西宮、宝塚市を走る阪急今津線を舞台にした映画「阪急電車 片道15分の奇跡」(4月23日から関西で先行公開)の特別試写会が30日、宝塚市栄町1、宝塚大劇場であった。冒頭、同市在住の原作者有川浩さんや主演の中谷美紀さんらが舞台あいさつした。
同劇場が「歌劇団の聖地」として1924年に誕生して以来、映画試写会に使われるのは初めて。制作に協力した阪急電鉄グループが同劇場を運営していることから実現した。
作品は、今津線でのふれあいを描いた有川さんの小説が原作。今津線で実際に車両を使ってロケし、約3千人のエキストラも参加した。
午後7時からの試写会に約2400人が来場。電車車両を模して壇上に置かれた看板から中谷さんや宮本信子さん、尼崎市出身の南果歩さんら出演者と、三宅喜重監督、有川さんが登場した。南さんは「阪神・淡路大震災でこの劇場も被害を受けた。復興した劇場や街の今の姿は、東北の目標。日常の幸せを描いたこの映画を日本中に届けたい」と話した。
(吹田 仲)
(2011/03/30 23:04)
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