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[26825] 鋼の棺桶【ロボットモノ】
Name: ヒロシキ◆fbfd4583 ID:6b326cfa
Date: 2011/03/30 21:44
 クリックしていただきありがとうございます。
最後まで読んでいただけたら幸いです。

初投稿なうえ、ミリタリーモノということで、そっちのファンの方々からすれば
☆SHINE★ボケナス♡
ってな感じですが、

HAHAHA、ださっ(プッ

という風に鼻で笑って下さって結構です。
用語…あんまりわかってないけど使いたかったんだふ……。

読んで…みて下さい。

ちなみに題材がハポン(日本)ですのでどうしても漢字の名前になります。
ゆえに実在しそうな名前になってしまい非常に不安です。

とりあえず実在の個人、団体とは一切関係ないモノにしようと努力しました。

実在してたらごめんなさい、ゆるして…。







プロローグ

起床のブザーが鳴り響く。


ここ数カ月で身体に組み込まれたルーチンが俺をたたき起す。

バタバタと身支度をし、廊下で部屋ごとに点呼、終了し次第外へGO。

10分も経てばグラウンドの集会場に全員が集まり、整列完了。

壇上に人が上がる。
胸にキラキラと勲章を飾った軍服の中年男。
瀬川中将…だったか。

「まず初めに、おめでとう。
諸君らは厳しい入隊訓練を乗り越えてきた。
そして本日、WLによる模擬戦・演習という最終試験が課せられる。
今まで培ってきた体・知・技の全てを動員し、素晴らしい結果を残してくれたまえ。
期待している。」

短い…!

いつもならフルコースなのに、今日は2分以内に終わった!
皆顔には出さないが同じ気持ちでいっぱいだろう。
瀬川五郎万歳!(本日限定)

ジーク・ゴロウ!(本日限定)ジーク・ゴロウ!(本日限定) ジーク・ゴロウ!(本日限定)

以下5行省略

はい、脳内国民はさておき、今は7月。
今日みたいな真夏日に2時間コースを喰らおうものなら即熱中症だ。
散っていった仲間たちも少なくない(死んでません、勝手に殺してはいけません)。
朝だっていうのにコンクリがじりじりと俺の身体を焼き続ける。

「解散!各自食堂にて朝食を摂れ!その後6:30よりミーティングルームに集合!!」

「篠田ぁ!!」

俺の名が呼ばれる。

「はっ、ハイ!!」

「復唱しろ!!」

「ハッ!各自食堂にて朝食!6:30よりミーティングルームに集合!」

「よし!」

毎度の鬼軍曹復唱指名タイムだ。
あの人軍曹じゃないんだけど…ここでは厳しい人=軍曹でとおっている。

この施設にいるWL候補生は約20人、周期的にそろそろ喰らうと思っていたが、実際指名されると慌ててしまう。

WLとはWeapon Luck の意、いわゆるモビル○ーツ、ヴァン○ァーだ、間違ってもA○みたいな鬼畜機動したりプライ○アーマーで攻撃弾いたりするバケモンではない。
(伏せ文字が多すぎるぜ)

WLはウェルと発音する。


こいつの候補生、結構つらいお。
全高10m程度の機体の中で座って戦うっていうのに初めは歩兵科と同じ訓練w。
全高10mなだけに機体の振動がパねぇ。

吐き気が止まらん。
最初乗った時は降りた直後にゲロッた。
“出る!!まだ出る!!”みたいな。

ここに志願したのは、小さいころからガンダ○に憧れていたのもあるが、やっぱつらい。
つっても後戻りできないこの地獄ww。

なんの話だったっけか………WLか。

確かどっかの技術者が開発して“武器掛け”、つまりWeapon Rack と名付けたらしいが、あまりにそのまんまで、ボタン一つで戦う、ゲーム感覚の戦闘になっちまうとかで現代戦の象徴とまで揶揄されたらしい、どっかのゴシップ記事が波を呼んだとかなんとか…。
で、“運”という文字に差し替えられた。

こっちのタマがあたるように。
あっちのタマが外れますように。
生きて帰れますように。

だったか?
とりあえず人間味ある名前を付け加えて、命を賭けていることを強調したらしい。

日本での、
“アソビじゃないんだぞ♡”
のA○B48のCMはあまりにも有名。
アレのせいで非難に拍車がかかったと言っても過言でないレベルだ。

正直俺ら現場にとっちゃどうでもいい。
や、確かに可愛い娘いるけど…。質を量でカバーするのはいかがなものかと…。

はい、サーセン、そっちじゃなかったスね。


話戻しましょ、「戻る」ボタン押されたら堪らんww。

モニターの向こうの戦闘に痛みが伴わないという考えそのものがおかしい気もするが、考え方は人それぞれなのだろう。

そんなこんなでずいぶんと批判されてきているが、
実際歩行重機の開発で、通常車両が進入できないところで救助活動ができるようになったりと、いいことも少なくない。

WLを導入するに当たって、自衛隊は軍じゃないからこんな兵器は必要ない、とかいろいろ揉めたようだ。

機関はディーゼルで特にガ○ダムみたいなヤバいもんは積んでないのに…。

そんなことしてたら周りの国が全部WL編成の機甲部隊作っちまったってんで慌て始める。
慌ててるうちに戦争、アフリカの独裁国家とアメリゴ・エギリル・ホランスその他をメインにした軍隊とがおっぱじめた。

