11年の春闘は16日、春闘の相場形成に影響力を持つ自動車や電機などの主要企業が、労組の要求に対する回答を行った。労組側が強く求めていた定期昇給(定昇)を含む賃金体系については、パナソニックや富士通、シャープ、NECが維持。焦点の年間一時金(ボーナス)は業績の回復傾向を受け、トヨタ自動車が3年ぶりに満額回答した。
今春闘では、景気の先行き不透明感が残るとして、多くの労組がベースアップ(ベア)要求を見送った。
トヨタ自動車は年間一時金(ボーナス)で、労働組合の要求通り、賃金の5カ月分プラス7万円(組合員平均181万円)を回答した。10年の妥結額(180万円)から1万円の上積み。
東日本大震災の影響を考慮して自動車総連は各労組の判断で回答の延期を認めており、日産自動車やホンダなどは延期。電機連合は「延期は混乱を招く」としており、電機各社は予定通り実施した。
毎日新聞 2011年3月16日 11時08分(最終更新 3月16日 11時59分)