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東日本大震災:イスラエル医療チームが診察 宮城・南三陸

津波にのまれてろっ骨を痛めた佐藤仁・南三陸町長(右)のレントゲン検査をするイスラエル人医療スタッフ=宮城県南三陸町で2011年3月29日、丸山博撮影
津波にのまれてろっ骨を痛めた佐藤仁・南三陸町長(右)のレントゲン検査をするイスラエル人医療スタッフ=宮城県南三陸町で2011年3月29日、丸山博撮影

 宮城県南三陸町の避難所に29日、イスラエル政府の医療チームが診療所を設置し、診察を始めた。東日本大震災で、日本が海外政府の医療チームを受け入れるのは初めて。

 同町では全医療機関が津波の被害を受け、大半の医療機器が使用できなくなった。厚生労働省は、大災害時には外国人医師による医療行為も許容されるという見解を示し、被災県に連絡している。

 イスラエル軍の医師や看護師ら計約60人は、町スポーツ交流村の避難所前にプレハブの仮設診療所6棟を設置。日本人医師の指導を受けながら、エックス線検査や血液検査、分娩(ぶんべん)など、幅広い診療を行う。他の避難所への訪問診療も行う予定。

 最初にエックス線検査を受けた佐藤仁町長は「町内では9000人以上が避難所生活を送っている。大きな助けになる」とあいさつ。オフィル・コヘン医療チーム隊長は「被害は想像以上。幅広い診療を行い、少しでも力になりたい」と語った。【茶谷亮】

毎日新聞 2011年3月29日 19時44分(最終更新 3月29日 20時47分)

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