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きょうのコラム「時鐘」 2011年3月31日
「石を投げつけられる夢をみる」と北朝鮮の金総書記が語っていたという。石を投げる最初は米国人で、2番目が韓国人、3番目が北朝鮮住民と話は具体的だ
「総書記は現実を良くわかっている」。会話を披露した韓国経済人の見方だが、米国、韓国、北朝鮮の順ではなくて最初に北朝鮮の国民が石を投げるのではなかろうか。それで独裁者は一巻の終わりとなる 権力者に「孤独」はつきものだが、石持て追われる夢にうなされる独裁者のそれは孤独と言うに値しない。独裁者が怖れるのは孤立である。周囲のイエスマンが消えて石つぶてが飛ぶ。石を投げられて延命中の独裁者がリビアにいるが、終幕は近いようだ きょう来日する原発大国・フランスのサルコジ大統領はリビア独裁に最後通牒を突きつけた一人であり、国際的にも存在感が際立っている。原発対策と独裁者との対峙。日仏2国に共通する課題は世界の課題でもあり、首脳会談に耳目が集まっている 震災以後、孤独感が増しているとされる菅首相が会談で「存在感」を取り戻せるか。大げさではなく、日本の明日を見る思いがする。 |