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【教科書検定】反日的な記述残り ロシア革命も肯定的
2011.3.30 21:31
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日本の神話などについて詳しく記述した教科書は少なかった。帝国書院や清水書院が、八百万(やおよろず)の神などをコラムで紹介した程度。自由社と育鵬社は、神話を通し古代の日本人の考え方を説明した。
■共産主義
ソ連崩壊から20年以上経過しながら、いまだに労働者ら社会的弱者による革命が歴史を変えるという共産主義や階級闘争史観から脱却できていない記述も目立った。
フランス革命には、王や貴族だけではなく多くの民衆も虐殺し、恐怖政治やナポレオンの独裁政治を生んだ負の側面が強いが、「古い身分社会を打ちこわし、市民を中心とした自由で平等な新しい社会への道を開いた」(教育出版)、「世界じゅうの抑圧に苦しむ人々に希望をあたえた」(東京書籍)など称賛が目立つ。
ロシア革命も「女性と労働者などが、パンと平和を求めて立ち上がった」(教育出版)などと肯定的に記述。共産主義体制の崩壊について、詳しく原因を分析する記述はなかった。
自由社と育鵬社は、共産主義とドイツなどのファシズムを、全体主義として、批判的に取り上げた。公民では、フランス革命を批判した保守主義の思想家、バークを取り上げたり、「神の見えざる手」を説いたアダム・スミスが資本主義での道徳の重要性を指摘したことを記述したりした。
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