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2011-03-29

福島原発以上に危険性のある高速増殖炉もんじゅで今起きていること

 いつもはこのブログでは、技術系の話しかしていないのですが、今回はちょっと変わって、今話題になっている原子力発電所の話を書きたいと思ってます。自分で調べてみると「高速増殖炉もんじゅって危ないな」ってことに気づきました。福島原発も難しいことになっていますが、もんじゅも現在も危険な状態になっています。それについてまとめてみました。
 非常に長文になりましたので、時間があるときに読んでいただけるとありがたいです。特に福井県の方には自分たちの県のことなので読んでもらえたらと思います。


前置き

 まずこの内容について書きたくなった理由です。僕は福井県勝山市の出身で、福井県には多数の原子力発電所があります。これまでは原子力発電所については全く知識がなかったのですが、今回の福島原発での事故をきっかけに、やはり原発はある程度の危険性があるということに改めて気づき、原子力発電所について調べてみることにしました。そうすると、高速増殖炉もんじゅはさらに危険があるということを知ったので、これまで勉強したことをまとめたいと思い、今回の記事を作りました。

 また、先にひとつだけ断っておきたいことがあります。今回の記事は、インターネット上などで自分の調べたことをまとめたものです。また僕自身は、原子力発電所の関連の仕事をしているわけではなく、ただの京都に住んでいる大学4年生で、趣味やアルバイトでプログラマーをしています。原発反対運動をしているわけでもありません。そのため、もしかすると不正確な内容があるかもしれません。もしそのような内容を見つけたら指摘していただけたらと思っています。

 あともう一つ。僕は不安を煽ろうとして、この記事を書いているわけではありません。今回の福島原発の事故をきっかけに、僕は原子力発電のことについて学びました。そうすると、今回福島原発についての報道を一歩引いて、客観的に判断できるようになった気がします。そのため、マスコミの言っていることを鵜呑みにするだけでなく、現状についての知識を共有したいと思って書いています。


軽水炉高速増殖炉

 日本の原子力発電所は大きく分けて軽水炉高速増殖炉という種類があります。日本にある原子力発電所はほとんどが軽水炉であり、現在事故が起こっている福島原発軽水炉という仕組みで動いています。高速増殖炉は日本では二つしかなく、一つは茨城県東茨城郡大洗町にある常陽、もう一つは福井県敦賀市にあるもんじゅです。高速増殖炉もんじゅが僕の地元にあったことが、今回この記事を書く強い動機になりました。


軽水炉の仕組み

 さて、軽水炉の仕組みはどのようなものなのでしょう?これに関しては、最近話題になった記事が非常に分かりやすく書かれていますので、そちらを御覧ください。僕が調べてみた感じだと、icoro : だからチェルノブイリとは違うって何度言えば分かるんだってばよ!原発についてまとめてみたの記事が非常に分かりやすかったです。今回の記事を読む前に、まず先ほど紹介した記事を見ると良いと思います。僕はこの記事を読んだ後、いろいろ調べてみて、知識を深めました。

f:id:shiba_yu36:20110329203027g:image
http://www.fepc.or.jp/resource_sw/lear_hats_nucl_keis_inde01_l.gif

 非常に簡単に仕組みを説明すると、

  1. 核分裂を起こすことの出来るウラン235に、中性子をぶつける
  2. ウラン235核分裂を起こし、さらに中性子を放出する
    1. この段階で、大きい熱エネルギーを放出
    2. この熱エネルギーを利用して水蒸気を発生させ、タービンを回し、発電する
  3. 放出された中性子がまたウラン235にぶつかり、さらに核分裂が進む

を繰り返しています。

 また、

  • 制御棒を使って、核分裂反応を制御している
  • 放出された中性子は速度が速すぎ、ウラン235と反応しにくいため、水を使って速度を落としている
  • 熱エネルギーによって高温になった炉心を冷やすために水を利用している

という点も重要です。


高速増殖炉って?

 高速増殖炉は「プルトニウム核分裂させ、エネルギーを発生させ発電した上で、さらにプルトニウムを増殖する」ための原子力発電所です。これが成功したら、本来は核分裂物質として使えないウラン238を、核分裂のできるプルトニウムに変換することが出来、原子力発電のための燃料を増やしつつ、発電をすることが出来ます。

 軽水炉と同様に、燃料棒、制御棒、減速材、冷却材について説明すると、

 燃料を増やしつつ発電できるならすごいじゃん、と思うかもしれません。しかし、仕組みを知るとわかりますが、かなりの危険もあります。実際、海外で作られている高速増殖炉は殆ど撤退を決定し、日本の常陽も事故により停止状態、もんじゅもナトリウム漏れ事故により10年以上停止状態になった後、試運転を行いましたが、それでも事故が起きて半停止状態になっています。動かすためにかなりのリスクを伴うことが、これだけでも分かると思います。


高速増殖炉の仕組み

 高速増殖炉の仕組みは、「発電のための仕組み」と「核分裂物質であるプルトニウムを増やす仕組み」に分けられると思います。高速増殖炉とは何に非常に詳しく載っています。画像もそこから参照させていただきました。

 それぞれを説明していきたいと思います。

発電のための仕組み

 発電のための仕組みは軽水炉と殆ど変わりません。以下がその構造です。

f:id:shiba_yu36:20110329203118g:image
http://www.geocities.jp/tobosaku/kouza/image/fbr.gif

