お客様プロフィール】【フードコーディネーターさんのコメント 2002年8月11日放送



吉川晃司様
ハモの湯引き
ハモづくしと冬瓜汁

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サイン皿プレゼント当選者
 宮本亜門さんのお皿の当選者:富山県富山市 高道彰子さん(64歳)


本日のお客様はミュージシャンの吉川晃司さん。吉川さんのリクエストは「うまいハモ」です。ハモは骨がとても細かい魚で、「骨切り」をしなくてはなりません。ご自身も料理をされるという吉川さんは、ハモの骨切りに興味津々。厨房に入ってシェフの包丁さばきをご覧頂くことに。今回、熟練の包丁さばきを見せてくれるのは斎藤シェフ。実は齋藤シェフは、シンガポールで行われたワールドグルメサミットでも、日本を代表してハモ料理を披露したほどの腕前。その巧みな包丁さばきに吉川さんも大感激。そのうち、吉川さんも「できねえよ」と言いつつもハモの骨切りに挑戦することに・・・はたしてその腕前は?
 1品目にお出ししたのは「ハモの湯引き」です。ハモ料理の定番ともいえるこの料理、齋藤シェフはどのようにアレンジするのでしょうか?
 「昔を覚えてるか?クイズ」では吉川節が炸裂!広島人魂について熱く語ってくれます。その他にも、テレビではあまり見ることのできない、素の吉川さんが見られます。
 そして2品目は、ハモづくしと冬瓜汁です。吉川さんのリクエストであるハモを夏野菜とともに揚げ出しにしました。ごはんにも一工夫、もち米を蒸し上げて枝豆を混ぜ込んだものに焼いたハモを乗せます。そして冬瓜汁は吉川さんのお母さんも夏によく作ってくれた思い出の一品だそう。見た目も涼しげで夏にぴったりの一品です。
 はたして吉川さんの評価は何色のしゃもじ?


【吉川晃司プロフィール】
1965年8月18日広島県広島市生まれ。
高校時代は水球選手として活躍し、ジュニア日本代表に選ばれる。
その後、渡辺プロのオーディションに合格し、上京。
1984年、映画「すかんぴんウォーク」で主演デビュー。また主題歌「モニカ」はデビュー曲で大ヒットを記録し、数々の新人賞を受賞する。
その後もミュージシャンとして活躍を続ける一方で、最近では、映画やテレビドラマに出演するなど俳優業でも目覚ましい活躍を見せている。

 スタッフ裏話
 今回のお客様、吉川晃司さんのオーダーはハモ料理。実はわれらが齋藤シェフは、シンガポールで行われたワールドグルメサミットに日本代表として出場。ハモの骨切りを披露し、その見事な包丁さばきを大絶賛されました。生で見る齋藤シェフの包丁さばきは、まさに素晴らしいの一言でした!!!
ところで、吉川さんは健康のためか、シェイプアップのためかスタジオに走って入られたとの情報が。33℃を上回る炎天下の中、1時間半近くかけて走って来られるとは、びっくりしました。
自らも包丁を握り料理をするという吉川さんの所望で、今回初めてお客様が厨房へ入られました。齋藤シェフの見事な骨切りを見ているうちに、吉川さんもハモの骨切りに挑戦することに。自分用の包丁を一式お持ちとの事で、包丁を握る姿がとても様になっていました。
撮影を終え控室へ戻った吉川さん。帰り際にわざわざスタジオまで足を運び、「今日はありがとうございました。大変おいしかったです。」とシェフにご挨拶を・・・。なんとも律儀な吉川さん、ありがとうございました!!!!

