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東日本大震災:久喜で液状化被害 南栗橋108世帯、市が住宅調査開始 /埼玉

 東日本大震災による液状化現象で、久喜市南栗橋地区の住宅地が、家の傾きや敷地の陥没など深刻な被害を受けている。市は震災当初、建物被害について「全壊、半壊ともなし」としていたが、住民からの要望を受け、30日、震災後初めて市のホームページに同地区の被害状況を掲載し、住宅の被害認定調査に乗り出した。り災証明書の発行を申請した108世帯を調べる。

 被害は南栗橋12丁目を中心に発生し、道路に亀裂が入り土砂が噴き出したり、電柱が傾いたりした。上下水道の配管も損傷を受け、水道や下水が使えない世帯もある。

 この地区に住む会社員、若月一成さん(43)方は家全体が傾いた。月9万円、ボーナス時25万円の住宅ローンがあと15年残っている。「震災後も傾きの方向が変化しており被害が拡大している。施工業者に電話しても留守電で連絡が取れない」という。

 同地区は80年代に同市と合併した旧栗橋町が区画整理事業として宅地造成したことから、住民は市に補償や支援を求めている。牧光治副市長は「当時の基準では区画整理に問題はなかったと考えている」としながらも、「液状化と造成の因果関係ついては、地盤調査をして住民と分析したい」と話した。

 一方、震災直後に市がホームページなどで「全壊、半壊なし」と表記した点について牧副市長は「発表の仕方にまずかった点がありおわびしたい。市としても精いっぱい取り組む」と話した。【西村隆】

毎日新聞 2011年3月31日 地方版

 
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