もうヒドイヒドイ…戦場はWLの独壇場に近いと言っても過言ではなかった。
機動力こそ航空機に劣るものの、対地攻撃はもとより、対空攻撃能力もズバ抜けていた。
装備さえ変えれば戦艦すら一撃で沈めることもできる。

ハープーンミサイルでいいじゃん、と思ったアナタ!

今の時代ステルス装甲がはやっててミサイルの命中率がだだ下がりなう。
ロックオンそのものが難しい時代なのだ。

既存の兵器じゃろくに太刀打ちできん、ってんで即WL導入の流れができた。
で、気がついたら自衛隊が隊じゃなくて軍、自衛軍になったってオチだ。

WL運ぶには揚陸艦が必要だからねぇ…。
自衛隊のままじゃおおっぴらに配備できなかったんでしょ。

それに伴って階級もアメリゴと同じように小・中・大の尉官・佐官・将官に変更された、なんでって言われても…ねぇ、お偉方の考えることは分かりませんよ。

偉い人にしかわからんのです。

あ、無論核装備は禁じられてます。

そんなこんなで導入が遅れたせいでWLの基本性能は世界有数の最底辺。
ここの第3期生である俺らは1stシーズンと呼ばれるエリート(?)の仲間入りを果たしつつある。
あくまで日本限定のエリートだけどね。

「おいマコト、何一人でブツブツ言ってんだ?さっさと飯行くぞ。」

「んお、すまん、なんか話さずにはいられなかったんだ。」

「アホか、雄二も健太も行っちまったぞ。」

橋本龍一郎、俺のルームメイトだ。
目の前にいるリュウは健康的な日焼けが目を引くマッスルガイ。

俺がブツブツ痛いこと言ってても見捨てないでくれるいい奴。

よく俺とつるむせいかマッソー&モヤシで呼称される。
別に俺がモヤシってわけじゃない。
やや小柄なだけなのに…。(156cm、十分小柄ですね)

高野雄二、小野田健太とも結構つるむんだけど、なぜか奴らにはあだ名がない。
ちなみに2人とも俺のルームメイト。
ちなみに2人とも俺より背が高い。

……ダンチだ。

何食ったらそんなデカクなんだてめぇら…くそぉ。

まぁリュウだけは俺を名前で呼んでくれるし、気の置けない大事な仲間よ。
小走りで、次第に近づく食堂から良いにおいがする。

「おばちゃん!今日の朝はなんだい!?」

勢いよく扉を開き、仲のいい食堂のおばちゃんに声をかける。

名前?知らん。
強いて言うなら“飯くれるおばちゃん”だ。

「おう!今日は特製サバ味噌だよ!これ食って今日の試験がんばんな!」

キタァァー―――――――!
サバ味噌!!
待ってました!!!

漁港が近いせいか魚がんまい!
ばあちゃんの味噌がたまらん!
コレが唯一の毎日の楽しみですよ、ホント。

昼はレーションでゲロマズだし、へたすりゃ訓練で夜もレーションだし。
(ほぼ)毎回あったかい飯食えるのは朝だけです。(ウルウル

速攻トレーにご飯・サバ味噌・味噌汁・キュウリのぬか漬けを取り、雄二の隣に着く。
言うまでもなく飯は大盛りだ。

早食いと大食いならば負けん。

リュウが向かいの健太の横に座る。
この4人が部隊員なうえにルームメイト、なもんだから気がつきゃ結構仲良しになってた。
共同訓練もあったので他の部隊員とも面識が結構ある。
あんまり話す機会ないけどね。

ちなみに俺隊長…。


隊長だよ?ホント。
誰よりも小さいし誰よりも童顔だけどww。

「ところで聞いたか?今日の模擬戦の相手、正規軍の連中らしいぜ、しかも1期生!」

コップの麦茶を飲みほしながら雄二が話しかけてくる。
こういう情報を仕入れるのだけは訓練生随一だ。
困ったときや作戦内容で分からんことがあればコイツに聞きゃなんとかなる。

