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'11/4/1

可部線電化延伸で同盟会解散

 JR可部線の可部―旧河戸間(広島市安佐北区)の電化延伸に向け地元住民が結成した「可部駅・河戸駅間電化促進期成同盟会」(約60人)が31日解散し、17年間の活動に幕を下ろした。広島市が2011年度、廃止された同区間の電化復活に着工する方針を固めたため。会員は4月下旬に発足する利用促進のための住民組織に加わる。

 旧河戸駅は1956年に地元の要望で開設された請願駅の歴史を持つ。同盟会は駅周辺の住民が94年6月、電化延伸の早期実現を目的に結成。だがJR西日本は03年11月末、赤字を理由に非電化の可部―旧三段峡間(46・2キロ)を廃止した。

 廃線敷は地元自治体に譲渡され線路の大半は撤去されたが、可部―旧河戸間は同盟会の要望で残された。会員を中心とした住民は草刈りやヒマワリの植樹を続けた。鳥取県の第三セクター若桜鉄道などを視察して鉄道を生かすまちづくりを学び、市やJRに「鉄路復活」を求めてきた。

 こうした取り組みが実を結び、市が11年度予算に着工の関連経費を計上。JRも「市との早期合意が望ましい」との姿勢を示したことから解散を決めた。会員は4月下旬に可部地区の自治会や住民グループが発足させる「JR可部線利用促進同盟会(仮称)」に参加する。

【写真説明】可部線の利用促進に向けて決意を新たにした同盟会の最後の会合



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