 発電のための仕組みとしては、軽水炉と基本的なところは変わりません。プルトニウム中性子をぶつけます。すると、いくつかの中性子を放出し、核分裂します。この時、大きな熱エネルギーが放出されます。これを金属ナトリウムに熱伝導させ、さらに金属ナトリウムの熱によって水を水蒸気に変え、タービンを回しています。
 先ほど行ったように、高速増殖炉では放出された中性子を減速させてはいけないため、水を使って直接冷やすことはできません。また、高速増殖炉では体積あたりに出る熱エネルギーの量が高いため、熱伝導率が非常に良いものでないと十分に冷却することができません。そのため、冷却材として液体ナトリウムを使うようにしています。

核分裂物質であるプルトニウムを増やす仕組み

 プルトニウムを増やすための仕組みを知るためには、まずウランについて知る必要があります。
 ウランという物質ですが、核分裂できるウラン核分裂できないウランがあります。先程から書いていますが、ウラン235原子力発電に使われる核分裂するウランで、ウラン238核分裂できないウランです。つまりウラン235がないと、ウランによる原子力発電はできないということですね。ただし、このウラン235は非常に少なく、現存するウランの約0.7%しかありません。後の99.3%のウラン原子力発電の燃料としては全く使うことが出来ません。

 さて、増殖の仕組みですが、この核分裂できないウラン238をなんとか原子力発電所の燃料に変えようとしたのが、基本的な考え方です。実際には以下のようにやっています。

f:id:shiba_yu36:20110329203154g:image
http://www.geocities.jp/tobosaku/kouza/image/bunretu.gif

 つまり、プルトニウム核分裂して出来た中性子の一部をさらに核分裂するための材料として使い、他の中性子ウラン238に吸収させることで、プルトニウム239に変えてしまいます。この仕組によって、発電させつつ、プルトニウムを増殖させるというやり方が分かると思います。

 ただし、中性子がある一定の速度以上ないと、プルトニウムを増殖させる効率がよくなりません。そのため、先述したとおり、中性子の速度を落とさないようにしないといけないのです。


高速増殖炉は何が問題なのか?

 さて、これまで高速増殖炉は安全性にリスクがあるとか言ってきましたが、ではどのようなところが危険なのでしょうか。
高速増殖炉の危険な特徴に非常によくまとまっています。以下のことが問題と言われています。

核暴走が起こりやすい

 核分裂の速度が速いので、一瞬のうちに制御が不可能になってしまいます。また核燃料の配置の密度も高いため、少しの変形で暴走しやすいです。また中性子の速度も速いため、制御棒によっての制御の効きも遅いです。

冷却材にナトリウム

 ずっと言っているように、冷却材にナトリウムを使っています。ナトリウムは非常に扱いが難しい危険な物質で、空気に触れたら燃え、水に触れたら爆発します。実際にもんじゅのナトリウム漏れ事故はナトリウムの扱いに失敗し起こってしまった事故です。

プルトニウム自体が猛毒で、それを増やしている

 1グラムで、数百万人を殺すことができる猛毒と言われています。高速増殖炉ではそれを増やしているのです。

(3/30追記)プルトニウム自体には毒性がないとも言われているようです。ただし、そもそも放射性物質なので、危険な物質ではあるということでした。

建物の構造に問題がある

 これもナトリウムを使うことが理由で、建物の構造が非常にもろくなってしまっています。特に地震には非常に弱いです。さらにもんじゅの場合は、活断層の上に建物が乗っています。

 というわけで高速増殖炉は「プルトニウム核分裂させ、エネルギーを発生させ発電した上で、さらにプルトニウムを増殖する」という夢の仕組みではあるのですが、安全性にかなりの問題があります。これまでだったらこれを聞いても、あまりぴんと来なかったと思いますが、東日本大震災が起きて福島原発で事故が起こっているところを見れば、上のような問題がどれほどの危険を及ぼすか分かると思います。もし事故が起こったら、ひどい被害が出るのです。


高速増殖炉もんじゅで現在起こっていること

 ここまで、長く原子力発電の説明をしていましたが、では高速増殖炉もんじゅでは今何が起こっているのでしょうか。僕自身はこの件について、夢の高速増殖炉「もんじゅ」が福島第一原発よりヤバい状態になりそうで責任者が自殺してたんだけど知ってた? : 2のまとめRをきっかけにして知り、本当はどのようなことが起こっているのか調べ始めました。
 簡単に起こっていることを説明すると、「原子炉に燃料交換装置が落下し、燃料棒の交換方法が絶たれたため、運転も廃炉も出来ないようになっている」ということです。順をおって説明します。

原子炉に燃料交換装置が落下した

 2010年8月にもんじゅの燃料交換装置の一部である中継装置が原子炉内に落下しました。その直後は引き抜けば大丈夫と言っていたのですが、これまで20回以上も試してみても引き抜けない状態が続いているようです。なぜ引き抜けないかなのですが、まず原子炉の構造は以下のようになっています。

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http://livedoor.blogimg.jp/hanagenuki-jet/imgs/c/3/c3607b23.jpg

 高速増殖炉の場合、燃料棒の周りはナトリウムによって満たされているため、この炉内中継装置に燃料棒を引っ掛けて(?)上げ下げすることで燃料棒を交換します。この中継装置は二本の棒をつなげた構造になっていますが、今回はこの接合部の留め金が落下時に変形して取り出せなくなっているのではないかと言われています。

燃料棒の交換ができない

 中継装置を上げ下げすることが出来ないということは、燃料棒の交換を行うための手段が無くなっているということですね。そのため現在は実質燃料棒の交換を行うことは不可能になっています。

