福島第一原発からの放射性物質の飛散を防ぐため、政府は原発の施設内に合成樹脂を散布したり、原子炉の建屋を特殊なシートで覆う作戦などを検討しています。
政府が検討しているのは、埋め立て工事などで表面を固める時に使う合成樹脂の散布です。この合成樹脂は水に溶け、散布後、一日たつと固まる性質があります。これを散水車などで原発施設内にまくことによって、地面に落ちている放射性物質が大気中に拡散することを防ぐ狙いです。さらに、水素爆発で原子炉の建屋の天井が吹き飛んでいる1号機、3号機、4号機を特殊なシートで覆う案も検討されています。ただ、建屋全体を覆ってしまった場合、建屋内の放射線の濃度が高くなり、作業員の安全確保が難しくなるという指摘もあります。