「1期生だと!?」

なぜか超反応したのは健太。
強化人間もびっくりの反応速度だ。

「1期生と言えば…伝説の嶋野桐栄中尉じゃないか!!」

「…誰?」×3

「知らんのか!!頭脳明晰、容姿端麗!!
WL操縦において彼女の右に出る者はいないという伝説の女性ぞ!!」

なるほど、2つ目だなポイントは。
俺、リュウ、雄二は目を会わせて頷く。
こういう情報を仕入れるのだけは訓練生随一だ。

…とゆうかこういうことだけに才能を使うやつは珍しいだろう。
そっち関係はこの変態に聞けばだいたいなんとかなる。

「とはいえ、気になるなソイツ。」

サバ味噌をほおばりながらリュウが口を開く。

「この施設の1期生は約15人、俺ら3期生は20人、模擬戦やるなら複数対複数。
となればかなりの数の1期生が駆りだされるとみて間違いないだろう。」

結構深刻な顔をしている。

「アレ?でもさ、
1期生1小隊に3期生が各小隊で何セットかに分けて模擬戦すればいけるんじゃねーか?」

飯をかっこみながら聞いてみる。

「バカ、よく考えろ、
そんなことしたらいくら1期生でも疲労がたまって正しく評価できないだろ?
それに、もしそうだとしても、
健太の言うことが正しけりゃその1小隊のなかに嶋野とやらが入る可能性は高い。」

だろ?とアイコンタクトをとられ、確かに、とうなずいた。
評価する側がカンタンに負けちまうような編成で来るとは思えん。
それだけ強い奴が模擬戦に入る可能性があるならマークしておきたい。

「なんにせよ、その女については調べた方がいいな。」

リュウは一番言いたかったことを言い切り、また食事に戻った。

「つってももう模擬戦まで半日もないぜ?」

雄二がもっともなことを言う。
確かに…。

「そのためにコイツがいるんだろ?」

また顔をあげて顎で指すしぐさをする。
リュウの顎の先には…。

「こいつかww。」×2

雄二と見事にハモった。
健太が音をたてて味噌汁をすすっている。

この変態なら…きっと。
当の本人は全く気付いていなかった。



本編 タイトル…変態よ、大志を抱け!!(嘘

朝食が終わり、俺たちはミーティングルームへと向かう。

「なぁ健、さっきの件頼むぜ。」

一応念押ししておく、コイツ忘れっぽいから(とゆうかさっき聞いてなかった気が…。

「ほえ?」

…。
……キサマw。

「嶋野のことだよ!そいつの戦闘データとか調達頼むぜ!」

「ああ、コレでいいか?」

そう差し出された1枚のメモリースティック(64GB)。
まさか64GB目いっぱい入ってるのか…!?

「こいつに全て入ってる、あとで見な。」

コイツ…。
本当はスゴイ奴なのかもしれない。
健太=変態の方程式を変える時が来たようだ。
今まで変態であるならば健太、健太であるならば変態、だったからな。

「俺は完ペキ主義なのさ、こっちのデータも全収録だぜ。」

そう言ってジェスチャーするはボンキュッボン。


……。
………そいや入隊時に身体測定があったな。
忘れもしない、俺のトラウマの諸悪の根源だ。


あの時の絶望を…俺は忘れない。
そしていつか…見返してやる日が来ることを信じている!!

ってまさか!!?

「…89…6……85…。」

コイツ…犯罪者だww。
いまにも鼻血出しそうな顔しやがって……。
ぽや~としながらなにやらぶつぶつ言っていた。

なんか無性に腹立つ…。

やはり変態は変態でしかないのか。

とりま、ほおっておくことにした。

世界の常識はそうそう覆りはしないようだ。

もらった記憶媒体に使える情報が入っていることだけを祈ろう。


~1時間後~
「以上だ!」

佐々木勝男鬼軍曹のブリーフィングが終わる。
そばの、別小隊の奴が恒例の復唱をさせられている。
思ったとおり例の嶋野が入っている。
1期生の部隊は3個小隊、WLは計9機。
若干予想は外れたがまぁ問題なかろ。

それを演習場で20機の3期生と戦う。
3期生側が指定されたフラッグを一定時間死守すれば勝ちである。
こっちは1小隊4機の編成、それが5小隊、数でいえば倍以上の戦力差がある。

手渡されたのは、使用できる火器類のリスト、機体スペック、演習場の地形データ、それに仮想敵機の機種及びそのパイロットデータだ、残念ながら敵の布陣はわからない。
まぁ相手の編成がちっと分かってるだけでもめっけモンだろ。

