2011年4月1日4時2分
全域に避難指示が出されている楢葉町では、10世帯16人が説得を拒み続けている。町によると、大半が高齢者。自宅を訪れた自衛隊員に「放射能で影響が出てもここにいる」と訴える人もいるという。
町は、とどまっている人たちの要望を聞き、毎日、食料品や市販薬を届ける。担当者は「生活必需品がなくなっており、あくまで住民の命を守るため」と話す。
こうした状況を受け、県は3月30日、避難指示圏内を災害対策基本法に基づく警戒区域に指定するよう国に要望した。国も検討に入り、20キロ圏内の詳しい放射線量調査を始めている。警戒区域に指定すれば、区域に向かう道路を封鎖することができる。違反者には罰則が科せられる。(小林誠一)