運転も廃炉も出来ない状態になっている

 燃料棒の交換を出来ないということは、つまり新しい燃料に取り替えることも、すべての燃料を取り除いて廃炉にすることも出来ないということです。そのため現在では、高速増殖炉もんじゅは制御棒をなんとか炉内に入れて核反応を制御しつつ、発電は全くせずまま年間500億の費用を使う「お荷物」のまま、稼動しています。


高速増殖炉もんじゅは今後どうなるのか

 さて、このような問題の起こっているもんじゅですが、今後どうなっていくのでしょうか。
 実際は今回の事故で直ちに甚大な被害が出るというものではありません。なのでとにかくパニックにはならないでください。ただし、以下のようなリスクをはらんでいると言っていいでしょう。

中継装置の取り外しに失敗し、事故が起こる可能性がある

 もんじゅでは事故が起こってから、何度もこの中継装置の取り外しを試みていますが、今まで全く成功していません。詳しくは知りませんが、現在はいろいろなやり方を試そうとしているところみたいです。ただし、この作業は非常に難しいらしく、もしミスをしてナトリウム火災や原子炉の暴走が起こってしまったとき、今の福島原発が比べものにならないくらい甚大な被害が出る可能性があります。
 また、もし取り外しができないという状態になってしまったとき、プルトニウムの反応が完全に終わるまで維持し続けることが必要になります。これは大体50年以上かかるらしく、単純計算で500億×50=2.5兆円以上のお金がかかってしまうということです。しかも発電量は0です。

北陸での地震で事故が起こる可能性がある

 もんじゅは活断層の真上に建設されているため、地震が起きた時も被害が出る可能性があります。

 もし事故が起こってしまった場合は、被害範囲は半径300kmだとか日本全体だとかいろいろ言われていますが、公式の発表は出されていないようなので、まだ何もわからない状態なのでしょう。
 

最後に

 ここまで原子力発電所の簡単な説明と高速増殖炉の問題点、もんじゅで起こっていることを説明しました。最後に今回調べたことから僕が思っていることを三つ述べて終わろうと思います。

福島原発やもんじゅで実際に作業している人たちを応援したいということ

 傍目からみてもここまで危険な状態なのであれば、実際にその場で作業している人達にとってはかなりの恐怖の中作業をしているのではないでしょうか。正直僕には原発に関して何もすることは出来ませんが、実際にその場で作業している人たちに感謝し、応援だけはし続けたいと思っています。

高速増殖炉だけは日本からも撤退して欲しいということ

 実際上に書いたような問題があり、これまでも何回か事故を起こして殆ど使えていないにもかかわらず、原発推進派の方達はまだ高速増殖炉もんじゅを動かそうとしています。世界中で見ても、ほとんどのところが計画段階で高速増殖炉を諦めているし、フランスからも撤退されました。確かにメリットだけ見ると、動かしたい気持ちはわかりますが、それに対するリスクが高すぎます。釣り合いが全く取れていないと考えられます。
 僕自身は原子力発電所全てを今すぐ無くしたほうがいいとまでは言いませんが、もんじゅだけは、もし中継装置の取り外しが成功した場合、早急に停止してほしいと思っています。以前も反対していたようですが、福井県としても今回は強く動いてもいいのではないかと思います。

原子力以外の道も少しは考えてもいいのではないかということ

 今回、原発について調べていたところ、原子力発電所反対の意見に対し、「資源の少ない日本では原子力に頼らざるを得ない」という意見が目立ちました。本当にそうなのかという検証を行っているところはあまり無かったような気がします。
 では本当に日本では原子力発電所がないとどうにもならないのでしょうか?確かに今すぐに全部停止するということは、不便であるということや経済的にダメージをうけるなどのせいで無理かもしれません。しかし、調べてみると、火力や水力だけでも現状の電気量ならまかなえるとか、水力と言っても日本中にある川に小さい発電所を作るというやり方もあるのではないかとか、代替のためのやり方を提案している人たちも居ました。
 なので今回の福島原発での事故から学び、単に原子力がないとだめだと決め付けるのではなく、リスクが高い原子力発電所に変わる何かを少しずつでもいいので考えるということはしても良いのではないでしょうか。


 以上が原子力発電について調べてみたまとめと、そのことで僕自身が考えたことでした。正直この三日くらいで調べたことをまとめた感じなので、間違っていることなどもあるかもしれません。指摘や意見などあれば@shiba_yu36までお願いします。
 

参考文献

kababakababa 2011/03/29 21:19 > 原子力発電所反対の意見に対し、「資源の少ない日本では原子力に頼らざるを得ない」という意見が目立ちました。本当にそうなのかという検証を行っているところはあまり無かったような気がします。

原子力に頼らなくて良い理由を全て否定しろ、というのは悪魔の証明で、原理的に不可能です。
逆に、「原発は不要」と主張する人からの、どうやって原発を代替できるのか、という現実的な提案を一度も見たことがありません。
なお、「みんなが節電すれば」「みんなが協力すれば」的な非現実的な理想は現実論になりません。これだけ京都議定書の−6%ターゲットについて達成が危ぶまれていると分かっているのに、現実問題として家庭部門と業務部門のエネルギー消費は増え続けています。

日本の電力供給で言えば3割、関東地区に限れば4割をまかなう原子力発電からの供給を、京都議定書のターゲットを睨みつつ、どうやって供給すればいいんでしょう?しかも電力料金を上げることは世論が許さないとくれば(4月から始まる、太陽光発電の買取制度に伴う月10円前後の負担ですら、一日100件前後の苦情が入っていると聞いています)、一体どこに解が?

