名古屋グランパスのFW永井謙佑(22)が30日、U−22(22歳以下)日本代表のウズベキスタン遠征から空路、関西空港に帰国した。この日、6月のロンドン五輪アジア2次予選で、日本はクウェートとの対戦が決まった。五輪世代のエースストライカーは「絶対優勝したい」と力を込めた。
ウズベキスタン遠征から帰国した永井は、疲労の中にも、充実した表情を浮かべていた。
東日本大震災の影響で、国内開催の予定だったウズベキスタンとの強化試合が、アウェーでの2試合に変更された。途中出場した26日の初戦は、好機を生かせず、0−1で敗れた。「初戦を無得点で落としたので、チャンスをしっかり決めようと話し合った。得点への意識が強かった」と、29日の2戦目に臨んだ。1トップのポジションで先発。得意とする、相手DFの裏に抜け出す動きで、追加点のゴールを決め、2−1の勝利に貢献した。「(GKと)1対1だったので確実に決められた」。それでも、勝利とゴールにこだわる永井にとって、まだ納得のいくプレーではなかった。
ただ、初戦は雨という悪天候の試合も経験した。10日間の合宿生活で、試合や練習、食事の場面のコミュニケーションで、チームの連携は深められたと感じている。
五輪予選での対戦が決まったクウェートとは、2月の中東遠征で、フル代表相手に親善試合を行い、0−3で敗れている。「(ボールを)取ってからが速い。一気に攻めてくる」と、カウンターの印象が強い。それでも完全にかなわなかったわけではない。「自分たちは(攻守の)切り替えのスピードが遅かった。そこがしっかりできればカウンターは防げた」と、修正点を見出した。
フル代表相手の敗戦とはいえ、教訓を生かしたい。「前回、負けているので、借りを返すいいきっかけになる。どこが相手でも勝つしかない。絶対優勝して、予選を突破したい」。永井は、あらためて五輪世代をけん引する決意をにじませた。 (伊東朋子)
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