中央に巨大なアメリゴ製陸戦艇の残骸があり、周囲を瓦礫の山が取り囲み、あちらこちらに障害物のポールが立っている。
WLの歩行にかなり支障が出そうだ。

今回は小隊個々の戦闘力だけではなくその連携も必要となっている。
かなり…厳しいかもしれない。
出撃まで、演習開始まであと3時間…。

まずは各小隊長とブリーフィングを開くべきだろう。




宿舎の一室を借りての作戦会議。
そこに第2小隊隊長である俺を始めとした、各隊長が集まった。
試験が試験なだけに皆真剣である。

プロジェクターで映しだされた演習場の立体図が俺たちの顔を暗くさせる。

「まずどう戦うかを決めたいと思う。」

真田第1小隊長が口を開く。

「守るか、攻めるか…ですよね。」

「そう、数ではこちらが勝っている、
フラッグがあるこの中心地点の周りを取り囲むのも手だ。
一方で、こちらの数が勝っているからこそ守りを残して索敵破壊を行うのも手だ。」

「守るのが無難なんじゃないか?日没までフラッグを死守すれば勝ちなんだ。」

第5小隊の奴の発言がなにか気になる。
そもそも20対9という時点でこちらが有利なわけだし、ゲリラ戦を挑まれやすい索敵破壊をするメリットはあんまりない気がする。

「いや、俺は攻めるべきだと思う。」

俺は素直にそう思った。
なぜ?と聞かれる前に理由を言う。

「2倍の戦力差があり、かつ目標がフラッグの死守である場合、
勝つことだけを考えるならその周囲を守るのがベストだと思う。
だけど、今回のこの数の差はそうさせるために仕組まれたことのように思える。
安直に守りに徹するのは危険じゃないか?
なにか、あちらに策がある気がする。」

むぅ、と皆が考え込み始める。

向こうの使用機体はわかるが使う兵装までは明らかになっていない。
フラッグ周辺に20機を配置すればかなりの密度になるのは目に見えている。
そこを一網打尽に攻撃されるかもしれないし、遠距離狙撃を喰らう恐れもある。

そこがなにか気になっていた…。


かといって約半々・8機と12機を索敵・守備に分けたとしても、練度で劣る3期生がほぼサシ状態で1期生に勝てるとは思えない。
いかに損害を少なく目標を達成するか、それによって俺たちの評価が変わる。

「わかった、確かにそうだな。
ただ守る戦闘はナシの方向で行こう、モヤシ、具体的にどうする?」

真田ぁ…。
でももうモヤシでとおってしまっているから何を言っても無駄なんだけど、納得いかねぇ。
一度決めたことはやりとおす完璧主義(?)な奴だが…あだ名でもそういう能力発揮しないで…。

ちくせう。
いつか見返してやるぜぃ~。

「そうだな、1小隊をフラッグの直援に回し、残りでフラッグをぐるりと囲むな。」

「待てよ、それじゃガチガチの守りじゃないか。」

まぁ待て、と他の小隊長を制する。

「ここからがミソだよ!次第に円を広げるように、残った4小隊16機でクリアリングを行うんだ、円周を広げれば広げる程間隔が広がってしまうが、左右との連携、背後との連携が一番取りやすいと思う、万が一抜けられても直援とクリアリングラインとで挟み撃ちにできるしな。」

「ふむ、いいなそれは、守るでもなく攻めるでもなく、中途半端さが気に入った。」

「モヤシのくせしてやるなぁ、完璧主義の真田が気に入ってるみたいだぜ!」

隣にいる第3小隊長に背中をバシバシされる。
いてぇバカ…。
自分の案が採用されるのはなんとなくうれしいもんだ。

「よし、あとは配置・兵装を決めるぞ!何が来るかわからんからな、まず配置だが…。」

真田…仕切り能力高くて助かるわ。
言いたいこと言えば汲んでくれるし…。
あ~、健からもらったあれも見ないとな。


~格納庫~
小隊長会議も済み、あとは搭乗待機となる。
作戦時間である11:30まであと1時間と30分。

俺たちが使う自衛軍の主力機、多摩型WL。
ぶっちゃけアメリゴ軍のおさがりだ。
訓練機としては申し分なく、性能もバランスがとれていて扱いやすい。
…ブースト性能はカスだが、ずっしりとした重量感が安心させてくれる。

乗ればわかる。

分厚い装甲板に囲まれたコクピットに座れば、ありき日のアカンボの時を思い出す。
一撃喰らえばお陀仏な動力炉のすぐ横にコクピットがあるってのに…不思議だ。

対する1期生機は日原型、俺らの多摩型を発展させた自衛軍独自のWLだ。

多摩型とは異なり装甲がかなり薄化しているのが特徴だが、それに応じて機動力がアップ、さらに追加ブースターの装備によって、短時間ではあるが飛行が可能である。
流石に飛んでライン突破はされないと思うが。
さらに頭部パーツも換装されていてセンサー類が充実している。
模擬戦では最悪の相手だ。