DKODKO 2011/03/29 22:28 今とほとんど変わらない電力消費だった2003年の夏、東京電力の原子炉は全て止まっていましたが、大きな問題は起きませんでした。脱原子力に向けての具体策となり得そうなのは、素人の私が思いつくだけでも、
・火力・水力の稼働率を上げる
・石炭火力を増設
・中・小規模分散型、スマートグリッドの本格推進
・従来型地熱発電に加え、低温型、地中熱(オープン・クローズ両方)サイクルの推進
・波力、潮力、風力など海洋設置型の研究・推進
・ピーク電力を下げるための、特に夏期の大規模利用事業者のタイムシフト操業
などがあります(素人考えなのでツッコミ歓迎です)。何より、今まで圧倒的に研究開発費が注がれていた原子力から、その一部を他の発電、給電、社会システムに配分すれば、四半世紀程度での脱原子力への道が見えてくるのでは?

今回の巨大地震で、日本周辺が地震活動期に入った可能性が高いので、狭い国土と人口密度の日本で、原子力発電を継続するインセンティブは、福島の惨状を見れば全く無いと思われます。もちろんごく一部、それでもメリットがある人はいるでしょうが。

>逆に、「原発は不要」と主張する人からの、どうやって原発を代替できるのか、
>という現実的な提案を一度も見たことがありません。

逆に、「原発は必要」と主張する人からの、高レベル放射性廃棄物をどうするのか、
という現実的な提案を一度も見たことがありません。ちなみに、私はここ数年間高レベル放射性廃棄物地層処分に関する仕事の末端に係わっています…。

「先人木を植え、後人その下で憩う」という言葉がありますが、
「先人放射性廃棄物を残し、後人その傍で死す」ということになりかねません。

(TT)(TT) 2011/03/29 22:51 せっかくなら、メリットも合わせてまとめておいてはどうでしょう。その方がバランスが良いと思います。
やはり、メリットがあって研究されているのですから、そのメリットを勘案した上で、デメリットの方が大きいのではないかというふうに結論されるのであれば、納得しやすいです。例えば、燃料を効率的に使えるとか、高レベル放射性廃棄物の消滅処理に応用できるとか、その辺と合わせて。

kababakababa 2011/03/29 23:20 >DKOさん
水力の利用率向上は、利水権の観点からこれ以上無理でしょう。そうでなくとも「洪水の原因になる」とか謂われのない批判されてるわけだし。
それ以外の選択肢は、コスト面、CO2面、実用面で話になりません。

東電について言えば、2000年には原子力からの供給割合が4割強、2006年には4割弱でした。
http://www.tepco.co.jp/csr/sustainability/best_mix-j.html
そして、京都議定書のインベントリを調べればすぐ分かりますが、2003年のCO2排出量は、原子炉停止の影響でえらいこと増えてます。

そして高レベル放射性廃棄物の処理は、地層処分しかないでしょう。高知で恐怖を煽る非科学的なビラが撒かれて、地層のお勉強すらつぶされちゃいましたけど。
そして、再処理をすることによって、放射性廃棄物の量としては大変に少なくなるので、それはそれでメリットがあります。

自分の日記に自分の考えを書いておきました(トラックバックしてあります)。これ以上余所様のコメント欄を荒らすのも如何なものかと思いますので、良かったらうちにどうぞ。

DKODKO 2011/03/30 00:46 >それ以外の選択肢は、コスト面、CO2面、実用面で話になりません。

原発はコスト面で現実的だと? 今回の福島のコストは? 私には今、そしてこれからの福島や周辺地域、ひいては日本が被るデメリットに勝るメリットが原子力発電にあるとは思えないのですが。

>そして高レベル放射性廃棄物の処理は、地層処分しかないでしょう。
おっしゃるとおり、地層処分しかないのは明らかです。しかしその現実的な目処は全く立っていませんよね。そして、核分裂時にCO2を出さない超エコ(笑)な原子力発電ですが、放射性廃棄物を数世代先の子孫にお願いしてまで厳重に管理するためのエネルギー消費はどれくらいになるのでしょうか?というか、原子力発電を続ける限り永久に数世代先まで続くことになります。

とはいえ、自分が生きている間に問題が起きなければOK、というスタンスなら高レベル放射性廃棄物地層処分含め、原子力利用は最適解でしょうね。

ワイヤーワイヤー 2011/03/30 01:57 ドキュメントが分散しないようにあえてこちらに書かせていただきます。

私もこの間までかばばさんと同じ考えだったのですが、最近考えが変わってきております。
要点は4点。
・地熱発電の効率が意外と良いこと。
・原発のコスト安は、多額の補助金の上に成り立っていること。(地熱に補助金を回せばOK?)
・また、その他現地住民のためのお金など、不透明なお金が多い。(実は結構掛かってるんじゃ無いの?)
・原発は利権がらみで安全運用が難しい。(技術的にはOK)
ですね。
たくさん記事を読んだので、全てを列挙する事はできませんが、
大まかに紹介すると、下記のリンク先に影響を受けました。
http://d.hatena.ne.jp/okurus/20110328/1301295699
http://www.youtube.com/watch?v=gW8pfbLzbas&feature=related
http://blogs.yahoo.co.jp/kuukankikaikenkyuzyo5/29252260.html
http://ameblo.jp/aries-misa/entry-10837049539.html

かばばさんのエントリも拝見しました。
火力・水力・太陽光・風力・バイオマスについては同じ意見です。
地熱については・・・温泉について心配されている記事は初めて見たので分かりません。
霧島でもあれだけ荒ぶっているので、多少熱を引いても大丈夫と思いますが^^;

