文部科学省は31日、福島第1原発から北西約30キロの福島県浪江町の国道399号沿いで23~30日の166時間の累積放射線量が人工被ばく年間限度(1000マイクロシーベルト)の7倍超となる7490マイクロシーベルトに達したと発表した。
そのほかに累積放射線量が年間限度を超えたのは北西30キロの飯舘村で4449マイクロシーベルト、西北西30キロの浪江町の別の地点で3428マイクロシーベルト。
30日に採取した水道水1キログラムでは10都県で放射性ヨウ素0.35~17ベクレル、5都県で放射性セシウム0.45~3.4ベクレルを検出。文科省が調査を始めてから初めて、新たに岩手県で放射性ヨウ素が0.36ベクレル検出された。
大気中の環境放射線量を測定するため都道府県に設置するモニタリングポスト(自動観測局)は、31日午前9時時点で7都県で通常値を上回った。一方、原発から20~60キロ離れた福島県内29カ所で31日午前6時~午後3時にモニタリングカーで調査したところ、1時間当たりの大気中の放射線量は0.4~55.6マイクロシーベルトだった。
また、文科省はモニタリングカーによる調査で30日、福島市で29日夕までの24時間で放射線量の増減がなかったと発表したが、実際には測定器の電池切れで線量測定ができなかったことを明らかにした。【鈴木梢】
毎日新聞 2011年3月31日 22時12分(最終更新 4月1日 0時04分)