韓国のイ・ミョンバク大統領は、日本の教科書検定で合格したすべての出版社が島根県沖の日本海の島「竹島」を取り上げたことを踏まえ、島に設置しているヘリポートを補修するなど、現在の実効支配を強化していく考えを示しました。
韓国政府は、先月30日、日本の教科書検定を合格した7つの出版社すべてが、来年から使われる社会の教科書で「竹島」を取り上げ、うち6社が「日本固有の領土」としたことについて、日本政府に強く抗議しています。こうしたなか、イ・ミョンバク大統領は、1日に開かれた内政に関する記者会見で、この問題について触れ、「これはわれわれの領土だ。天地が再び造られたとしても、わが領土だ」と述べて、日本政府の対応に強い不快感を示しました。そのうえで、イ・ミョンバク大統領は、島を事実上支配していくための具体的事業を強化し続けていくとして、島に設置されているヘリポートの補修や宿舎の建設を実行していく考えを改めて強調しました。ただ、その一方で、イ・ミョンバク大統領は、国民の間で東北関東大震災の被災者支援の動きが広がっていることにも触れ、成熟した対日意識こそ重要だとして、人道的行為と反日感情を切り離してとらえるよう国民に呼びかけました。