そんな情報を整理しながらもらったメモリーを眺める。
犯罪同然の行為で収録されたものなので他の隊の連中に見せるわけにはいかない。
お、フォルダでたでた。

戦闘データ、
演習場カメラモニター、
身体測定データ、
基地内監視カメラ、
…。
秘密データ…。

……最初の2つ以外が危険すぎるな。
基地監視カメラって…ハッキングしてまで映ってるシーン集めてんのかw。
秘密データってなんだ、ロックかかってるし。

まぁいいか…。
演習場カメラモニターは…と。

凄い。
嶋野桐栄の戦闘の全てのシーンがおさまっている。
毎回角度は変わるが、御愛嬌というやつだろう。
奴の魂が詰まっていると言っても過言ではない。

だが、凄い。
今度は嶋野の戦闘スタイルの方ね。
どうやら1期生同士の演習のようだが、左右へのステップ、機体に負担をかけないその着地技術、この機動を日原型でされるとやっかいだ。
目をやるたびに白い機体が軽やかに動き回る。

…。
……。

…!
基本的に射撃がメインとなりやすいWL戦で彼女はほぼ全てを接近戦で制している。
右・左のステップ後に突進、手甲のブレードソード(模擬戦用)で脚部を一閃。

だいたいこのパターンで敵機が沈んでいる。
シールド装備の機体も、とっさにボディユニットを防御してしまっていて脚が丸出しになっているようだ。

彼女…全ての演習で09式軽機関銃を使っている。
銃身が短く取り回しが良いだけのばら撒きマシンガン…。
彼女の射撃は牽制と考えていいようだな。

ちなみにナントカ式ってのは何年に開発されたかっていうのを表すモノで、09式は2009年に開発されたって意味でふ。

嶋野が狙うフットユニットはWL乗りにとってフットユニットは生命線でもある。

ちなみに脚部をやられた者は砲台としても戦えるが、被弾を避けられないため死に至りやすい、だから“脚やられ”は戦闘が治まるまでじっとしているのが普通だ。

いわゆる、WL乗りの暗黙の了解というやつだ。

しかし、何度見ても思う、
彼女は殺さずに戦闘力を奪う、そんな戦い方をしている。

それはさておき、なんとか癖を見つけることはできた。

作戦開始まであと30分。

「ブラボー1より各機、作戦の確認を行う!」

作戦中は第二小隊とか言い難いからブラボーとかで呼び合ってます、ハイ。
サイドモニターにリュウ・雄・健の3人の顔が映る。

「いいか、今回の作戦目標は全敵機の撃破だ。
チームアルファはフラッグ守備、ブラボー・チャーリー・デルタ・エコーの4小隊でフラッグを中心に展開、クリアリングを行う。我々の小隊は北部陸戦艇残骸近辺を担当するため、取り回しの良い11式突撃銃・小型シールド・ブレードナイフを装備する。
例の嶋野桐栄がくる可能性もある、コレの対策を今から伝えるからよく聞け!」

一瞬皆の顔が緊張する。

「やつの攻撃パターンは右・左・突進・脚部近接攻撃、だ!
攻撃時は姿勢を低く保ち、不用意に銃口をブレさせるな!それと、発見ししだい近隣の友軍機と連携を取れ、絶対に先行するんじゃないぞ!」

「了解!」

力強い返事が返ってくる。
健の顔アイコンだけが画面に残る。

「で、隊長、他の隊には言ったんですか?対策法。」

「言ってない、出所聞かれたら答えらんないもん、よくて除隊、へたすりゃ軍法会議だぜ?」

「デスヨネ。」

「全機通信ログ消しとけよ、00:00に本部にログ行くからなこの機体。」

「了解!!」

力強いです。
頼もしいっす。

さて、そろそろ移動する時刻だ。

「おーい、出撃だ!行ってこい!!」

外部マイクが声を拾う。

三崎整備長。
手を振っている、が恰幅がいいせいか(デブ)全身が揺れているようにも見える。

まさに毛玉海牛……。

なんか、しんそこウケルんだが…。

「ブラボーチーム出撃します!」

なんとか押さえこんで音頭を取る。

既に他のチームは出撃している。
演習場まであと数分、コクピットで上下に揺さぶられることになる。

俺、あんまり乗り物強くないんだよね。

正直搭乗関係の訓練が一番厳しかった。
だいぶ慣れてきたけど…。
無限の時間に感じられた移動もすぐ終わり、演習場の入り口を抜ける。

またしばらく上下にシェイクされながら予定ポイントへ向かう。

「アルファ1へ、こちらブラボー1、北部クリアリングラインに着いた。」

「了解した、他の隊が配置に着くまで待機しろ、演習開始まであと3分だ。」

了解、そう返事しつつ周りを見回す。
視界が悪い、残骸が多い結構多い。
もらった地形データが古かったのか?
これじゃ目視は難しいな。
隠れられたりしたら発見は容易じゃない。

前にも言ったが現代戦ではステルス装甲・塗料が普及してきたために通常のレーダーがアテにならない。
こう金属片が多ければ磁気センサーもアウト。
最近の機体は冷却系・熱遮断塗装も充実しているからサーマルセンサーでの発見も難しい。
しかも実際の戦場なんて熱源だらけで更にアテにならん。

何に頼ればいいかっていうと…音響センサー。
10mクラスの機動兵器が無音で動くことは不可能だ、どの方向からどれくらいの大きさのモノが動いたかしかモニターに出てこないから曖昧だが、ないよりずっといい。
砲弾の着弾位置もだいたいわかるし。

あとは目視!
根性!!
GUTSだ!!!