ちなみに原発容認思想の時でも、高速増殖炉だけは私の中でもOUTでしたね・・・。
あれは危なすぎる。宇宙工学並みの技術が必要なんじゃ無いですかね。
ましてや衛星もトラブル出しまくりの日本では、過酷環境が必要なシステムは
厳しいと思いました。

まぁ、私も所詮素人意見しか出せませんが、こうして国民がメリットデメリットを
見つめて議論し、より良い方法を選択するのが大事ですよね。

すざのめすざのめ 2011/03/30 08:21 『1グラムで、数百万人を殺すことができる猛毒』

知らないので教えて欲しいのですが、これの論拠ってどこにあるのでしょうか。

たまにこの手の喩えを見ますが、ソースが見つからないでいます。

uncorrelateduncorrelated 2011/03/30 09:24 高速増殖炉は冷却材が液体金属のナトリウムなので、以下のように安全性に寄与する特徴もあります。

・常圧で運用できるため、冷却材喪失事故が起こりづらい。福島原発で発生した燃料棒路室はこれ。
・水蒸気爆発による大事故が発生しづらい。福島原発でベント開放が必要だったのは、このため。
・水素爆発による大事故が発生しづらい。福島原発で建屋が吹っ飛んだのは、このため。

またプルトニウム自体には毒性は無いようです。

・中部大学の武田邦彦教授 http://takedanet.com/2011/03/32_f654.html
・川西琢也氏 http://tinyurl.com/yjz2lb

放射性物質なので摂取は勧めませんが、毒性については都市伝説だったようですよ。

ふるふる 2011/03/30 09:27 原発は動き出した以上、運動を止めるのにも多額の費用がかかるし、そっから出る廃棄物の処理には何百年とかかってしまう。そう考えると、安全に運転し続ける方法がないかも一度は考えた上で、駄目だったら撤退とか、そういうほうがよかですね。

小島小島 2011/03/30 09:57 DKOさん>
> 原発はコスト面で現実的だと? 今回の福島のコストは?
> 私には今、そしてこれからの福島や周辺地域、
> ひいては日本が被るデメリットに勝るメリットが原子力発電にあるとは思えないのですが。

えっ?すごいありますけど?
原発ってのはある意味日本の基幹産業です。
今回の件を上手く収めることが出来れば海外への輸出や技術供与等で莫大な経済的メリットを日本にもたらします。
核技術の高さを示すことが出来れば、核兵器を持たなくても「潜在的開発能力」として周辺諸国を大幅に牽制することが可能となります。

まあ、そもそも「福島や周辺地域」のデメリットってのは、反原発派が自分たちで勝手にハードル上げて、それでいて「基準をクリアできていないぞ!!どう責任取るんだ!!」って騒いでいるだけでしょうが。
東京の放射線量が増えたって大騒ぎしていた時、ローマの放射線量はその6倍だったし、乳幼児の摂取基準の2倍を超える放射性物質が検出されたとか言っていた時も、そもそもその基準値が国際基準の10倍厳しい値だったりとか。
「この数値は乳児が1500日毎日ミルクを飲み続けて発がんリスクが出てくる値です」
「その頃には乳児じゃなくなりますね」
のやりとりは絶妙でした。

本当にいい加減にしろと言いたいですね。

ただ、個人的にはこれを機に南海トラフと日本海に眠るメタンハイドレートの開発が進むことを節に希望します。
そう言う意味では「脱原発派」の方から「CO2の少ない火力発電の研究」というのは叫んでもらいたい所。

shiba_yu36shiba_yu36 2011/03/30 10:18 >id:kababaさん
「原子力に頼らなくていい理由を全て否定しろ」と言っているのではなく、実際に原子力に頼らないといけない理由を詳しく解説している記事があまりなかったということです。資源が足りないから原子力が必要という一言で片付けているところが多い気がしたので...もし見逃していたのであれば指摘して頂ければと。

 また、僕自身は原発を今すぐ無くしたほうがよいとまでは言っていません。むしろ今の日本において原発を急に停止させることは、経済的に立ち直れない可能性すらあるのではないかと思います。地熱など、うまく代替案が見つかればよいなぁという気持ちです。

shiba_yu36shiba_yu36 2011/03/30 10:21 > id:uncorrelatedさん
なるほど、そうなんですね。確かにプルトニウムの毒性についてはこちらも早とちりした感がありました。指摘していただきありがとうございます。

genpatugenpatu 2011/03/30 11:06 大体、アメリカの24分の1の狭い面積に
アメリカの半分、50機以上の原発を建てまくって
それなのに何故か原子力発電では日本全体の30パーセントしか電力作れなくて
安いはずなのに、なぜか電気代が世界一高い
歪んでると思わないか



なぜ原発は推進されるのか」
http://www.nuketext.org/suishin.html

(理由1)原子力産業や建設会社などが原子力で儲け続けるため不公正な圧力を加えているから
(理由2)費用をすべて電気料金に上乗せできるから
(理由3)過疎で悩む地元に莫大なお金を落とすから
(理由4)原発推進のためにすごいお金をかけてPRしているから
(理由5)原子力技術を持っていればいつでも核兵器をつくることができるから
(理由6)政策決定に市民が参加できないから



