けるというのは非常にシンプルなので、ブレなくやらせてもらえました。演じやすかったですね」と話す松田さんによる心にストレートに刺さる名台詞も、このドラマの大きな魅力のひとつ。「僕自身は『愛して愛して愛し抜く覚悟はできとるんじゃ!』と(桜子が一時結婚する)雄一に向って叫ぶシーンが心に残っていますね。勝が桜子への想いを最後まで貫けたことは、本当に良かったと思っています。ある意味、このドラマは“勝の純愛物語”でもあったな、と中島先生に感謝です」。中島作品3作目にして、一番の“いい男”役ですが、「“3回目にしてわかることって何だろう?”とずっと考えていました。確かに、現場でのペース配分や台詞の覚え方などにはだいぶ慣れましたが、中島先生の作品世界の中での自分の感じ方については、探して探して……でも結局わからないまま、一生懸命演じるだけ演じるままで終わってしまった気がします」とのこと。重要な役に3回も抜擢されたという事実を見れば、どれほど松田さんが認められているかがわかろうというものですが、今なおこの謙虚な態度! 頭が下がります。
しかし、比呂人を愛し続けるあまり利己的になり、周囲の人間を傷つけてしまう桜子を愛し続ける勝、そして彼女に惹かれ翻弄されるその他の登場人物の心理とは? 松田さんはそんな女性に惹かれてしまう男の気持ちは理解できる?「うーん、でも男の心理的なところで、絶対に手に入らないものがほしくなるというのがあるのかもしれませんね。僕も昔はダメな女の人に惹かれたこともありました」。そう言いながら、今は違いますよ!と、自分から付け加えてくれた松田さん。そうです、私生活では3月8日に辺見えみりさんと入籍を発表したばかり。笑いの絶えない、幸せいっぱいの新婚生活を謳歌中なのでした。
物語のドロドロ具合に反して(?)、撮影現場は非常に和気あいあいとしていた模様。「村井国夫さんとはエッチな話ばっかり。中澤裕子ちゃんとは笑いのツボが一緒で楽しかったです。徳山君は現場でも(透明感溢れる優しく実直なキャラクターの)比呂人のまんまだったので、僕もスケベ心からそれを崩したくなって意地悪してました(笑)……崩しきれないまま終わったのが残念ですね。神保悟志さんには結婚のこととかも相談していました。『結婚すると男は伸びるぞ!』と言ってくださって。それで背中を押されたところはあったと思います」。実際、結婚してみてどうでした?「いろんな人がよく、結婚すると守るべきものができて覚悟が変わってくるといいますが、僕の場合はまさにその典型。みんなが言うことはその通りなんだな、と実感しています」。いやはや、本当に幸せの極みなんですね。とはいえ、恋人から夫婦になったんだ、という実感はまだそんなにないそうです。
主演の笛木優子さんとは演技の面だけでなく、待ち時間などにも息ぴったりだったそう。「特にみんなに疲れが出てきた撮影後半には、どちらからともなく“現場に笑いをもたらしたいな”みたいな感じで、雰囲気を盛り上げようとしていましたね。特に優子ちゃんには座長としての責任感みたいなのもあったんじゃないかな。僕自身は意識してないんですが、それでも自分のどこかに“関西人の性”みたいなのがあるのかもしれません」。松田さんのブログには『さくら心中』の現場で女装(!)している写真が何点かアップされていますが、中でもウエディングドレス姿にはびっくり。「実はあれ、優子ちゃんがドラマの衣装さんに頼んで仕込んだものなんですよ(笑)。本当は優子ちゃんもいろいろ凄い格好してるんです。内緒ですけどね」……笛木さん、どこまで面白いんですか!?
さて、『さくら心中』の放送も残すところ1週間。桜子と、桜子と比呂人の娘であるさくらの親子関係はどうなる? 桜子の前に現れた比呂人の生き写しのような美容師、宅間とは? 勝の純愛は報われるのか? さくらを想う若い男性2人の恋は? 教えてください松田さん!「ひとつ言えるのは、桜子にとってはあくまでも宅間ではなく比呂人なんだということですね(とニヤリ)」。ええ、それだけじゃわかりませんよ!「あとは見てのお楽しみ。それと、“悲喜こもごも完全燃焼”な勝的に皆さんにお願いしたいのは、どうか最終回は見逃さないでいただきたいということです」。これはもう、1週間5話全部見る勢いでいかないと!
今回『さくら心中』の放送が4月第1週までずれこんだのは、もちろん先立っての震災の影響から。「僕ができることは節電や募金ぐらいなんですが、最近被災者の方のメッセージなどを目にすると、娯楽が心の支えになることもあるんだな、と気付かされるんです。困難な状況で、娯楽が人を元気づけたり楽しみを与えたりすることもある。そういう仕事に就いていられることはとても嬉しいし、やり甲斐があります。僕の好きな坂本龍馬の言葉に“世に生を得るは事を成すにあり”というのがありますが、自分にとって自分の生まれてきた証とは、被災地の方々を含めた皆さんの楽しみや力になることなんだな、と気持ちを新たにする次第です」。
4月からはCSのビクトリーチャンネル(スカパー!218ch)のエンタメ番組『METAL BOX TV』(毎週土曜日24:00~24:30)でメインMCを務める松田さん。他にも舞台や映画の仕事が目白押しだそう。でも、昼ドラの世界にもまた戻ってきてくださいね。「もちろん、ここまで来たら“昼ドラの王子様”を狙いますよ。神保さんの“昼ドラの帝王”には負けません(笑)」。うーん、頼もしい!「昼ドラのことは“ありえねー”と突っ込みを入れつつ楽しんでいる人が多いこともわかっています。そういう部分も含めて面白いんです」。これまで『さくら心中』を観ていなかった方、最終週だけでもご覧あれ。濃厚な昼ドラの真髄が、松田さんの熱演と共に楽しめます!
(取材・文/山下紫陽@株式会社H14+HEW)
<『さくら心中』関連情報>
東海テレビ・フジテレビ系で毎週月~金の午後1時30分~2時まで放送中
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