「各員、センサーには目を光らせとけよ、模擬戦の開始だ!」

演習場の端にいる戦闘指揮車から信号弾が上がる。
あそこから各地点をモニターしてる。

「アルファ1より全機!クリアリングを開始せよ!僚機とスピードを合わせろよ!!」

「了解!」

真田の顔が一瞬表示され、また消える。

1歩、また1歩進む。
残骸の影、隙間ポールの後ろ、WLがいそうな場所を確認しつつ輪を広げていく。

「こちら異常なし!」

「こちらアルファ1よりブラボー1へ、
無線状況がそちらとだけ悪い、もういちど報告せよ!」

定期的にアルファチームに連絡を入れることになっているが…、
無線は出撃前にチェックしたはずだ。
となると…。

「こち…チー…エコー!敵…を補足!数…3、1個小隊…!」

左から爆音が聞こえる。

「ブラボー1了解!ブラボー4を増援に向かわせる。」
「こ…らチャ……了解……リー2を…援に………せる。」

無線に本格的にノイズが入り始めた、やはり敵にはジャミング装備の機体がいるのか。
仮想敵機リストには装備までは書いてなかった。
とりあえず予定通り接敵した両隣から1機づつ援護に行くのは滞りないようだ。
これで西部は6対3に一応持ちこめた。
のこりの6機だ、問題は……。

「来た…!こ…ら…ームデルタ!…機は…2、…、4…まだいる!…2個小隊だ!」

挟撃か!?
各小隊の機動力で撹乱をしてくると思ったが、単純に戦力を分けてきたか。
だが、まだ南北の6機、フラッグに3機残っている。
ほぼ2対1の戦況下で勝てると踏んだのか?

「こ……デルタ!東…ラインの支援…向…う………!」

もう無線機からは雑音しか聞こえない。
ジャミングの効果が強くなったのか…。

軍人として持ち場を離れるのは最悪の行為だが、このままココにいても仕方がない。
デルタの連中も同じ考えなのだろう。
東西に全敵機が確認された以上ここにとどまる必要はない…か。

「リュウ!雄!俺らも東の援護に回る!」

「了解!」

この至近距離なら通信は問題ないようだ。

「デル…より全…へ!敵……5……!6…じゃない!!ど…かに1機隠…てるぞ!!」

騒がしい無線機がかろうじて拾った一声。
何度も叫んで今にも枯れそうな声。

「なん…だと!?」

東は5機?
4機以上いたから2個小隊だと勘違いしたか…。
この瓦礫だらけの視界、責められはしないが……。

不意に純白の疾風が視界の端を通り過ぎていく。
同時に音響センサーが画面に線状の軌跡を残す。

「ぐあっ!こちらブラボー2雄二!脚部被弾アラート!損壊度レッド、継戦不能!」

なに!?
無論本当に破壊されたわけではない。
模擬弾・模擬ブレードが接触した個所とのコネクトを、模擬戦用プログラムが切っているのだ。

「リュウ!カバーしてくれ!」

白のカラーリング、奴か。

左手のシールドを投げ捨て、左腕格納式のブレードナイフを展開する。
東西の戦況は分からないが、この白い野郎(女だけど)以外は常識的な強さだ、なんとかなる(多分)。
各地で互角の戦いはできているはずだし、フラッグ地点の3機もいる。

「ここでお前を倒せれば、俺たちの勝ちだ!」

不意打ちさえ喰らわなければ望みはある。

機体を前に出す。
右腕の11式突撃銃が激しく硝煙を吹き、地面に黄色いペイントをなすりつけていく。
ペイントの波より一足早く純白の日原型が滑走し、後退、障害物の陰に隠れる。

