佑、キングカズに続くぞ　４．３好投して被災者勇気づける

　キングカズに続く−。日本ハムの斎藤佑樹投手（２２）＝早大＝が３０日、サッカーの復興支援慈善試合で感動ゴールを挙げた三浦知良（横浜ＦＣ）のように、東日本大震災に苦しむ被災者を勇気づけると誓った。４月３日の楽天とのチャリティー試合に先発するが、「たくさんの方に見に来てもらえたら」と、ファンの来場を呼びかけた斎藤。日本中を勇気づけたカズのように、右腕で元気を届けるつもりだ。

　前夜はサッカーの日本代表対Ｊリーグ選抜のチャリティーマッチをニュースで見たという斎藤。特に印象に残ったのが、途中出場でゴールを決めたカズが、被災地を、日本を、カズダンスで鼓舞する姿だった。

　同じくチャリティーマッチとして行われた２１日の阪神戦は３イニング９失点と打ち込まれてしまったものの、３万３０８人の大観衆が詰め掛けた。４月３日も斎藤の登板目当てに多くの来場者が予想される。常々、被災者支援に向けて「プロ野球選手にしかできないことをしたい」と話している斎藤。大観衆の中で、最高のピッチングをと意気込んでいる。

　この日は札幌ドームのブルペンで５４球のピッチングをした。５イニング１失点と好投した２７日の西武戦は無観客試合だったため、４月３日は阪神戦以来となるファンの前でのマウンドとなる。「この間はふがいないピッチングをしてしまったので、先発としていい投球を見せたい」とモチベーションも高い。

　代名詞のカズダンスを披露したカズに倣い、高校時代に一世を風靡（ふうび）した青いハンカチを使ってみてはと問われると「そのキャラはだんだん薄くしていこうかなと。いずれ…引退するときにでも…」と苦笑いだった斎藤。かつてのトレードマークは封印しても、しっかりとその投球で思いを伝えてみせる。　（臼杵秀之）