つまり、「カネ」「利権」。それだけ

KYOKYO 2011/03/30 11:26 >今回の件を上手く収めることが出来れば海外への輸出や技術供与等で莫大な経済的メリットを日本にもたらします。
>核技術の高さを示すことが出来れば、核兵器を持たなくても「潜在的開発能力」として周辺諸国を大幅に牽制することが可能となります。

「今回の件を上手く収めることが出来れば」ね。あと今回の件をうまく利用する賢さが、日本にあるかな。

mama 2011/03/30 11:35 私の考えについて
よく言われる言葉について書きます。

国民の無関心

は果たして本当にそうでしょうか。
一般の企業が”安全”と宣言するレベルを信じて深く原発の追求をしなかったのですが
ずさんな体制管理・仕事があらわになって以来その利権構造が露呈され、
誰もXX電力を信用することをしなくなり、皆がメディアを信用しなくなり
自分の力で調べざるをえなくなっただけのことです。
国が補償する=何かあっても国が面倒みる=中途半端でよい=X民党制定の原子力損害賠償法
というものの上にあぐらをかいた状態の、さて社員はどこにいるのでしょうかね。

まず世論を形成する原発賛美派と原発不要派において
原発賛美派→しょうがないからやりつづける。(賛美派を納得させる代替案もないだろ)
原発不要派→このままでは日本に未来がない。
(巧妙にメディア操作で原発の問題を隠されていただけ不満爆発、
安全と主張してきた会社には責任をとってほしい、
通常の企業の安全というだけのレベルを信用して深く追求せずにいたが
ふたをあけてみると絶望が入っていて他の仕事が忙しいのに調べざるを得なくなった)

客観的に一般的に表現してしまえばこのとおりです。
ですがどちらが正しいかは3月の福島を目の当たりにした方ならわかるはずです。

つまりこれ以上”取り扱いがまともにできない”原発を増やすことはできないのですよ。
アイテムでいえば”のろいのXX”というもので成長していたのです。
同様にこれまでの原発は年数経過もあり徐々に廃炉
(というよりはこの言葉どおりに絶対できないので完全ゴミ扱い)になります。
地震が起こらなくても日本の経済成長は低迷していましたから
いずれにせよ火事場操業になり破綻していたはずです。
つまり成長前提の原発推進はもう既に破綻していたのです。

私が参考にしたあえて技術的でないサイトです。
参考になれば(もうご存知の内容も多いと思いますが)
http://logsoku.com/thread/hibari.2ch.net/news4vip/1300129103/
http://www.jca.apc.org/mihama/rosai/elmundo030608.htm

中四国では伊方も危険です。
・海岸線は10k超一本道が続きます。
・断層の上です。
・プルサーマルあります。
・事故や地震があっても全国ニュースにすらされません。
・芸予地震の時すら停止しません。
(他の玄海などは東日本大震災などでも停止して点検などもおこなっているのにここは見回りだけ)

はやくもんじゅ付近や他の原発に対しても対策が行われますように。
賛美派は放水にでもいきますように。

cafecafe 2011/03/30 11:58 「原発は不要」という人と「原発は必要」という人がお互いの意見を否定しあってもそれはナンセンスなので、それぞれの問題点を解決する方向で検討する必要があると思います。
「資源の少ない日本では原子力に頼らざるを得ない」という消極的肯定であれば有効な代替があればわざわざ危険な原発でなくてもよいということ。
今ある原発の安全で具体的な閉炉計画、代替えの発電システムの開発を同時進行で直ちに積極的に進めるべきかと思われます。
日本では地熱が有力なんでしょうか。放射能もCO2もだしませんし。
日照時間が長い国は太陽光、火山国では地熱、風が強いとか大きい滝が多い国は水力・風力。お互い得意分野で発電して世界で電源ネットワークを築くとか。クリーン電力ネットワークが100年後くらいにはできていてCO2とか燃料資源枯渇とか放射能に恐れ慄くことのないシステム・・・理想。

toycan2004toycan2004 2011/03/30 12:16 あまり地熱について知られてないので情報を少し。
有名な大規模地熱発電所はハワイ島のプナ地熱発電所(最大3万KW?発電量不安定)、地下に作った空間に水とペンタンを入れ熱蒸気を得てバイナリサイクル発電を行っている。一見クリーンに見えるが、火山性地震によるリスクがある。地下空間の維持に問題が発生すると、漏れた蒸気や水による地盤の変化、熱で建材の溶け出した水が地下水に紛れ込むことによる地下水汚染などがある。また地下空間損傷の修復は容易ではない。

xeexee 2011/03/30 12:16 >小島さん

>今回の件を上手く収めることが出来れば海外への輸出や技術供与等で莫大な経済的メリットを日本にもたらします。

既に海外では日本の技術では上手く収めることができないという評価が出回っています。
日本だけでは解決できないと判断されてフランスやロシアの技術者がわざわざ着ているぐらいです。
この時点で莫大な経済的デメリットが、既に発生しています。風評被害、日本の技術への信頼の失墜です。
ここから挽回してメリットにつなげるほどの技術力の高さをアピールするのは並大抵じゃないと思いますけど?