「いいぞ距離を保てた!リュウは右からまわりこめ!一機で来たことを後悔させてやる!」

「わかった!」

激しいディーゼル機関の爆音が、走行の振動が、アサルトライフルの爆音と振動があいまって気持ち悪い。
軽い吐き気をもよおしながら足もとのペダルを踏み込む。

「近接して抑え込む!なんとか狙い撃ってくれ!」

背部の2基のノズルから真っ赤な炎と黒煙がたちあがり、
と同時にずんぐりした機体が飛ぶ。

狙うは敵機が逃げ込んだ残骸の向こう。
リュウがじきに射程におさめる、そこで足止めすれば相打ちででも倒せる自信がある。

「コッチが推進力ないからって、甘く見るなよ!!」

事実日原型と異なり、多摩型にはジャンプする能力しかない。
だが、推進剤をすべて使えばそれなりの飛翔も不可能じゃない、ノズルも着地も危険な状態になるが、なんとしても先制したい。

着地は気合でカバーする。

計器が激しく目盛りを振り、推進剤容量がみるみる減っていく。
下腹に強烈なGを感じ、赤く点灯する機内照明に目を細める。

ノズルが…もう……。

浮遊感。

入隊直後なら即グロッキークラスだが…まだ耐えられる。
噴射ノズルが溶けかけたようだ。
推進剤ももうわずか、自由落下するより道はない。

だが、それで十分だ。

白い機体がこちらを向く、気付かれたが…状況は大して変わるまい!!

右手の突撃銃でフラッグ側へ乱射する。
あちら側へ逃げられないようにすれば挟み撃ちにできる、と同時に左手のブレードナイフを重力に任せて突き下ろす。

気持ち悪い浮遊感にとどめが刺される。

着地と同時に大地がえぐれ、土ぼこりが盛大に巻き起こり、一瞬だけ煙幕代わりになった。
今ので一瞬奴の牽制射が当たりにくくはなったか。
ダメージパネルの脚部が赤く点灯し、俺の嘔吐レベルもレッドゾーンに突入している。

着地の直前に白い残像が右に流れていった。

外した…。
でも奴は俺とリュウ機の間に逃げた。

…勝てる。

「捉え…、マコト!!合わ…ろ…!」

リュウの声。

向こうも日原型を射程に入れたようだ。

「わかった!!だがコッチは着地の影響で脚が動かん!援護しかできんぞ!!」

「わかっ…るよ!無茶し…がって…!!」

膝をついた多摩型からペイント弾を吐き出させる。
胸部に設置された15ミリ弾だ。
本来牽制用だが、ペイント弾なら威力は関係ない。
かすればいい…。
ライフルの弾はもうほとんど残っていない、なのにやみくもに撃つわけにもいかんだろ。

日原型の方は…、
奴はどちらを先にかたずけるか決めていたようだ。
頭部のバイザーがこちらを向き、明るく光る。

障害物の地点を巧妙に渡り歩き、背を見せたリュウ機からの射撃をかわす。

「すま……!そ…ち…行っ……!」

こいつがジャミング源か…!
僚機との無線がみるみる聞きとりづらくなっていく。
だが…正直今となっては無線の有無は関係ない…。

リュウ機の射程を抜けて直進してくる日原型…。


焦る思い

焦るな、熱くなるな…。

落ち着け…奴の癖は見切ったんだ……。


サシ状態だからこそ奴は癖を出すはずだ…。

牽制の15ミリをばら撒き続ける。

無論あたるわけないが、なんとかあの癖モーションに入らせたい。

………あと30m

……来た!!

