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福島第一近くの海から3355倍放射性物質
福島第一原子力発電所では、汚染された水を取り除く作業が続けられているが、こうした中、第一原発近くの海から、国の基準の3355倍という高濃度の放射性物質が検出されたことがわかった。
第一原発では、タービン建屋の地下に放射線量の高い水がたまっていて、電源の復旧作業ができない状態となっている。「東京電力」によると、1号機では、汚染された水を建屋内にある復水器に移す作業が進められていたが、29日午前7時半に復水器がいっぱいになり、作業は止まった。復水器の水をどこに移すかはまだ決めていないという。
こうした中、経産省の原子力安全・保安院は30日、第一原発の放水口付近の海水から、これまでで最も高い濃度の放射性物質が検出されたことを明らかにした。放水口付近では、25日に採取した海水から、国の基準の1250.8倍の放射性ヨウ素131が検出されていた。今回新たに、29日午前に採取した海水から、放射性ヨウ素131が国の基準の2572倍、29日午後に採取した海水からは、これまでで最も高い、国の基準の3355倍検出された。
原子力安全・保安院は「周辺の住民に直ちに影響はない」としている。一方で、高い濃度の放射性物質が29日も検出されたことで、施設内にある汚染された水が海に流れ出ている可能性が高まっている。
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