>乳幼児の摂取基準の2倍を超える放射性物質が検出されたとか言っていた時も、そもそもその基準値が国際基準の10倍厳しい値だったりとか。

逆です。
WHOが定めた水道水のヨウ素(I-131)放射線基準値は10ベクレル(Bq/L)。3/17以降・現在の日本の暫定基準値は300ベクレル(Bq/L)です。東京の水道水で検出されたのは210ベクレル(Bq/L)。

ソース
http://whqlibdoc.who.int/publications/2004/9241546387_jpn.pdf

これだけでもあなたの認識は相当甘いという証明になりますね。

pukupuku 2011/03/30 12:30 いつだって原発推進派の意見が正しいさ。

東京の電力を原発に頼らずまかなうための
現実的な方法と研究結果を東大のグループが報告しようとしても
太陽光発電の方が低コスト高効率だと判明しても
効率的な風力発電装置を開発しても

電力会社という巨大企業と
それを大手スポンサーにしているテレビや新聞が
事実を否定するんだから
それを見て聞いてる人間も馬鹿みたいに鵜呑み。

「風力も太陽光も日本はせまいから無理」とか
もう笑うしかない。

クリーンなエネルギーなんて今の日本ではマズ無理。

pukupuku 2011/03/30 12:40 ニコニコ動画で「福島原発の。。」
って検索して動画見てみたら面白いかも。
まとめてくれてるよ。

ちなみに今の日本ではこういう意見が
もみ消されるので上の方が言われている

>「原発は不要」と主張する人からの、どうやって原発を代替できるのか
という現実的な提案を一度も見たことがありません。

見れるはず無いですね。

EE 2011/03/30 13:09 >xeeさん
>WHOが定めた水道水のヨウ素(I-131)放射線基準値は10ベクレル(Bq/L)。

それは、通常時の基準値です。原子力危機に際しての基準値とすべきではない、とのこと。
ソース http://www.who.or.jp/index_files/FAQ_Drinking_tapwater_JP.pdf

chetchchetch 2011/03/30 14:02 もんじゅの件、筆者に賛同します。実験なんだから失敗しました、でいいと思う。

原発を始めた理由は、資源がないというよりも、オイルショックとかやらかす石油王むかつく、ってことなんだと、私は認識しております。
現在の日本の電力送電網は、山を越え、谷を超えして張り巡らされた巨大なインフラ設備です。各戸への配電の完備の程はガスを超えている。既存インフラを使用することができ、水力・火力発電に匹敵する発電量を求められると、現状、原発が妥当、ということになるんだと思います。

地熱発電や太陽光発電などが、原発に匹敵する電力量を、1カ所で生産できるようになる技術を持つ前に原発を止めてしまうと、経済弱者の大量虐殺をするようなもんだ、と、私は考えています。

私も選択に窮しています。正解がわからない。反対も賛成もできない状態です。

kababakababa 2011/03/30 14:23 id:shiba_yu36さん

俺も原発に関しては消極的賛成派なので、そういう意味では同じ方向を向いているのかも知れません。自分のエントリに思いを詳しく書いておいたので、そこいらは共有していただけるのではないかと。

> 「原子力に頼らなくていい理由を全て否定しろ」と言っているのではなく、実際に原子力に頼らないといけない理由を詳しく解説している記事があまりなかったということです。

承知してます。が、実際に原子力に頼らなきゃいけない理由は、シンプルに「それだけの電力が必要とされているから」です。が、どうして他のものではダメで、原子力に頼らなきゃならんのか、を論理的に説明しようとすれば、いきおい悪魔の証明にならざるを得ません(∵他の電力供給の方法を全て「これでは足りない、ダメだ」とつぶす必要がある、すなわち、原子力に頼らなくていい理由を全て否定しなければならない)。

京都議定書の削減ターゲットをさっさと諦める(あんな非科学的な議定書を日本で妥結した時点で負けでしたわな…)前提だったらまだ解がなくもなくて、A-PFBCとかIGCCとか(これは実証試験中ですが)の高効率石炭火力をごんごん焚くんじゃないですかねえ。これとて一時凌ぎにしかなりませんが。

原発の「放射性廃棄物のツケを後生に残すな」と主張する人が、「化石燃料焚けばいい」と主張しているのを見ると、ものすごい矛盾を感じてしまいます。後の世代のエネルギー、どうする気なんだろう…?

dora-rudora-ru 2011/03/30 14:43 洋上の風力発電の記事を見ましたがこれが現実になったら素晴らしいですね。
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/special/20100712/104217/

teijiteiji 2011/03/30 15:44 現実問題で考えれば、火力発電しか回答はないでしょう。
それ以外は時間や費用がかかりすぎます。 実際すでにその方向で動いていますし。
 日本の原発は稼働率が低いのでコストがかかっているうえ今回の問題を解決する対策だけでも
相当なコストアップが予想されます。 
 それに原因究明だけでも時間がかかりますから安全な原発などいつになることやら。 京都議定書の終わる来年までに稼働するなど不可能です。
 さらに使用済み核燃料をどうするかといった大問題がコストまで含めれば現実的には手がつけられない。
最悪なのは今後新設となれば地元住民のみならず世界中から非難を浴びるのが目に見えている。

teijiteiji 2011/03/30 15:47 申し訳ありません
しくじってしまいました。

PadomePadome 2011/03/30 16:16 私も原発推進でも、反対でもありませんでしたけど、以下理由で、今は、"脱"原発です。
まず、電力供給の観点から。
今回のような大規模災害に、原発、一局集中型の電力供給は、脆弱すぎ。
今すぐ、稼動してる原発を全て止めろなんて、無理なことだけど、今ある原発は、地震国の日本仕様、巨大地震、大津波に耐えられるようになってないんでしょ。
今回の福島原発のような危機が再度、起こることを想定して、火力、風力、地熱、再生エネルギー発電を、シェア利用できる新しい電力システムを考えないといけないんじゃないかな。
第2に廃棄物処理の問題。
日本で毎年発生する900トン以上の使用済み燃料のうち、六ケ所再処理工場では800トンしか処理できず、一時保管場所として、青森県むつ市に中間貯蔵施設を建設する計画だけど、原発53基もつくってるのに、その後始末は考えてなかったってことでしょ。
六ヶ所村の"再処理”っていうのは、使用済みウランから、プルトニウムを作るってこと。
もんじゅといい、そんなにプルトニウムばっかりつくって、どうすんの?
しかも、使用済みMOX燃料は六ケ所工場では取り扱わないため、どこでどう処理するかについては宙に浮いた状態だそうで。後手後手もここまでくればね。