右ステップ、

左ステップ、

そして…、

「行け!根性みせやがれぇ!多摩ぁぁぁ!!!」

力の限りフットペダルを踏み込む
推進剤は残り4%、ノズルも半壊。

こっちが動けないと思い込んでいるアイツを…。

弱々しい光がノズルの奥から漏れだす。

「行けーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

人生…根性あれば半分はなんとかなる。
多摩型(コイツ)もその半分に入ったらしい。

弱々しかった一筋の光が急激に増え、濁流となる。

それは一瞬で消え失せてしまったが、重い機体を前のめりにさせるには十分すぎた。

突進しブレードを構えようとしていた嶋野が一瞬怯む。
間合い取りが重要となる近接戦、それを崩したのだから当然ちゃ当然だ。

出し切っていないブレードをアサルトライフルで押さえこみ、体当たりをかます。

二転三転。

視界がぐるぐる回る。

装甲厚、重量では勝っている、日原型ではひとたまりもあるまい…。
こみ上げる吐き気を必死に飲み込む。

口中に広がる苦みを感じながらブレードナイフをヤツのコクピットに当てる。


今まで憎らしいくらい灯っていたバイザーの光が消えていく。
撃墜扱いになったようだ…。

「勝った…か?」

ジャミング機を無力化したおかげで周囲との無線も回復する。
どこも戦闘を終えたようだ。
無論損害はあるが負けはしていない。

「大丈夫か?お前乗り物よえぇクセに無理すんなよ…。」

心配したようにリュウ機が近寄ってくる。

「あんまり大ジョブじゃない…、ちょっちゲロッた……。つかあんま寄るな!吐き気が…振動が……。」

「だせぇな、相変わらず!俺もモヤシって呼ぼうかね。」

「それだけはマヂ勘弁してくれ…ウップ…」

思い出しゲロりそうになるのを必死にこらえる。

演習終了の信号弾も上がり、俺たちはめでたく作戦を終えた。

組み敷いていた日原の目に光がつく。


模擬戦終了と共に機体が動くようになったのだ。

健も雄も機体が動くようになるだろう。

「帰るかね、リュウ!」

「ああ!」

俺たちはめでたく基地へ戻れる。
夕飯はあったかい飯が食えそうだ。

エピローグ

「マコト…聞いたか?西部の奴ら迫撃砲装備してたんだってよ。」

「?それがどうかしたか?」

「つまりな、密集形態とってたら瞬殺されてたってことだよ!てめぇのおかげさ。」

格納庫から食堂までの道すがら、雄と話していた。
他の奴らとも話したかったが既に酒モード入りつつあって話にならんww。

「じゃあアレだな、今度何かで恩返せよ!てめぇ速攻即落ちだったんだし!」

「はいはい…わかったよ。」

さてさて、ここからは戦場という名のパラダイスさ…。



「おばちゃーーーーん!!夕飯なんだーい!?」

毎度のようにドアを強く開け放つ。

「来たか食欲魔人!今日は天ぷらだよ!皆の合格祝いよ!」

おおおおお。
粗末な皿に所狭しとイカ、エビ、キス、かぼちゃ、オクラ…、
むむ!?タマネギの天ぷらまで!!??

いいよ、分かってるよおばちゃん、サイコーだよ。
俺はあんたに一生付いて行くよw。

超高速で食い物をトレーに乗せる。

ダッシュでテーブルに向かうぜ!!

「わたしを堕としたのはお前か?」

俺の顔が陰に入った。

…。
……。
………。
へ?

デカイデカイ…。
170は超えてるよこのヒト…。

俺よりも頭一つ分でかい女が目の前に立つ。

「もう一度聞く、お前か?わたしを堕としたのは…。」

「♡堕としただなんて♡…♡きゃ…」

斜め後ろにいた健の声が、轟音とともにかき消える。

パンチが見えなかった…(汗

汗が…汗がヤバい……。

滅多なこと言ったら消される…!

「そ…それが、どどどどうかしましたか?」

今にもジャンピング土下座ゑ門しそうな足腰をいさめながら言葉を返す。
凄く綺麗なヒトなんだけど…気迫が…ヤヴぁい。

「どうということはない、共に食事をと思ってな。」

むぉ?
これは…!?

「いわゆるツンデ…」

眼前に拳が迫る。

きぃやぁぁぁ……。

「レ?」

止まった…鼻先で触れるか触れないかのところで拳が止まっている。

「冗談ではない!」

「は…ハイ。」

「あちらのテラスへ行こう、此処は騒がしい…。」

「は…ハイ。」

後ろではリュウ達が呆然としている。
約1名は死亡している。

綺麗な花には棘があるというが…核弾頭搭載型とは聞いてないぜ…。

関わるのはこれっきりにしたい…。

それが俺の切実なる願いだった。



だが数日後、その思いは砕かれ、共に戦地を巡ることになる。
この安らかなゆりかごが、鋼鉄の棺桶だったということを思い知らされた。







今にして思えば、あの頃が一番幸せだったのではないか…。
ただ与えられた任務・訓練をこなし、仲間たちとバカ騒ぎできたあの頃が……。


                        

                     Fin


ありがとうございますぅ~。
ここまで読んでくれたあなた!
多分10の指に入りますよ、確信してマス!

いかがでしたか、
”いかが”なだけに最後のメニューも烏賊でしたが……。





サーセン。
まぢサーセン。
もう調子こかないんでゆるして下さい。

完全に次回あります的な臭いプンプンしてますが、エピローグ使っちまったんでここで終了してます。

当たり前だ!!カスが!!

という以外の思いを秘めている方、どうぞ感想の方に…。
や、批判な方もどうぞどうぞ、的確な叩きは上達の1歩だと確信しております(多分。

また続き読みたいと思われた奇特な方、いましたら感想にでも”キボンヌ”(古いww)してください。

あ、作中主人公の名前がちゃんと出ませんでしたが、

篠田 まこと です。

名前は平仮名、真であり、誠であれ、ということですね。

聞いてねぇよそんなこと、というあなた!

ひらにスミマセン。


え~此度SS投稿掲示板に出馬しました、ヒロシキ、ヒロシキでございます~。SS投稿掲示版の明るい未来のため~、どうか~、どうか清き一票をお願いいたします~。











どこの政治家やねん!!??

という突っ込みをしてくれたアナタ!
才能あります。

その能力を大事にしてくださいー。

ではでは。

ほんにありがとうございますぅ。



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