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2010/06/01(火)

Spinel経由だとBS受信でドロップが発生する件

先日取り付けたBSアンテナ。

アンテナ線をTVサーバーのPT2に接続して、早速番組の録画をした。

「これで我が家のPT2でBS/CSの録画が出来る・・・」と思い、EDCBを使ってたくさん番組を予約した。

ところが、録画した番組を見てみると、ドロップが多発していた。

ドロップが多発する条件をテストしてみると、

  • 1チューナーでの視聴・録画ではほぼ発生しない
  • 1チューナーでも、番組によってはちょっとだけドロップが発生する
  • 2チューナーで同時に視聴・録画するとドロップばかり発生する

うーん、なぜだ。BSアンテナのレベルが弱いのか?分配がまずかったのか、混合器がまずいのか・・・それとも室内配線の線の減衰が大きいのか。


BSアンテナの分配について調べてみると、一応1つのBSアンテナで6分配程度まではブースター無しで出来るらしいが、うまくいかない。

とりあえず、減衰している可能性を考えて、ラインブースターを購入。


導線による減衰などを考えて、ラインブースターを導入してみた。

日本アンテナ CS・BSラインブースター CSB-C25-SP

日本アンテナ CS・BSラインブースター CSB-C25-SP

f:id:masahiror:20100531151332j:image

しかし症状は改善せず。


あとはソフトの可能性を考えて、2chで相談してみた。

すると、どうもチューナー共有ソフト「Spinel」の性能の問題らしい。SpinelのReadmeを読んでみると、そのことに触れていた。

[仕様]
・B25Decode機能を有効にすると一部のCSチャンネルが映らないか、音切れする場合がある。
  ・B25Decoder.dllのECM処理時間だけパケットの到着が遅れてしまうためです。
    ECMありサービスが多いチャンネルで起こり、特に顕著なのはND6(AXN等)です。
  ・version 3.0.0.0で若干改善できたと思いますが、通信面からのアプローチでは限界です。
  ・現在実装中の独自B25デコーダではECMを非同期処理するためこの問題は解消しますが、
    20ECMを超えると総処理時間が2秒を超えてしまうため、さすがにどうにもなりません。

要するに、Spinel側で情報量の多いチャンネル(主にCS)のB-CAS処理をすると、復号処理が間に合わないことがあるらしい。そのため、データが到達できず、受信側のEDCBやTVTestで遅延が発生して、ドロップとなる様子。


2chでは、Spinelで復号するのではなく、BonCasLinkを使って各クライアントでデコードする方法を勧められたので、早速BonCasLinkをTVサーバ、クライアントPCに導入。

BonCasLink ダウンロード
http://2sen.dip.jp/dtv/

(本日現在では、「BonCasLink Ver.1.10」を使用)

BonCasLinkは、B-CASカードをネットワーク上で共有出来るソフト。B-CASカードが刺さっていないPCでも、サーバからB-CASカードの情報を取得して、あたかもB-CASカードが刺さっているかのように仮想認識してくれる。


TVサーバ側、クライアントPC側両方でダウンロードして解凍。

TVサーバ側では「BonCasServer.exe」を起動させスタートアップにも登録。

TVTestを使用するクライアントでは「BonCasProxy.exe」を起動させ、IPアドレスをTVサーバのIPアドレスにセット。スタートアップにも登録。

同時に、SpinelでのB25Decoder処理を無効にした。Spinel.iniを編集して、Spinelを再起動。

; B25Decoderの動作を指定します。
;   0: 無効にします。
;   1: 有効にします。
EnableB25Decoder = 0

クライアントPC側でTVTestを使用し、リアルタイム視聴する場合、これまではSpinelからB-CASが解除された映像が配信されていたためデコード処理が必要なかったが、BonCasLinkに乗り換えたことでクライアントPC側でもデコード処理する必要が出てきた。

そこで、TVTestの設定画面で「カードリーダ」を「なし(スクランブル解除しない)」から「スマートカードリーダ」に変更。


TVTestでリアルタイム視聴する場合は、「BonCasProxy.exe」が動作している上でTVTestを起動させれば、ネットワーク越しに何の問題もなく視聴することが出来た。CSの2番組同時視聴もドロップ無し。クライアントPCが2台あるが、複数起動してもとりあえず問題なかった。まあ、設定が一手間増えるようになってしまったが・・・

(注:地デジのみの運用であればSpinel側の解除で十分問題ないです)


サーバ側のEDCBは特に設定変更不要。そもそもB-CASが刺さってるマシンだしね。

CS2番組録画を試してみたが、これまでのドロップが嘘のように、全く発生しなくなった。

これで快適にBS/CSの予約録画が出来るようになった。


【追記 2011/3/20】

Spinelのバージョンアップにより、このようなまどろっこしい方法をせずに済むようになりました。

詳しくは、下記エントリを参照してください。

SpinelバージョンアップでB-CAS処理有無の使い分けが可能に
http://d.hatena.ne.jp/masahiror/20110320/spinel_verup_drop_clear


アースソフト PT2

アースソフト PT2

はろおさはろおさ 2011/03/18 10:29 はじめまして。
PT2で録画鯖を組むにあたり、大変参考になりました。
ありがとうございました。

その中で、すでにご存じかもしれませんが当記事に関して
BonCasLinkを使用せず運用できる方法がありましたのでコメントさせて頂きます。

現在、最新のSpinel(Ver3.5.0.1)とBonDriver_Spinel(3.4.0.0)を使用すると、
クライアントごとにスクランブル解除の要求が設定できるようになりました。

その結果、EDCBからSpinelに対してはスクランブル解除しない(EDCBで復号)、
クライアントのTVTest等からはスクランブル解除有効(Spinelで復号)
とできますので、この記事にあるようなEDCBで録画の際の
Spinel復号によるドロップが防げるのではないかと思います。

まだお試しでなかったら、是非あわせて記事にして頂けたら参考になる方が
たくさんいらっしゃると思いますのでよろしくお願いします。

masahirormasahiror 2011/03/20 03:16 コメントありがとうございます。
構築後、録画出来なくなることが無いよう環境は極力いじらず運用しておりましたが、情報をいただいたため最新情報を調べてみました。
Spinelの公開先も変わって、出来ることが増えたようですね。新バージョンで試してみて、近日中にエントリ書いてみたいと思います。

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