coffcoff 2011/03/30 16:33 風力発電なんだけど、国内外の専門家の調査によると、日本で風力発電に適している場所は北海道と東北くらいしかないっていう話だよ。
実際、洋上の風力発電も構想だけなら電力はまかなえるんだろうけど電力量以外の安定制では、日本は雷と台風が毎年何十回とあるから、こればっかりはどうしようもないって話。
風力推進するはいいけど、台風や雷の度に計画停電なんてなった日にはまた不満殺到するでしょ。今の計画停電でも散々騒がれてるのに、一生それっていうのはムリじゃん

bonabona 2011/03/30 18:54 coffさん、「不満殺到」ってそういう行動パターンを脱するしかないんじゃないですか。また風力一辺倒にするのも実際的には無理です。そこまで土地がありませんから。太陽光発電、地熱、マグマ熱、など可能性のある自然エネルギーに分散、開発利用しつつ従来の火力、水力を足すという形が理想です。地熱は将来的にすべてを利用できれば日本の需要の2−3倍がある非常に有望なエネルギーと言われています。日本の特に大都市のエネルギー消費は世界的に見てそもそも異常ですし(ほぼ24時間止まらない街、商業施設の日曜、祝日の営業、恒常的な残業等)アジアという気候を鑑みても欧米に右へ倣えの服装(真夏に革靴、スーツ)、コンクリート作りの建物、など自然に反した生活をしています。(台湾などでは夏場はサンダル、半ズボンで正装となります。)日本の気候、風土に合った生活をする事だけでも多いに消費電力が落とせます。日本人の欠点として一度決めた事を撤回できない事があげられます。例を挙げれば、右肩上がりの時代に構想が決まったTVデジタル化。ブラウン管テレビでは受信できなくなると消費者を煽った結果大量の廃棄物が生まれ、ほぼ各家庭に(兎小屋と揶揄される居住面積にも関わらず)30ー40インチのテレビが購入された(消費電力がまたアップ)。
欧米を追随するだけの時代は終わりにして、そろそろ日本独自のエネルギー政策をとるしか無いのです。国民全体が勇気を持って転換、回帰すること以外に資源が無く、国土の狭い日本に進む道はないのです。

きたのたんぼきたのたんぼ 2011/03/30 19:55 勇気を持ってか...Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
そんな勇気は持てんな...

電気が止まる☞経済大混乱☞仕事が減る又は無くなる☞収入が無くなる☞おいっ!誰が生活の保障してくれるだい?

絶対に電気を止めない、安定した電力供給を実現してからじゃないと原発を止めろとは言えんし、また勇気も持てん。

VIPVIP 2011/03/30 20:05 個人的にも、非常に高速増殖炉は日本にいらないと思います。

ただし、利権が絡む以上絶対に無理だとは思うのですが。

fut573fut573 2011/03/30 20:34 >なぜか電気代が世界一高い

日本よりイタリアのほうが電気代高いはず

http://www.enecho.meti.go.jp/denkihp/shiryo/ryokin-kokusaihikaku.pdf

GBRGBR 2011/03/30 21:24 感情的にならずとても良くわかりやすくまとめられていると思います。
もんじゅについては本当にテレビ報道が少ないのでネット内だけでも話題にしていかなければいけませんね。
なにより怖いのが、落下した足場を取り除くことに成功したら現管理者が動かす気まんまんってことです。

うわーうわー 2011/03/30 22:02 火山大国なんだから地熱発電を進めていけば良いのでは?と思うのですが、地熱発電って効率悪いのでしょうか?
以前、筑紫哲也さんがアイスランドに取材に行った際に、アイスランドでは地熱発電が発達していて、発電で発生するお湯がパイプラインで各家庭に運ばれ、暖房からシャワーにまで利用されているのに衝撃を受けました。
しかもその地熱発電に使われている発電機のメーカーが日本製だということを知って、「日本は何やってんだよ」と自国でやるべきことなのにやるせない気持ちになったのを覚えています。

PaccoPacco 2011/03/30 22:47 よくまとめられている記事だと思います。
じっくり読ませていただきました。

災害と事故が起こってしまい、原発を推進することは難しくなるでしょうね。
かと言って、短絡的に自然エネルギーを賞賛する気にはなりません。
自然エネルギーはコントロールが難しく、需要に合わせて出力を変えることも難しい。
スペースをとるものだったり、高効率であっても出力自体が小さかったり・・・。
どれも理想のエネルギーではない。
波力発電とかよさそうなんですけど、海岸にどれだけ並べなきゃいけないのか・・・・
一番普及している太陽光発電すら、お日様が出ていない日や夜は無力。
電力消費は夜もあるわけですよね。

色々難しい問題はありますが、電気を使わないわけにはいかない以上、様々な発電方式を組み合わせながら、原発を徐々に止めていくのが、一つの考え方なのではないかと思っております。

もんじゅは怖いですね。
こちらの方も事態が終息することを祈っております。
なんといっても福島がなんとか落ち着いて欲しいものですが・・・

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