たぶん、今後多くの人が、彼ら作業員の給料が安い理由について言い訳するだろう。「資本家の陰謀である」と言う人もいれば、「本人の努力不足だ」と言う人もいるだろう。
あるいは、お決まりの「日本人の自己犠牲」に持っていき、
「誰かがやらなければならないことだから」という美談でお茶を濁すかもしれない。
でも、その“誰か”が彼らであるべき理由は、美しくもなんともない。「身分が違うから」というのが本当の理由である。
もっとも、それが報じられることは、今後もないかもしれない。新聞に記事を書き、ニュース番組を作っているのもまた、とても声の大きな人たちだからだ。
カダフィ軍に参加した貧しい兵士たちは、砂漠でリッチになる夢でも見ていることだろう。日々、原発に入っていく下請け作業員は、どんな夢を見るのだろうか。
追記:2011年3月29日付東京新聞によると、一部協力会社で日当数十万円という条件が提示され始めているとの報道があった。不幸な形で、身分制度が崩壊しつつあるということだろう。
城 繁幸
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