中学生100人が「けんか王」決定戦!? /清州
警察は半年後に把握
昨年8月18日午後3時、忠清北道清州市興徳区のある小学校の校庭に、体格の良い生徒が一人、二人と集まってきた。「けんか王」を決めるため、インスタントメッセンジャーや携帯電話で連絡を受けた清州市内の中学校約10校の中3生だった。集まった生徒は3重に円になって「格闘技場」を作り、区名を冠した2チーム「上党」と「興徳」に分かれ、1対1のバトルを始めた。
生徒一人が立ち上がり、相手側の生徒の一人に勝負を持ち掛けると、二人はすぐにぶつかり合い、格闘技に近い激しい乱闘を始めた。どちらか一方が負けを認めると勝負がつき、すぐに次の勝負が始まる。「けんか王」を決める場には、最初は60人余りが参加していたが、劣勢の側が生徒を呼び、最終的に100人ほどに増えた。
バトルが長引くと、生徒らは午後6時ごろに近くの別の小学校に移動。リレー形式のバトルは午後9時まで続いた。この事件を調査した忠清北道地方警察庁の関係者は「数校の中学校の生徒がチームに分かれ、これほどの集団で対決するのは見たことがない。同じ中学校内でもチームが違う場合があった」と話した。
警察の調べによると、バトルはけんか自慢の生徒同士で戦い、勝者を決めるのではなく、2組に分かれ勝率を競う形で進められ、最終的に「興徳」の優勢で終わった。多くの生徒が打撲傷であざを作り、けがをしたが、参加した生徒全員が口外しないという約束を守ったため、保護者だけでなく学校側もこれに全く気付かなかったという。警察は先の学校暴力自主申告期間にこの事実を把握、今は大半が高校1年生になった参加生徒を相次ぎ呼び、取り調べを続けている。
これまでに取り調べを受けた生徒は60人余りで、警察は残りの生徒も全員呼び、バトルに参加した経緯や暴力団との関連などを集中的に調べる方針だ。警察は「未成年で初犯の上、反省の姿勢を見せているため、指導措置で処理することにした。生徒の一部は暴力団に加担する可能性もあるため、そうした組織とのつながりを断つためにも徹底的に取り調べる」と話している。
清州=劉泰鍾(ユ・テジョン)記者