福島第一原子力発電所の使用済み燃料プールを冷やす水を入れるため、長いアームを持つ特殊車両が使われていますが、そのアームに取り付けたカメラが捉えた4号機の映像を、東京電力が公開しました。外壁が大きく壊れ、燃料プールにがれきが落下しているおそれがあるということです。
先月24日に撮影された福島第一原発4号機の映像は、東京電力が手配した特殊車両の50メートルを超えるアームに取り付けられたカメラで撮影されました。4号機では、先月15日に爆発や火災が相次いで起きました。白い模様のある空色の外壁は、原子炉が入っている建物で、壁の上の部分が大きく壊れ、たくさんのがれきが散乱しています。右側のタービン建屋から、3本並んで出ているパイプには発電機から変圧器につながるケーブルが入っていますが、これも損傷しているとみられるということです。白く立ち上っているのは、使用済みの燃料が出す熱で、プールの水が蒸発している水蒸気です。その向こうに燃料の移し替えに使われる緑色のクレーンが見えます。その真下にあるプールの水面は見えませんが、注水とともに水蒸気の量が増えることから、プールに水が入っていることが分かるということです。東京電力によりますと、この映像から、燃料プールにも、がれきが落下しているとみられるということです。