 イメージを生ける                           


 独特の美意識が素敵な吉川晃司さん、お好きな色は黒だとか。期待通りのシャープな黒の装いで颯爽と登場され、薄紫色のテーブルクロスにも映えて、とてもシックな雰囲気でした。さて、その薄紫色のテーブルクロスにあわせたお花が淡いピンクのかかったスカシユリ。ドウダンツツジを垂れ下がるように生けて、テーブルフラワーはシンプルで清々しいかんじです。カウンターの方は、今回は、吉川さんのイメージに合わせて、ちょっとだけ凝って葉を月に見立てた面を表現した生け方です。

 大きな水盤に剣山を斜めに2つ仕込んで、枝振りを見ながらまず、後ろの方に1番の背の高い大きな枝を左に伸びるように生け、続いて手前の剣山に2番目に大きな枝を弧を描くように枝を曲げて刺します。3本目は後ろの剣山から、手前に大きく傾斜させて、弧の先端の部分になるように生けます。ポイントは面が繋がるように、下の方の余分な葉をとることと、月の形になるよう、後からバランスを見ながら葉を切り落とすことです。枝を生ける時は、切り口に挟みを入れて、剣山に刺しやすくすることも大切です。またその方が水上げもよいです。それと太い枝の場合は刺しづらいので、添え木をして針金でしっかり止めてから、添え木の部分を思いきり金づちで叩いて、剣山に安定させたりします。後はいつものように、お花を咲き始め、先頃、満開と三段階のものを選んで、高さに高低差を出して、後ろの剣山に刺します。葉で作った月の間に顔を覗かすようにするとグッとオシャレな仕上がりです。

花 スカシユリ ドウダンツツジ 花器 インテリアボウル/
ボブクラフト tel 03-5609-6311
ぐい呑(NGSシリーズ スキ巻) 水グラス(NGSシリーズ泡スパイラル)      
/ボブクラフト tel 03-5609-6311
テーブルクロス(ラベンダー)/ナフキン(ブラック)
ブルーミング中西  tel 0120-030-635
折敷、箸置き(ひさご型銀彩)/
赤鳥居 tel 03-5449-3010(問い合わせ窓口・ちさと舎)
手ぬぐい/
かまわぬ tel 03-3780-0182

 食材や器で季節感を遊ぶ


 今日ばかりは厨房は、まるでステージ。吉川さんのご要望だったハモの骨切りの披露です。

さて、そんなハモ尽くしのお料理の一品目は、ハモの湯引き、お店では水晶ハモと言われる、身の透き通ったものです。夏らしく、土台には竹を黒の漆で仕上げた器に、氷をぎっちりに敷き詰めハスの葉を通して、冷たさが伝わるしかけに。直接氷に触れないので水っぽくならない工夫です。涼し気な夏の定番の盛り付けは、やっぱり華やかです。
さて、日本の夏を代表する魚、ハモ。関西ではポピュラーな魚も、近頃関東でも人気が高まっている魚です。そんなお料理にあわせ、日本的なもので揃えてみました。

二品目の揚げだしのハモを入れた器は、お刺身なども盛れる底が平らな、盛り付けのしやすい向付と言われる器です。緑と青の線がやはり夏らしさを表現しています。この器にあわせて、選んだのがパルーの入った蓋つきの茶碗。蒸し物の場合、温かみのある方がおいしい感じがするので、夏ですが蓋つきの器を選びました。中に入った飯蒸しの枝豆が映える、白い上品な器です。そして、汁物。夏らしく、ガラスの汁腕です。透明に仕上がった冬瓜が涼し気に映えます。器も料理も、お出しする直前まで、冷やしておくのが、一番のポイントでしょうか。夏ならでは冷やし汁。ぜひガラスの器で涼を味わってみて欲しいものです。

黒塗刺身鉢(水晶ハモ)青釉方押珍味 緑釉方押珍味(水晶ハモたれ入れ)
銀巻ニ色ねじり向付(ハモと夏野菜の揚げ出し)ラスター彩蓋物(ハモと枝豆の飯蒸し)
かすり切子蓋物(冷やし冬瓜汁)
/赤鳥居 tel 03-3663-5591

フードコーディネーター:向後千里さん(ちさと舎)
本日の料理長:齋藤章雄さん(ホテルセンチュリー静岡)
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